佐賀県内の中小企業がグローバル市場へ挑戦する際の大きな力となる「中小企業等外国出願支援事業」をご紹介します。この補助金は、海外への特許や商標などの出願にかかる費用を最大300万円、補助率1/2で支援するものです。国際的な事業展開を目指す企業様は必見です。

補助金の概要

まずは、本補助金のポイントを一覧で確認しましょう。

1. 補助対象となる事業者

申請するには、以下の全ての条件を満たす必要があります。

• 佐賀県内に主たる事務所を有する中小企業者、または中小企業者で構成されるグループであること（みなし大企業は除く）。
• 外国出願と、その基礎となる国内出願の出願人名義が同一であること。
• 国内の選任弁理士等の協力が得られる、または同等の書類を提出できること。
• 事業完了後の状況調査（フォローアップ調査等）に協力できること。
• 暴力団等でないこと。

2. 補助対象となる出願

以下の種類の外国出願が対象です。

• 特許
• 実用新案
• 意匠
• 商標（冒認対策商標を含む）

※日本国特許庁へ既に出願済みであり、パリ条約やPCT出願などを通じて外国特許庁へ出願するものが対象となります。

3. 補助対象経費と補助率・上限額

補助対象経費

以下の費用が補助の対象となります。

• 外国特許庁への出願手数料
• 現地代理人費用
• 国内代理人費用
• 翻訳費用

補助率と上限額

補助率と上限額は以下の通りです。

4. 申請方法と提出書類

申請ステップ

申請は、「郵送・持ち込み」と「Eメール」の両方が必要です。

1. 書類の準備：交付申請書や添付書類など、必要な書類をすべて揃えます。
2. 郵送または持込：正本1部、副本4部（コピー）の計5部を提出します。
3. Eメール送信：郵送・持込後、速やかに申請書（Word版）のみを指定のメールアドレスに送信します。
4. 申請受付完了：上記の両方の手続きが完了した時点で受付となります。

※電子申請システム「jGrants」を利用する場合も、別途上記の郵送・メール手続きが必須となりますのでご注意ください。

主な提出書類

申請には多くの書類が必要です。ここでは主なものを抜粋します。詳細は必ず募集要領をご確認ください。

• 交付申請書（様式第1-1 or 1-2）
• 協力承諾書（国内代理人に依頼する場合）
• 【添付書類】登記簿謄本、会社事業概要、役員名簿
• 【添付書類】決算書（直近2期分）
• 【添付書類】基礎となる国内出願の出願書類
• 【添付書類】経費が確認できる見積書
• 【添付書類】先行技術調査報告書 等

5. 審査と加点措置

提出された書類は「選考委員会」によって審査されます。特許等の優位性、事業性、資金力などが総合的に評価されます。

まとめ

この補助金は、佐賀県の中小企業が持つ優れた技術やブランドを海外で保護し、国際競争力を高めるための強力な支援策です。申請には多くの書類準備が必要となりますので、計画的に進めることが重要です。海外展開を具体的に検討している企業様は、ぜひこの機会をご活用ください。