令和6年度 地域独立系統（マイクログリッド）構築支援事業の概要

本事業は、災害などによる大規模停電時にもエネルギー供給を維持するため、再生可能エネルギーを活用した地域独立系統（マイクログリッド）の構築を支援するものです。地域の防災力（レジリエンス）向上と、エネルギーの地産地消を促進し、脱炭素社会の実現に貢献することを目的としています。

補助対象となる事業・事業者

補助対象事業の主な要件

以下の要件をすべて満たす事業が対象となります。

• 災害等による長期停電時に発動可能なマイクログリッドを構築すること。
• 原則として、再生可能エネルギー発電設備、需給調整設備（蓄電池等）、エネルギーマネジメント設備の3つを含むこと。
• 地域の地方公共団体が指定する防災に資する施設を含むこと。
• 地方公共団体を含む共同事業体（コンソーシアム）によって運用されること。
• 構築完了後1年以内に災害対応訓練を実施できること。

補助対象事業者

上記のコンソーシアムに所属し、以下の要件を満たす事業者が対象です。

• 日本国内で事業活動を営む法人（地方公共団体を含む）または個人事業主。
• 導入する補助対象設備の所有者であること（リースも条件付きで可）。
• 事業を確実に遂行できる経営基盤を有すること。

補助対象となる設備と経費

申請手続きの流れ

1. 事業計画の策定とコンソーシアム形成
   地方公共団体や関連事業者と連携し、詳細な事業計画とコンソーシアム契約（案）を作成します。
2. gBizIDプライムアカウントの取得
   電子申請システム「jGrants」の利用に必須のアカウントを事前に取得します。
3. 申請書類の作成
   公募要領に基づき、交付申請書や実施計画書など、多数の指定書類を準備します。
4. jGrantsでの電子申請と書類郵送
   jGrantsで必要事項を入力・申請すると同時に、作成した申請書類一式をSIIへ郵送します。
5. 審査・交付決定
   SIIおよび外部有識者による審査を経て、採択事業者が決定されます。

まとめ：次年度以降の公募に向けて

「地域独立系統構築支援事業」は、地域のエネルギーインフラを根底から強化する、非常に社会的意義の大きい補助金です。補助額が大きい一方で、地方公共団体を巻き込んだコンソーシアム形成や、一般送配電事業者との協議など、申請までのハードルは非常に高いと言えます。

令和6年度の公募は終了しましたが、同様の事業が継続される可能性は十分に考えられます。関心のある事業者は、今のうちから関係各所との連携体制の構築や、事業計画の構想に着手することをお勧めします。