東京都のサステナビリティ経営促進事業補助金とは?
東京都では、都内の中堅・中小企業が環境問題や人権配慮など、持続可能性(サステナビリティ)を重視した経営へ転換することを支援するため、「金融機関と連携したサステナビリティ経営促進事業補助金」を実施しています。この補助金は、サステナブルファイナンスを活用する際に発生するコンサルティング費用や外部評価費用の一部を補助するものです。
この補助金のポイント
- 最大300万円の経費補助で経営転換を強力に後押し!
- SLL, PIFに加え、新たにグリーンローン(GL)・ブルーローン(BL)も対象に!
- 連携金融機関との協力を通じて、専門的な知見を得ながら事業を推進可能!
サプライチェーン全体で持続可能性への配慮が求められる現代において、本事業の活用は経営リスクの回避だけでなく、新たなビジネスチャンスの創出や企業価値の向上にも繋がります。
補助金の概要
本補助金の詳細を以下の表にまとめました。対象となるファイナンスの種類によって補助対象者や補助率が異なるため、ご注意ください。
項目 | 詳細 | |
---|---|---|
募集期間 | 令和6年5月21日 ~ 令和7年3月14日(随時受付) | |
補助対象者 | SLL / PIF | 都内の中堅・中小企業、または連携金融機関 |
GL / BL | 評価機関(※中堅・中小企業への間接補助) | |
連携金融機関 | SLL/PIFのフレームワークを策定する金融機関 | |
補助対象経費 補助率・上限額 |
SLL / PIF (中小企業) |
コンサルティング費用、外部評価費用等 補助率:1/2、上限:100万円 |
グリーンローン (GL) (間接補助) |
外部評価機関の評価費用 補助率:2/10、上限:100万円 |
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ブルーローン (BL) (間接補助) |
外部評価機関の評価費用 補助率:6/10、上限:300万円 |
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フレームワーク策定 (金融機関) |
外部評価費用等 補助率:1/2、上限:100万円 |
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申請方法 | Jグランツによる電子申請、または郵送 |
注意点
国や他の自治体等から同様の補助金交付を受けた場合、その額を差し引いた上で東京都の交付額が算定されます。また、補助金を受け取った場合、会社名や補助内容が公表されることがあります。
補助対象となる4つのサステナブルファイナンス
本事業では、以下の4種類の融資(ファイナンス)が対象となります。
サステナビリティ・リンク・ローン(SLL)
企業の野心的なサステナビリティ目標(SPTs)の達成度合いに応じて、金利などの融資条件が変動するローンです。環境だけでなく、社会・ガバナンス面の幅広い目標設定が可能です。
ポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)
企業活動が環境・社会・経済に与えるポジティブな影響(インパクト)を包括的に分析・評価し、その活動を継続的に支援することを目的とした融資です。
グリーンローン(GL)
調達した資金の使い道が、再生可能エネルギー事業や省エネ改修など、環境改善効果のあるグリーンプロジェクトに限定されるローンです。
ブルーローン(BL)
資金の使い道が、海洋生態系の保全や持続可能な水資源管理など、海洋の持続可能性に貢献するブループロジェクトに限定されるローンです。
申請手続きの流れ
申請は以下のステップで進めます。まずは連携金融機関への相談から始めましょう。
- 連携金融機関への相談
事業計画やどのファイナンスを活用するかについて、まずは取引のある連携金融機関に相談します。 - gBizIDプライムアカウントの取得
電子申請システム「Jグランツ」を利用するために、事前に「gBizIDプライム」のアカウントを取得します(取得には数週間かかる場合があります)。 - 申請書類の準備
東京都の公式サイトから最新の交付要綱や申請様式をダウンロードし、必要書類を準備します。 - 申請
準備した書類を「Jグランツ」で電子申請するか、指定の宛先に郵送します。
まとめ
東京都の「サステナビリティ経営促進事業補助金」は、企業の持続可能な成長を資金面から支援する非常に有益な制度です。環境や社会への貢献が企業価値を左右する時代において、この機会を活かしてサステナビリティ経営への一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
詳細な要件や申請書類については、必ず公式サイトをご確認ください。