東京都は、サステナブルファイナンスを推進するため「SDGs債発行支援事業補助金」の2024年度(令和6年度)募集を開始しました。本年度は新たに「ブルーボンド」が対象に追加され、さらに個人投資家向けの債券発行では補助率が大幅に上乗せされます。国の補助金と組み合わせることで、自己負担ゼロでSDGs債を発行できるチャンスです。
🚀 この補助金のポイント
- 最大補助額600万円(トランジションボンド個人向け)
- ブルーボンドが新規対象に追加!国と合わせて自己負担ゼロ
- 個人投資家向けの発行で補助率を大幅上乗せ
- 申請期間は令和7年3月14日まで(一部除く)
補助金の概要
本事業は、気候危機やエネルギー危機などの社会的課題解決に取り組む事業者が、資金調達を円滑に行える環境を整備することを目的としています。SDGs債(グリーンボンド、ブルーボンド、トランジションボンド、ソーシャルボンド)の発行時に必要となる外部レビューの付与費用の一部を東京都が補助する制度です。
補助対象と補助率・上限額
本補助金は、国の補助金と組み合わせて利用することが前提です。債券の種類や、個人投資家向けか否かで補助率が大きく異なります。
債券の種類 | 都の補助率 (上限額) | 自己負担の目安 | 備考 |
---|---|---|---|
グリーンボンド | 10分の2 (200万円) | 10分の4 | 環境省補助金(4/10)と併用 |
└ 個人投資家向け | 10分の6 (300万円) | 自己負担なし | |
ブルーボンド (新規) | 10分の6 (300万円) | 自己負担なし | 環境省補助金(4/10)と併用 |
トランジションボンド | 10分の1 (100万円) | 10分の6 | 経産省補助金(3/10)と併用 ※6月中旬募集開始予定 |
└ 個人投資家向け | 10分の7 (600万円) | 自己負担なし | |
ソーシャルボンド | 10分の8 (300万円) | 10分の2 | 国の補助金なし |
└ 個人投資家向け | 10分の10 (400万円) | 自己負担なし |
補助対象者
補助対象者は、SDGs債の発行を支援する事業者で、債券の種類ごとに以下の要件を満たす必要があります。
- グリーンボンド/ブルーボンド: 環境省の関連補助金の交付決定を受けた者。
- トランジションボンド: 経済産業省の関連補助金の交付決定を受けた者。
- ソーシャルボンド: 金融庁公表の「ESG評価・データ提供機関に係る行動規範」への受け入れを表明し、かつソーシャルボンドの外部レビュー付与実績がある者。
📝 注意事項
本補助金は、国の関連補助金の交付決定が前提条件となる場合があります。必ず事前に国の補助金制度を確認し、申請を進めてください。
募集期間とスケジュール
グリーン/ブルー/ソーシャルボンド | 令和6年5月21日(火)~ 令和7年3月14日(金) |
トランジションボンド | 令和6年6月中旬に募集開始予定 |
※予算がなくなり次第、期間内でも受付を終了する場合がありますので、早めの申請をおすすめします。
申請方法
申請は、国の電子申請システム「Jグランツ」または郵送にて受け付けています。
- 必要書類の準備: 公式サイトから最新の交付要綱と申請様式をダウンロードし、準備します。
- Jグランツでの申請: Jグランツを利用する場合、事前に「gBizIDプライム」アカウントの取得が必要です。取得には数週間かかる場合があるため、早めに手続きを行ってください。
- 郵送での申請: 申請書類一式を下記の宛先に郵送します。
申請・問い合わせ先
東京都 スタートアップ・国際金融都市戦略室 戦略推進部 戦略事業推進課 国際金融都市担当
〒163-8001
東京都新宿区西新宿二丁目8番1号 東京都庁第一本庁舎14階北側
まとめ
東京都の「SDGs債発行支援事業補助金」は、サステナブルな社会の実現に向けた資金調達を強力に後押しする制度です。特に今年度は、ブルーボンドの新設や個人投資家向け特例による自己負担ゼロのスキームが大きな魅力です。SDGs債の発行を検討している事業者は、この機会を最大限に活用し、事業成長と社会貢献の両立を目指してみてはいかがでしょうか。