【ご注意】2024年度(令和6年度)の公募は5月24日に終了しました。
本記事は来年度の申請に向けた参考情報としてご活用ください。
食品の生産から消費まで、低温管理を担う「コールドチェーン」。この重要なインフラの脱炭素化を支援するため、環境省は「コールドチェーンを支える冷凍冷蔵機器の脱フロン・脱炭素化推進事業」を実施しています。この記事では、冷凍冷蔵倉庫や食品工場、小売店などを運営する事業者様に向けて、この補助金の概要、対象設備、補助率などを分かりやすく解説します。
コールドチェーン脱フロン・脱炭素化補助金とは?
本事業は、エネルギー起源のCO2排出と温室効果ガスであるフロン類の排出を抑制するため、冷凍冷蔵倉庫、食品製造工場、食品小売店舗で使われる冷凍冷蔵機器を、環境負荷の小さい「脱炭素型自然冷媒機器」へ切り替える際の導入費用の一部を補助する制度です。地球温暖化対策と事業所の省エネを同時に実現できる、注目の補助金です。
補助の対象となる事業者と設備
対象事業者
以下の施設で冷凍冷蔵機器を使用する事業者が対象となります。
- 冷凍冷蔵倉庫
- 食品製造工場
- 食品小売店舗(スーパーマーケット、コンビニエンスストアなど)
対象設備
補助の対象となるのは、温室効果が極めて小さい自然冷媒(アンモニア、CO2、空気など)を使用し、かつエネルギー効率の高い「脱炭素型自然冷媒機器」です。具体的には以下のような設備が該当します。
- 冷凍冷蔵倉庫や食品工場の省エネ型自然冷媒機器
- 食品小売店舗のショーケース
- その他、関連する脱炭素型自然冷媒機器
注意点
従来型のHFC(ハイドロフルオロカーボン)を冷媒とする機器は対象外です。導入を検討している機器が対象になるか、事前にメーカーや公募要領で確認することが重要です。
申請から導入までの流れ
一般的な申請プロセスは以下の通りです。来年度の公募に備え、流れを把握しておきましょう。
- 公募開始・情報収集:公式サイトで公募要領や申請書類をダウンロードします。
- 導入計画の策定:導入する機器を選定し、メーカーや施工業者と見積もり・導入計画を作成します。
- 申請書類の作成・提出:実施計画書や経費内訳書など、指定された書類を作成し、期間内に提出します。
- 審査・交付決定:提出された書類に基づき審査が行われ、採択されると交付決定通知が届きます。
- 事業の実施:交付決定後に、機器の発注・設置工事を開始します。
- 実績報告・補助金受領:事業完了後、実績報告書を提出し、検査を経て補助金が支払われます。
申請成功のポイント
- 早めの準備:公募期間は例年1ヶ月程度と短いため、公募開始前から情報収集と導入計画の検討を進めることが重要です。
- 計画の具体性:なぜその機器を導入するのか、導入によってどれだけのCO2削減効果や省エネ効果が見込めるのかを具体的に示す必要があります。
- 書類の正確性:公募要領を熟読し、不備のないように申請書類を丁寧に作成しましょう。
まとめ:来年度の公募に向けて準備を始めよう
「コールドチェーン脱フロン・脱炭素化推進事業」は、環境対策とコスト削減を両立できる非常に有益な補助金です。2024年度の公募は終了しましたが、例年実施されているため、来年度も同様の公募が期待されます。
設備の更新を検討している事業者様は、今のうちから自然冷媒機器の情報収集や導入計画の策定を進めておくことをお勧めします。最新情報は公式サイトで随時公開されますので、定期的にチェックしましょう。