令和6年度 再生可能エネルギー電源併設型蓄電池導入支援事業とは？
「再生可能エネルギー電源併設型蓄電池導入支援事業」は、再生可能エネルギー発電設備に蓄電池を併設する際の導入費用の一部を国が補助する制度です。特に、FIP（Feed-in Premium）認定を取得する事業者が対象となります。この事業は、再生可能エネルギーの導入を拡大し、電力の安定供給とエネルギー需給構造の最適化を図ることを目的としています。
この補助金の3つの重要ポイント
- FIP認定が前提：FIT認定からFIP認定への変更や、新規FIP認定を受ける事業が対象です。
- 蓄電池導入を支援：再エネ発電設備に併設する蓄電池の設備購入費や工事費が補助対象となります。
- 大規模案件にも対応：単年度事業に加え、複数年にわたる大規模な事業も支援対象となります。
補助金の概要
| 補助金名 |
令和6年度予算 再生可能エネルギー電源併設型蓄電池導入支援事業 |
| 実施機関 |
経済産業省 資源エネルギー庁（事務局：一般社団法人太陽光発電協会 JPEA） |
| 公募期間 |
※令和6年度の公募は終了しました。
（参考：2024年9月19日開始、単年度事業は10月25日、複数年度事業は11月8日に締切） |
| 公式サイト |
令和6年度 再生可能エネルギー電源併設型蓄電池導入支援事業 特設ページ |
補助対象者と主な要件
補助対象事業者
「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」に基づくFIP認定を取得し、再生可能エネルギー発電設備に蓄電池を併設する事業者が対象です。具体的には、以下のいずれかに該当する場合となります。
- 既にFIT認定を受けている発電設備を、蓄電池を併設してFIP認定に変更する場合
- 既にFIP認定（蓄電池なし）を受けている発電設備を、蓄電池を併設する計画に変更する場合
- 新たにFIP認定を受けて発電事業（蓄電池併設）を開始する場合
主な申請要件
| 要件 |
詳細 |
| 要件1：FIP認定 |
再エネ特措法に基づき、公募開始日以降にFIP認定を受けること（FIP認定計画に補助対象の蓄電池が含まれること）。 |
| 要件2：系統連系 |
申請時点で、一般送配電事業者から系統連系申込の回答を得ていること。※FIT/FIP認定済みの計画変更の場合は不要。 |
| 要件3：運転開始 |
原則として、単年度事業は2025年2月28日まで、複数年度事業は最長2027年2月26日までに運転を開始すること。 |
| 要件4：蓄電池の単価 |
導入する蓄電池の単価が12万円/kWh以下であること。
※単価 = (設備購入費 + 工事費) ÷ 蓄電池容量(kWh) |
| 要件5：電力供給協力 |
電力需給ひっ迫時に、可能な限り導入する蓄電池を利用して電力供給を行うこと。 |
※上記は主な要件です。申請にあたっては必ず最新の公募要領をご確認ください。
申請の流れと注意点
1
gBizIDの準備
申請は電子申請システム「jGrants」で行うため、事前に「gBizIDプライム」アカウントの取得が必須です。発行には1週間程度かかる場合があるため、早めに準備しましょう。
2
申請書類の作成
公式サイトから最新の申請様式や作成ガイドをダウンロードし、必要事項を記入します。事業計画や経費の内訳など、詳細な情報が必要となります。
3
jGrantsで電子申請
準備した書類をjGrantsにアップロードし、申請手続きを完了させます。公募期間内にすべての手続きを終える必要があります。
申請時の重要注意点
- 他の国庫補助金との併用はできません。
- 事業終了後、要件を満たさなくなった場合は補助金の返還を求められることがあります。
- 予算の状況により複数回公募が行われる可能性がありますが、要件が変更される場合があるため、常に最新情報を確認してください。
よくある質問（FAQ）
Q. 申請できるのはどのような法人ですか？
A. FIP認定を受け、FIP認定設備を管理・運営するとともに、補助対象となる蓄電池を所有し、補助事業を実施する法人で、公募要領に定められた要件を満たす者が対象となります。
Q. 「需要家主導型太陽光発電導入支援事業」との違いは何ですか？
A. 本事業は「FIP認定」を受ける設備が対象ですが、「需要家主導型」はFIT/FIP認定を受けない非FIT/非FIPの太陽光発電設備が対象となる点で大きく異なります。
Q. 申請はどのように行えばよいですか？
A. 申請はデジタル庁が運営する電子申請システム「jGrants」からのみ受け付けています。郵送やメール、持参による申請はできません。
まとめと公式情報
「再生可能エネルギー電源併設型蓄電池導入支援事業」は、FIP認定を活用して再エネ事業の拡大を目指す事業者にとって非常に有効な補助金です。要件が専門的であるため、公募要領を熟読し、計画的に準備を進めることが採択への鍵となります。
令和6年度の公募は終了しましたが、来年度以降も同様の事業が実施される可能性があります。最新情報は公式サイトで必ずご確認ください。
お問い合わせ先
需要家主導型太陽光・蓄電池導入支援事務局
03-6628-7595
受付時間: 9:30～17:30 (土日、祝日は除く)
