小規模事業者持続化補助金＜一般型＞とは？
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者等が自社の経営を見直し、持続的な経営に向けて作成した経営計画に基づく販路開拓や生産性向上の取組を支援する制度です。チラシ作成やウェブサイト制作、店舗改装など、幅広い経費に活用できるため、多くの事業者にとって非常に人気の高い補助金です。
この補助金のポイント
- 地道な販路開拓や業務効率化の取組を幅広くサポート！
- 通常枠に加え、賃上げや事業承継などに対応した補助上限額がアップする特別枠も用意！
- 地域の商工会・商工会議所が計画策定から手厚くサポート！
補助金の概要（基本情報）
制度の基本的な情報を表にまとめました。申請を検討する際の参考にしてください。
| 項目 |
内容 |
| 目的 |
小規模事業者が直面する制度変更等に対応し、持続的な経営に向けた販路開拓や業務効率化の取組を支援し、生産性向上と持続的発展を図る。 |
| 補助上限額 |
通常枠：50万円
特別枠：100万円～200万円 |
| 補助率 |
2/3
※賃金引上げ枠のうち赤字事業者は3/4 |
| 対象者 |
日本国内に所在する小規模事業者等（商業・サービス業は常時使用する従業員5人以下、製造業その他は20人以下など）。詳細は公募要領をご確認ください。 |
【補助額アップ】6つの特別枠を解説
特定の要件を満たすことで、補助上限額が引き上げられる特別枠が設定されています。
- 賃金引上げ枠 (上限200万円): 事業場内最低賃金を地域別最低賃金より+30円以上とした事業者向け。
- 卒業枠 (上限200万円): 従業員を増やし、小規模事業者の定義を超える規模へ成長する事業者向け。
- 後継者支援枠 (上限200万円): 「アトツギ甲子園」のファイナリストとなった事業者向け。
- 創業枠 (上限200万円): 特定創業支援等事業の支援を受け、過去3年以内に開業した事業者向け。
- インボイス枠 (上限100万円): 免税事業者からインボイス発行事業者に転換した事業者向け。
補助対象となる経費の具体例
販路開拓や業務効率化に関する幅広い経費が対象となります。以下はその一例です。
- ① 機械装置等費
- 製造・サービス提供用の機械、高齢者向け椅子、業務用ソフトウェアなど
- ② 広報費
- チラシ・カタログ作成、新聞・雑誌広告、看板作成など
- ③ ウェブサイト関連費
- ウェブサイト・ECサイト構築、インターネット広告、SEO対策など（※補助金申請額の1/4が上限）
- ④ 展示会等出展費
- 国内外の展示会・商談会の出展料、関連する運搬費など
- ⑤ 旅費
- 販路開拓のための調査や展示会参加に伴う交通費・宿泊費
- ⑥ 開発費
- 新商品の試作品開発、パッケージデザイン費用など
- ⑪ 委託・外注費
- 店舗改装、バリアフリー化工事、専門家への相談費用など
申請から補助金受給までの流れ
申請手続きは以下のステップで進みます。地域の商工会・商工会議所との連携が不可欠です。
- 経営計画書・補助事業計画書の作成: 自社の強みや市場を分析し、具体的な販路開拓プランを策定します。
- 地域の商工会・商工会議所へ相談: 作成した計画書を持参し、内容の確認と助言を受けます。
- 事業支援計画書（様式4）の交付依頼: 商工会・商工会議所に計画の確認を受け、「事業支援計画書」を発行してもらいます。
- 申請書類の提出: 全ての必要書類を揃え、電子申請（Jグランツ）または郵送で事務局に提出します。
- 採択・交付決定: 審査を経て採択されると「交付決定通知書」が届きます。この通知書到着後に事業を開始できます。
- 補助事業の実施: 計画に沿って販路開拓等の取組を実施し、経費を支払います。証拠書類は必ず保管してください。
- 実績報告と補助金請求: 事業完了後、実績報告書と証拠書類を提出し、審査後に補助金額が確定。請求手続きを経て補助金が振り込まれます。
申請前に必ず確認！重要注意事項
⚠️ ご注意ください
- 補助金は後払いです。事業実施期間中の経費は、一旦全額自己資金で立て替える必要があります。
- 交付決定前に発注・契約・支払いを行った経費は対象外となります。
- 申請すれば必ず採択されるわけではありません。不採択となる場合もあります。
- 補助金は課税対象です。法人税や所得税の計算上、収益として計上する必要があります。
- 不審な勧誘にご注意ください。事務局とは無関係の団体から手数料を請求されるケースが報告されています。
お問い合わせ・公式サイト情報
申請にあたっては、事業所の所在地によって窓口が異なります。ご自身の地域を管轄する窓口をご確認の上、最新の公募要領を必ず公式サイトでダウンロードしてください。
