2025年度(令和7年度)、岐阜県各務原市では、地球温暖化対策の一環として、住宅への太陽光発電設備や蓄電池の設置を支援する補助金制度を実施します。この制度を活用すれば、太陽光発電で最大35万円、蓄電池も設置費用の1/3が補助され、初期費用を大幅に抑えることが可能です。この記事では、補助金の詳細な条件、申請方法、注意点を専門家が分かりやすく解説します。
✅ この補助金の重要ポイント
- ✔️高額な補助金: 太陽光発電は1kWあたり7万円(最大35万円)、蓄電池は価格の1/3が補助されます。
- ✔️申請タイミングが重要: 必ず工事の契約前に申請し、交付決定を受ける必要があります。契約後の申請は対象外です。
- ✔️先着順・件数限定: 募集件数が太陽光40基、蓄電池30基と限られているため、早めの準備と申請が成功のカギとなります。
各務原市 太陽光発電設備等設置費補助金 概要
まずは、補助金制度の全体像を一覧表で確認しましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助金名 | 令和7年度 各務原市 太陽光発電設備等設置費補助金 |
| 申請期間 | 令和7年4月30日(水) ~ 令和7年12月26日(金) |
| 募集件数 | 太陽光発電設備: 40基 / 蓄電池: 30基 (先着順) |
| 対象者 | 市内に自ら居住する住宅に対象設備を設置する個人 等 |
| 補助金額 | 【太陽光】1kWあたり7万円 (上限5kW/35万円) 【蓄電池】設置費用の1/3 (上限5kWh相当分) |
| 申請方法 | 環境政策課へ持参 |
| 問い合わせ先 | 環境政策課 環境保全係 (電話: 058-383-4232) |
補助対象となる人(対象者の詳細)
補助金を受け取るためには、以下の条件をすべて満たす必要があります。
- 令和7年4月1日以降に、自ら居住する市内の住宅に対象機器を設置、または対象機器付き住宅を購入する方。
- 市税を完納していること。
- 国のFIT/FIP制度を利用したり、自己託送を行っていないこと。
- 国や県の他の補助金を受けていないこと。
- 発電した電力量の30%以上を自宅で消費すること(自家消費)。
- J-クレジット制度への登録を行わないこと。
- 設置後の省エネ活動やアンケートに協力できること。
補助対象となる設備
補助の対象となるのは、以下の要件を満たす新品の設備です。中古品やリース品、増設は対象外です。
太陽光発電設備
- 未使用品であること(中古品・リース品は対象外)。
- 買換え・増設でないこと。
- 商品化され、導入実績がある機種であること。
蓄電池
- 太陽光発電設備と同時に設置されること(蓄電池のみの設置は対象外)。
- 未使用品であること(中古品・リース品は対象外)。
- 初期実効容量が1.0kWh以上、20kWh未満であること。
- 設備価格が15.5万円/kWh(工事費込・税抜)以下であること。
- 一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)の補助対象システムとして登録されていること。
補助金額はいくら?計算方法を解説
補助金額の計算方法は、太陽光発電と蓄電池で異なります。それぞれの上限と計算例を見ていきましょう。(各々1,000円未満は切り捨て)
(1)太陽光発電設備の補助額
1kWあたり7万円(上限5kW / 35万円)
※最大出力は、太陽電池モジュールの合計出力とパワーコンディショナーの出力のうち、小さい方の値(1kW未満切捨て)で計算します。
(2)蓄電池の補助額
蓄電池の価格(工事費込・税抜)の3分の1(上限5kWh相当分)
【計算例】価格72.5万円(税抜)、容量5kWhの蓄電池を設置する場合
72.5万円 × 1/3 = 241,666…円
→ 1,000円未満切り捨てで、241,000円の補助
申請方法と手続きの流れ【重要】
申請手続きは、工事の契約前に行う必要があります。この流れを間違えると補助金が受け取れなくなるため、十分にご注意ください。
-
1
補助金の交付申請(契約・着工前)
設置業者から見積書などを取得し、必要書類を揃えて環境政策課の窓口へ提出します。書類に不備がなければ、後日「交付決定通知書」が届きます。
-
2
契約・設置工事の開始
必ず「交付決定通知書」を受け取ってから、設置業者と契約し、工事を開始してください。
-
3
実績報告(設置完了後)
工事完了・支払い後、30日以内または令和8年1月30日のいずれか早い日までに、実績報告書と関連書類を提出します。
-
4
補助金の請求・交付
実績報告の審査後、「交付額確定通知書」が届きます。その後、交付請求書を提出すると、指定の口座に補助金が振り込まれます。
主な必要書類(申請時)
申請には多くの書類が必要です。市のホームページから様式をダウンロードし、事前に準備を進めましょう。
- 交付申請書、チェックリスト
- 顔写真付き本人確認書類の写し
- 誓約書(申請者用・事業者用)
- 設置に係る見積書の写し、費用の内訳書
- 設備の仕様書(カタログ等)
- 設置場所の見取図
- 発電電力の消費量計画書
注意点:国の補助金との併用は不可
⚠️ 必ずご確認ください
各務原市のこの補助金は、国や県の他の補助金・交付金との併用はできません。例えば、国の「子育てエコホーム支援事業」などで太陽光発電に関する補助を受ける場合、本補助金は利用できませんのでご注意ください。どちらの制度を利用するのが最適か、事前にシミュレーションすることをおすすめします。
まとめ
各務原市の太陽光発電・蓄電池補助金は、再生可能エネルギー導入の大きな後押しとなる制度です。最後に、成功のためのポイントをもう一度確認しましょう。
- 「契約前」の申請を徹底する。
- 募集期間が始まったら、速やかに申請できるよう書類を準備しておく。
- 蓄電池は太陽光と同時設置が必須。
- 国や県の他の補助金と併用できないことを理解しておく。
制度を正しく理解し、賢く活用して、お得にクリーンなエネルギー生活を始めましょう。