詳細情報
東京都では、再生可能エネルギーの利用割合を2035年までに60%以上にする目標を掲げています。その実現に向けて、次世代型ソーラーセルの社会実装を加速させるため、都内で行われる実証事業に対して費用の一部を補助する「次世代型ソーラーセル社会実装推進事業」を実施しています。この助成金は、開発事業者にとって、技術革新と事業拡大の大きなチャンスとなります。
助成金の概要
正式名称:次世代型ソーラーセル社会実装推進事業
実施組織:東京都環境局、公益財団法人東京都環境公社 東京都地球温暖化防止活動推進センター(クール・ネット東京)
目的・背景:東京都が掲げる「2035年における再生可能エネルギー電力利用割合60%以上」の目標実現に向けて、次世代型ソーラーセルの社会実装を加速させることを目的としています。特に、ペロブスカイト太陽電池などの次世代技術の実用化を支援し、エネルギーの安定確保と脱炭素社会の実現を目指します。
対象者の詳細:この助成金は、次世代型ソーラーセルの開発を行う事業者を対象としています。具体的には、都内で行われる技術実証事業が採択された事業者が対象となります。次世代型ソーラーセルを購入して設置する場合は、助成対象外となりますのでご注意ください。
助成金額・補助率
この助成金では、実証事業に要する経費の一部が補助されます。具体的な金額や補助率について詳しく見ていきましょう。
- 助成限度額:40,000,000円
- 補助率:助成対象と認められる経費の3分の2以内
計算例:例えば、ある実証事業の総経費が60,000,000円とします。この場合、助成対象と認められる経費が全額であれば、補助金額は60,000,000円 × 2/3 = 40,000,000円となります。ただし、助成限度額が40,000,000円であるため、実際に交付される金額は40,000,000円となります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 助成限度額 | 40,000,000円 |
| 補助率 | 助成対象経費の2/3以内 |
対象者・条件
この助成金を受けるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。以下に詳細を説明します。
- 公募に参加し、実証事業が採択された事業者
- 都内で行う次世代型ソーラーセルの社会実装に向けた技術実証であること
- 都の地域特性を踏まえ、都内での次世代型ソーラーセルの普及に向けた課題抽出及び効果検証を行うもの
- 助成対象事業の成果を都内で引き続き活用し、かつ、都内での早期社会実装に向けて取り組む計画を有するもの
業種・規模・地域制限:この助成金は、特定の業種に限定されるものではありませんが、都内で行われる実証事業であることが必須条件です。また、企業の規模についても特に制限はありません。ただし、申請にあたっては、事業計画の実現可能性や技術的な優位性などが審査されます。
具体例:例えば、以下のような事業者が対象となります。
- ペロブスカイト太陽電池を開発している企業
- 建材一体型太陽光発電(BIPV)システムを開発している企業
- フレキシブル太陽電池を用いた新たなアプリケーションを開発している企業
補助対象経費
助成の対象となる経費は、次世代型ソーラーセルの社会実装に向けた技術実証に必要な経費です。以下に具体的な項目をリストアップします。
- 調査・設計費
- 設備費
- 工事費
- 施設賃借費
- 管理・運営費
- 人件費
対象外経費:以下の経費は助成対象外となりますのでご注意ください。
- 次世代型ソーラーセルの購入費用
- 汎用性の高い備品購入費
- 事業に関係のない経費
具体例:例えば、実証実験に必要な特殊な測定機器の購入費用や、実験施設の賃借料、実験データの解析費用などが対象となります。一方、事務所の家賃や従業員の通勤手当などは対象外となります。
申請方法・手順
この助成金の申請は、以下の手順で行います。申請期間や必要書類をしっかり確認し、準備を進めましょう。
- ステップ1:公募要領の確認:東京都環境局またはクール・ネット東京のウェブサイトから公募要領をダウンロードし、詳細な条件や申請方法を確認します。
- ステップ2:申請書類の準備:申請に必要な書類を揃えます。主な書類は、交付申請書、事業計画書、経費内訳書などです。
- ステップ3:申請書類の提出:申請書類をクール・ネット東京に提出します。提出方法は、郵送または持参となります。
- ステップ4:審査:提出された書類に基づいて審査が行われます。必要に応じて、ヒアリングやプレゼンテーションが求められる場合があります。
- ステップ5:交付決定:審査の結果、採択された場合は、交付決定通知書が送付されます。
必要書類の完全リスト:
- 交付申請書(指定様式)
- 事業計画書(指定様式)
- 経費内訳書(指定様式)
- 会社概要
- 直近の決算報告書
- その他、必要に応じて追加書類
申請期限・スケジュール:
- 申請書提出期間:令和7年4月1日~令和8年3月31日
- 交付申請の受付は令和7年度、助成金の交付は令和7年度及び令和8年度に行う。
オンライン/郵送の詳細:申請書類の提出は、郵送または持参となります。オンラインでの申請は受け付けていません。郵送の場合は、クール・ネット東京の指定住所まで送付してください。持参の場合は、事前に連絡し、訪問日時を調整してください。
採択のポイント
採択されるためには、いくつかのポイントを押さえて申請書を作成する必要があります。以下に、審査基準や採択率、申請書作成のコツなどを紹介します。
審査基準:
- 事業計画の妥当性・実現可能性
- 技術的な優位性・革新性
- 都内での社会実装への貢献度
- 経費の妥当性
採択率の情報:過去の採択率は公表されていませんが、競争率が高いことが予想されます。そのため、申請書は丁寧に作成し、審査員にアピールする必要があります。
申請書作成のコツ:
- 事業計画は具体的に、数値目標を明確にする
- 技術的な優位性をわかりやすく説明する
- 都内での社会実装への貢献を強調する
- 経費内訳は詳細に、見積もり根拠を明確にする
よくある不採択理由:
- 事業計画が不明確
- 技術的な優位性が低い
- 経費内訳が不適切
- 申請書類の不備
よくある質問(FAQ)
- Q: 助成金の対象となる事業はどのようなものですか?
A: 都内で行われる次世代型ソーラーセルの社会実装に向けた技術実証事業が対象となります。 - Q: 助成金の申請期間はいつですか?
A: 令和7年4月1日から令和8年3月31日までです。 - Q: 助成金の交付はいつ行われますか?
A: 令和7年度及び令和8年度に行われます。 - Q: 申請に必要な書類は何ですか?
A: 交付申請書、事業計画書、経費内訳書、会社概要、直近の決算報告書などが必要です。 - Q: 申請書類はどのように提出すればよいですか?
A: 郵送または持参でクール・ネット東京に提出してください。 - Q: 助成金の審査基準は何ですか?
A: 事業計画の妥当性、技術的な優位性、都内での社会実装への貢献度、経費の妥当性などが審査されます。
まとめ・行動喚起
東京都の次世代型ソーラーセル社会実装推進事業は、再生可能エネルギーの普及と技術革新を支援する重要な取り組みです。この助成金を活用することで、開発事業者は技術実証を加速させ、社会実装に向けた大きな一歩を踏み出すことができます。
次のアクション:
- 公募要領をダウンロードして詳細を確認する
- 申請に必要な書類を準備する
- クール・ネット東京に申請書類を提出する
問い合わせ先:
建物脱炭素化支援チーム 次世代型ソーラーセル社会実装推進事業担当
電話:03-6258-5313
email: cnt-jisedaigata-taiyodenchi@tokyokankyo.jp