近年、頻発する自然災害への備えとして、事業継続計画(BCP)の重要性が高まっています。特に、エネルギーインフラの確保は事業継続の生命線です。今回は、災害時にも安定したエネルギー供給を可能にする「災害時の強靭性向上に資する天然ガス利用設備導入支援事業費補助金」について、プロの視点から分かりやすく解説します。
この補助金のポイント
- 災害に強いインフラ構築:停電時でも稼働可能な天然ガス設備導入を支援。
- BCP対策を強化:病院、工場、商業施設などの事業継続性を向上。
- 電子申請対応:jGrantsを利用したスムーズな申請が可能。
補助金の概要
本補助金は、一般財団法人都市ガス振興センターが実施するもので、災害時にも稼働可能な天然ガス利用設備の導入を支援し、地域の防災力・強靭性(レジリエンス)向上を目的としています。
補助金名 | 災害時の強靭性向上に資する天然ガス利用設備導入支援事業費補助金 |
---|---|
実施団体 | 一般財団法人都市ガス振興センター |
対象事業者 | 病院、社会福祉施設、学校、工場、商業施設、事務所ビル等の事業者 |
対象設備(例) | 天然ガスコージェネレーションシステム、ガスヒートポンプ(GHP)、業務用ボイラー、吸収式冷凍機など |
申請方法 | 補助金申請システム「jGrants」による電子申請 |
公募期間とスケジュール(令和7年度参考)
公募は複数回に分けて実施されることが多く、予算額に達し次第終了となるため、早めの準備と申請が重要です。以下は令和7年度の公募スケジュールの例です。
公募回次 | 期間 | ステータス |
---|---|---|
1次公募 | 令和7年4月25日(金)~5月26日(月) | 受付終了 |
2次公募 | 令和7年5月28日(水)~6月17日(火) | 受付終了 |
3次公募 | 令和7年6月19日(水)~ | 公募中 |
⚠️ 注意:公募は交付決定額が予算額に達した時点で締め切られます。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
申請方法と4つのステップ
申請は、政府の補助金申請システム「jGrants」を利用した電子申請が基本となります。事前に「GビズIDプライム」または「GビズIDメンバー」のアカウント取得が必要です。
-
1
GビズIDの取得
jGrantsの利用に必須の「GビズIDプライム」を取得します。取得には数週間かかる場合があるため、早めに手続きを開始しましょう。
-
2
公募要領・申請書類の確認
公式サイトから最新の公募要領、交付規程、申請書類一式をダウンロードし、内容を熟読します。公募説明会の動画も非常に参考になります。
-
3
申請書類の作成
事業計画や経費の内訳など、指定された様式に従って申請書類を作成します。導入する設備の仕様や見積書なども必要です。
-
4
jGrantsから電子申請
作成した書類をjGrantsのシステム上で入力・添付し、公募期間内に申請を完了させます。
まとめ:災害に強い事業基盤を構築しよう
この補助金は、企業のBCP対策を資金面から強力に後押しする制度です。災害時のエネルギー確保は、従業員や顧客の安全を守り、事業を継続する上で不可欠です。公募期間が限られているため、計画的な準備が採択の鍵となります。
成功のためのアドバイス
申請書類の作成には専門的な知識が求められる場合があります。自社での対応が難しい場合は、補助金申請に詳しいコンサルタントや、設備メーカーの担当者に相談することも有効な手段です。まずは公式サイトで詳細を確認し、第一歩を踏み出しましょう。
お問い合わせ先・関連資料
担当部署 | 一般財団法人都市ガス振興センター 事業部 事業グループ |
---|---|
電話番号 | 03-6435-7692 |
受付時間 | 9:00~12:00、13:00~17:20(土日祝、5/1、12/29~1/4を除く) |