【令和7年度】産官学連携による自律型資源循環システム強靱化促進事業
2025年(令和7年度)の公募が開始された「産官学連携による自律型資源循環システム強靱化促進事業」は、GX(グリーン・トランスフォーメーション)とサーキュラーエコノミー(循環経済)への移行を目指す企業にとって、非常に魅力的な大型補助金です。本記事では、この補助金の概要から申請方法まで、専門家が分かりやすく解説します。
この補助金の注目ポイント
- 補助金の上限額なし! 大規模な設備投資計画にも対応可能です。
- 事業期間は最長で令和10年2月29日までと、長期的な視点での事業展開が可能です。
- 交付決定前の経費も対象になる「事前着手」制度が利用できます。
- 中小企業は最大1/2、大企業は最大1/3の高い補助率が設定されています。
補助金の概要
本事業は、経済産業省が策定した「成長志向型の資源自律経済戦略」に基づき、脱炭素と経済成長を両立させる取り組みを支援するものです。「サーキュラーパートナーズ」という産官学の連携枠組みを活用し、新たな資源循環市場の創出を目指します。
項目 | 内容 |
---|---|
補助対象事業 | 再生材利用、環境配慮型ものづくり、CEコマース促進に関する技術開発・実証・商用化のための設備投資等 |
補助率 | 中小企業等:1/2以内 大企業等:1/3以内 |
補助上限額 | 上限設定なし |
事業期間 | 交付決定日 ~ 令和10年2月29日(最長) |
申請方法 | 電子申請システム「jGrants」 |
補助対象となる事業内容
本補助金では、以下の3つのいずれかに該当する事業が対象となります。対象分野は、自動車・バッテリー、電気電子製品、包装、プラスチック、繊維など多岐にわたります。
① 再生材利用製品の製造支援
再生材等を原料として活用し、再生材利用製品を製造するための技術開発、実証、および商用化に関わる設備投資等を支援します。
② 環境配慮型ものづくり支援
製品の長寿命化や再資源化の容易性を確保するなど、「環境配慮型ものづくり」のための技術開発、実証、および商用化に関わる設備投資等を支援します。
③ CEコマース促進支援
リユース、リファービッシュ等のCE(サーキュラーエコノミー)コマースを促進するための技術開発、実証、および商用化に関わる設備投資等を支援します。
公募期間とスケジュール
公募は複数回予定されていますが、採択状況によっては二次公募が実施されない可能性もあるため、一次公募での申請を強くお勧めします。
公募スケジュール | |
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一次公募 |
公募期間:令和7年7月7日(月) ~ 令和7年8月22日(金) 17時 事前申請:令和7年7月7日(月) ~ 7月25日(金) 本申請:令和7年7月7日(月) ~ 8月22日(金) |
二次公募 | 令和7年10月頃開始予定 |
申請方法と手続きの流れ
申請はすべて電子申請システム「jGrants」で行います。事前にGビズIDプライムアカウントの取得が必要です。発行には2~3週間かかる場合があるため、早めに準備しましょう。
- GビズIDプライムの取得
未取得の場合は、公式サイトから速やかに利用登録を行ってください。 - 事前申請(任意・推奨)
応募予定の内容が要件に合致するか確認するため、事前申請が推奨されています。指定のメールアドレスに「事前申請書」を提出します。 - jGrantsでの本申請
公募期間内にjGrantsシステムからすべての必要書類を提出します。締切は令和7年8月22日(金)17時必着です。 - 事前着手の届出(必要な場合)
交付決定前に事業を開始したい場合は、jGrantsから「事前着手届出」を提出し、受理通知を受ける必要があります。
重要:事前申請について
事前申請は必須ではありませんが、提出することで事務局から事業内容についてのアドバイスを受けられる可能性があります。申請内容が他の事業に適している場合など、有益な情報を得られることもあるため、積極的に活用しましょう。
提出先メールアドレス: r7skgshigen@teitanso.or.jp
まとめ
「産官学連携による自律型資源循環システム強靱化促進事業」は、GXやサーキュラーエコノミー分野で大規模な投資を計画している企業にとって、またとないチャンスです。補助上限額がないという破格の条件を活かし、事業の飛躍的な成長を目指しましょう。申請には専門的な知見が求められるため、専門家への相談も視野に入れながら、万全の準備で臨むことをお勧めします。