民放ラジオ難聴解消支援事業のご案内
都市部のビル影や、山間部、外国波の混信などでラジオが聞き取りにくい「難聴地域」の解消を目指すラジオ放送事業者や地方公共団体を支援します。災害時の重要な情報伝達手段であるラジオ放送網の強靭化のため、中継局の整備費用の一部を国が補助する制度です。
事業の概要
この補助金は、国民生活に密着した情報や、災害時における生命・財産の安全確保に必要な情報を届けるため、ラジオの難聴地域を解消する中継局の整備を支援するものです。総務省が主体となり、民間ラジオ放送事業者や地方公共団体等の取り組みを後押しします。
補助金基本情報 |
補助対象事業 |
ラジオの難聴(都市型、外国波混信、地理的・地形的)を解消するための中継局整備 |
補助率 |
事業費の2/3または1/2(事業内容による) |
対象者 |
民間ラジオ放送事業者、地方公共団体(都道府県、市町村)、一般社団法人等 |
公募期間(目安) |
例年、複数回の締切が設けられます。令和7年度は6月27日が第3次締切でした。 |
実施機関 |
総務省 |
💡 この補助金の重要ポイント
- 災害時の情報インフラ強化:地震や台風などの災害発生時、ラジオは重要な情報源です。本事業は放送ネットワークの強靭化に直結します。
- 多様な難聴原因に対応:都市部のビルによる電波障害から、山間部の地形的な問題、外国からの電波混信まで、幅広い難聴原因に対応した事業が対象です。
- 柔軟な公募スケジュール:予算の範囲内で複数回の公募締切が設けられることが多く、計画に合わせて申請しやすいのが特徴です。締切後も相談可能な場合があります。
補助対象の詳細
対象となる事業者
以下の事業者が対象となります。複数の事業者による連携申請も可能です。
- 特定地上基幹放送事業者(民間ラジオ放送事業者)
- 都道府県、市町村
- 一般社団法人、一般財団法人 等
補助率と対象経費
補助率は事業の種類によって異なります。また、補助金の交付には事業費の下限額が設定されています。
事業の種類 |
補助率 |
外国波混信対策事業 (外国からの電波による混信を解消) |
2/3 |
地理的・地形的難聴対策事業 (山間部など地形的な要因による難聴を解消) |
2/3 |
都市型難聴対策事業 (高層ビルなどによる電波障害を解消) |
1/2 |
※交付下限額は100万円です。そのため、補助率2/3の場合は事業費150万円以上、補助率1/2の場合は事業費200万円以上の事業が対象となります。
主な補助対象経費
- 送信機、アンテナ、電源設備などの設備購入費
- 中継局の設置に必要な工事費
- その他、事業の実施に直接必要と認められる経費
申請手続きとスケジュール
申請から交付までの流れ
申請は以下のステップで進みます。計画的に準備を進めることが重要です。
- 公募・申請:管轄の総合通信局等へ必要書類を提出します。Jグランツによる電子申請も可能です。
- 審査・選定:外部有識者の意見を聴取の上、総務省が事業計画の妥当性や効果を審査し、採択事業を内示します。
- 交付決定:内示を受けた後、本申請を行い、正式に交付が決定されます。
- 事業実施:交付決定後、計画に基づいて中継局の整備事業を開始します。
- 実績報告と補助金交付:事業完了後、実績報告書を提出し、検査を経て補助金額が確定。その後、補助金が支払われます(精算払い)。
主な提出書類
申請には多数の書類が必要です。公募要領を熟読し、早めに準備を始めましょう。
- 公募申請書
- 交付申請書(補助事業の概要、工事概要書など)
- 整備計画書
- 事業に要する経費の見積書(工事業者・メーカー作成のもの)
- 契約予定内容に関する調査票
- 免許申請確約書
- (連携主体の場合)構成団体一覧、代表承認書 など