【令和6年度補正・令和7年度】自衛的燃料備蓄補助金の最新情報
災害時の事業継続計画(BCP)に不可欠な燃料備蓄。その設備導入を強力に支援する「自衛的燃料備蓄補助金」の最新情報です。
【緊急告知】事業廃止等による予算の空きに伴い、令和6年度補正・令和7年度ともに追加公募が決定しました!
- 追加公募期間: 令和7年9月18日(木)~9月25日(木)
- 最新の交付決定: 4回目の交付決定が9月25日に行われました。現在も審査は継続中です。
予算が限られているため、申請を検討されている事業者はこの機会を逃さないよう、早めの準備をおすすめします。
自衛的燃料備蓄補助金とは?災害に強いインフラ構築を支援
この補助金は、地震や台風などの大規模災害が発生した際に、医療施設や避難所といった社会的に重要なインフラの機能を維持することを目的としています。停電時でも電力を確保し、暖房や給湯、調理などを可能にするためのLPガス災害バルクや石油製品タンクの設置費用の一部を国が補助する制度です。
補助金の概要
項目 | 内容 |
---|---|
補助金名 | 自衛的燃料備蓄補助金(LPガス災害バルク・石油製品タンク) |
目的 | 災害時における社会的重要インフラ(医療施設、避難所等)の機能維持 |
補助対象者 | 医療施設、老人ホーム、公的避難所等の所有者または運営者 |
補助率 | 中小企業者: 2/3、大企業・医療法人等: 1/2 |
上限額 | 最大 5,000万円(税抜) |
実施団体 | 一般財団法人エルピーガス振興センター / 全国石油商業組合連合会 |
補助対象となる事業者と施設
本補助金を申請するには、以下の条件をすべて満たす必要があります。
対象となる施設
- 災害発生時に避難が困難な者が多数生じる医療施設または老人ホーム等
※災害拠点病院、救命救急センターなどは対象外となる場合があります。 - 地方公共団体が災害時に避難所として指定した公的避難所
申請資格の注意点
申請者は、災害時に備えて燃料を備蓄し、毎年供給事業者と連携して教育・訓練を実施する義務があります。また、取得した財産を適切に管理することも求められます。
補助対象となる設備と経費
補助の対象となるのは、災害時の燃料備蓄と利用に直接関連する設備とその設置費用です。
対象設備・経費一覧
分類 | 主な対象経費 |
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石油製品タンク等 (申請必須) |
タンク本体、油面計、漏洩検知装置、設置工事、配管工事、電気工事、防油堤工事、消防申請納付金、運搬費など |
発電機 | 発電機本体、設置工事、電気工事、排気管工事、消防対応工事など(※発電機のみの設置は対象外) |
燃焼機器 | 調理・炊飯機器、暖房機器など(※災害時のみ使用するもの。燃焼機器のみの設置は対象外) |
補助対象外となる費用
- 既存設備の撤去・処分費用
- 設置したタンクへの燃料代
- 施工業者の申請代行手数料や立会費
- 一般管理費、現場管理費、諸経費、交通費など
補助率と上限額
補助率は事業者の規模によって、上限額は導入する設備の組み合わせによって異なります。
事業者規模別の補助率
- 2/3 : 中小企業者
- 1/2 : 大企業、医療法人、福祉法人、地方公共団体等
設備導入パターン別の上限額
- 上限1,000万円 : 貯蔵容器のみ導入
- 上限5,000万円 : 貯蔵容器+発電機/燃焼機器を導入
申請から補助金交付までの流れ【重要】
補助金の申請から受給までは、厳格な手順が定められています。特に契約・発注のタイミングには注意が必要です。
- 申請準備と書類提出
申請書や事業計画書、見積書など必要書類を準備し、申請期間内に提出します。 - 審査と交付決定
学識経験者等で構成される審査委員会で審査が行われ、採択されると「交付決定通知書」が届きます。 - 契約・発注・工事開始
必ず「交付決定通知書」を受け取った後に、施工業者と契約・発注し、工事を開始します。 - 実績報告
工事が完了し、代金の支払いが終わったら、定められた期間内に実績報告書と関連書類(契約書、請求書、支払証明など)を提出します。 - 補助金の確定と支払い
実績報告書の内容が審査され、補助金額が確定します。その後、請求書を提出し、指定口座に補助金が振り込まれます。
最重要注意点:事前契約・発注は補助対象外!
「交付決定通知書」が届く前に業者と契約を結んだり、工事に着手したりした場合は、補助金が一切交付されません。必ず交付決定を待ってから事業を進めてください。
まとめ
自衛的燃料備蓄補助金は、災害時のライフライン維持に不可欠な設備導入を支援する非常に有効な制度です。医療施設や福祉施設、公的避難所などを運営されている事業者は、この機会にBCP対策の強化を検討してみてはいかがでしょうか。
公募期間が限られているため、申請を検討される場合は、速やかに公式サイトで最新の公募要領や申請ガイドブックを確認し、準備を進めることを強くお勧めします。