はじめに:小規模事業者持続化補助金とは?
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が自社の経営を見直し、持続的な経営に向けた経営計画を策定した上で行う販路開拓や生産性向上の取り組みを支援する制度です。ホームページの作成やチラシの印刷、店舗の改装など、幅広い経費が対象となるため、多くの事業者にとって活用しやすい人気の補助金です。この記事では、最新の「一般型・第18回公募」について、専門家が分かりやすく解説します。
この記事のポイント
- 最新の第18回公募のスケジュールと締切がわかる
- 補助金の対象者、補助額、対象経費がわかる
- 申請の具体的なステップと注意点がわかる
補助金の概要が一目でわかる早見表
まずは、小規模事業者持続化補助金(一般型・第18回)の全体像を把握しましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
補助上限額 | 通常枠: 50万円 特別枠: 最大250万円(賃金引上げ枠、卒業枠、後継者支援枠、創業枠など) |
補助率 | 原則 2/3 (賃金引上げ枠のうち赤字事業者は3/4) |
対象者 | 常時使用する従業員数が「商業・サービス業(宿泊・娯楽業除く)」で5人以下、「宿泊業・娯楽業」「製造業その他」で20人以下の小規模事業者等 |
対象経費 | 機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、旅費、開発費、資料購入費、雑役務費、借料、設備処分費、委託・外注費 |
申請方法 | 電子申請のみ(Jグランツ) ※郵送不可 |
【重要】第18回公募のスケジュール
申請には事前の準備が必要です。締切から逆算して、余裕を持ったスケジュールで進めましょう。
項目 | 日付 |
---|---|
申請受付開始 | 2025年 10月3日(金) |
事業支援計画書(様式4)発行の受付締切 | 2025年 11月18日(火) |
申請受付締切 | 2025年 11月28日(金) 17:00【厳守】 |
補助対象となる経費の具体例
この補助金は、販路開拓や業務効率化のための幅広い経費に利用できます。ここでは代表的なものを紹介します。
① 広報費
新たな顧客層にアプローチするための広告宣伝費用です。
- チラシ・カタログの作成、DMの発送
- 新聞・雑誌への広告掲載
- Web広告(リスティング広告、SNS広告など)
② ウェブサイト関連費
オンラインでの販路開拓に不可欠なウェブサイト関連の費用です。※補助金申請額の1/4が上限
- ホームページの新規作成、リニューアル
- ネットショップ(ECサイト)の構築
- SEO対策、Webマーケティングのコンサルティング
③ 展示会等出展費
国内外の展示会や商談会に出展し、新たな販路を開拓するための費用です。
- 出展料、ブース設営費
- 関連する運搬費
- 通訳料、翻訳料
申請から受給までの5ステップ
申請は計画的に進めることが採択への鍵です。以下のステップを参考に準備を進めましょう。
- STEP 1: 申請要件の確認と計画策定
公募要領を熟読し、自社が対象となるか確認します。その上で、どのような販路開拓を行うか具体的な経営計画・補助事業計画を作成します。 - STEP 2: GビズIDプライムアカウントの取得
電子申請には「GビズIDプライムアカウント」が必須です。取得には2〜3週間かかる場合があるため、真っ先に申請しましょう。 - STEP 3: 事業支援計画書(様式4)の依頼
管轄の商工会・商工会議所に経営計画書等を提出し、「事業支援計画書(様式4)」の作成を依頼します。発行には時間がかかるため、締切(11/18)に注意してください。 - STEP 4: 電子申請システムでの申請
必要書類をすべて揃え、電子申請システム「Jグランツ」から申請します。入力項目が多いため、時間に余裕を持って作業しましょう。 - STEP 5: 採択発表・交付決定
申請締切から約2〜3ヶ月後に採択結果が発表されます。採択された後、交付決定通知を受けてから補助事業を開始できます。
申請前に必ず確認!3つの注意点
申請で失敗しないために、特に重要な注意点を3つまとめました。
注意点1:管轄は「商工会」か「商工会議所」か
事業所の所在地によって申請窓口が「商工会」と「商工会議所」に分かれます。管轄が異なると申請を受け付けてもらえません。必ず事前に公式サイト等で自社の管轄を確認してください。
注意点2:申請は「電子申請」のみ
第17回公募以降、郵送での申請は受け付けていません。必ず電子申請システム「Jグランツ」を利用する必要があります。GビズIDの早期取得が必須です。
注意点3:不審な勧誘に注意
補助金の採択後に「補助金を上乗せする」などと謳い、手数料を請求する不審な団体からの連絡が報告されています。中小企業庁や事務局とは一切関係ありませんので、十分にご注意ください。
まとめ
小規模事業者持続化補助金は、事業の成長を加速させるための強力なツールです。第18回公募の締切は2025年11月28日(金)17:00です。魅力的な事業計画を作成し、この機会を最大限に活用しましょう。詳細な情報や様式のダウンロードは、必ず公式サイトをご確認ください。