地震や台風などの自然災害時における事業継続計画(BCP)対策は、あらゆる事業者にとって喫緊の課題です。この記事では、災害時にもエネルギー供給を維持し、事業継続を可能にする天然ガス利用設備の導入を支援する「災害時の強靭性向上に資する天然ガス利用設備導入支援事業費補助金」について、令和7年度(2025年度)の最新情報を分かりやすく解説します。
補助金の概要
本補助金は、災害発生時においてもエネルギー供給の途絶を防ぎ、事業活動や市民生活の継続性を確保することを目的としています。特に、病院、福祉施設、避難所、重要インフラなど、災害時に機能維持が求められる施設への導入を強力に後押しします。
項目 | 内容 |
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正式名称 | 災害時の強靭性向上に資する天然ガス利用設備導入支援事業費補助金[災害時にも利用可能な天然ガス利用設備](令和7年度) |
実施団体 | 一般財団法人都市ガス振興センター |
対象事業者 | 災害時に事業継続が求められる施設(病院、避難所、重要インフラ等)で対象設備を導入する事業者(法人・個人事業主) |
対象設備 | 災害時にも稼働可能な天然ガス利用設備(コージェネレーションシステム、ガスヒートポンプエアコン、業務用ボイラー等) |
補助額・補助率 | 設備の仕様や事業内容により異なります。詳細は公式パンフレットをご確認ください。 |
申請地域 | 全国 |
この補助金のメリット
- BCP(事業継続計画)の強化:停電時でもエネルギーを確保し、事業の中断リスクを大幅に低減できます。
- 初期投資の軽減:高効率な天然ガス設備の導入にかかる費用負担を軽減できます。
- エネルギーコスト削減と環境貢献:平時においても、コージェネレーションシステム等によるエネルギーの効率利用で、光熱費削減やCO2排出量削減に繋がります。
公募期間(令和7年度)
令和7年度の公募は複数回に分けて実施されています。現在、3次公募が開始されていますが、予算額に達した時点で締め切られるため、早めの準備と申請が重要です。
公募回 | 期間 | ステータス |
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1次公募 | 令和7年4月25日(金) ~ 令和7年5月26日(月) | 受付終了 |
2次公募 | 令和7年5月28日(水) ~ 令和7年6月17日(火) | 受付終了 |
3次公募 | 令和7年6月19日(水) ~ 予算額に達し次第終了 | 公募中 |
申請方法と手順
本補助金の申請は、政府の補助金申請システム「jGrants(Jグランツ)」を利用した電子申請のみとなります。郵送や持参での申請は受け付けられていません。
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1
GビズIDプライムの取得jGrantsの利用には「GビズIDプライム」アカウントが必要です。取得には2〜3週間程度かかる場合があるため、未取得の場合は至急手続きを開始してください。
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2
必要書類の準備公式サイトから「交付申請書(一式)」をダウンロードし、事業計画や経費の内訳などを記入します。見積書など、その他添付書類も準備します。
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3
jGrantsで電子申請jGrantsにログインし、本補助金を検索(キーワード:「強靭性」「都市ガス振興センター」など)。画面の指示に従い、作成した申請書類をアップロードして申請を完了させます。
公式資料・お問い合わせ先
申請にあたっては、必ず公式サイトで最新の公募要領や資料をご確認ください。公募説明会の動画も公開されており、制度の理解に役立ちます。
お問い合わせ先
一般財団法人都市ガス振興センター 事業部 事業グループ
TEL: 03-6435-7692
FAX: 03-3591-8110
受付時間: 9:00~12:00、13:00~17:20(土日祝、5/1、12/29~1/4を除く)
まとめ
「災害時の強靭性向上に資する天然ガス利用設備導入支援事業費補助金」は、企業のBCP対策とエネルギー効率化を同時に実現できる非常に有効な制度です。3次公募は予算がなくなり次第終了となりますので、導入を検討している事業者の皆様は、GビズIDの取得や必要書類の準備を早急に進め、申請機会を逃さないようにしましょう。