グローバルサウス補助金(グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金)の最新情報
総額1,400億円超の大型補正予算(令和5年度)で注目を集めた「グローバルサウス補助金」の続報です。令和6年度補正予算の情報や今後の募集見通しについて解説します。
グローバルサウス補助金の全体像
グローバルサウス補助金は、小規模案件を対象とした「小規模実証・FS」と、インフラなど大規模な案件を対象とした「大型実証」に分かれています。大型実証はさらに、対ASEANと対非ASEANに分けられます。
ASEAN(東南アジア諸国連合)は、東南アジアの10か国で構成される地域協力機構です。非ASEANは、アフリカや中南米、太平洋島しょ国などが対象となります。

出典:イースクエア
グローバルサウス補助金(令和5年度補正予算)の募集・採択状況
事業区分 | 公募回数 | 応募件数 | 採択件数 | 採択率 |
---|---|---|---|---|
FS事業/小規模実証事業 | 3 | 1回目:144件、2回目:163件 | 1回目:36件、2回目:110件 | 1回目:25%、2回目:67% |
大型実証(ASEAN加盟国) | 2 | 1回目:24件 | 1回目:13件 | 1回目:54% |
大型実証(非ASEAN加盟国) | 2 | 1回目:募集期間終了 | 未公表 | 未公表 |
グローバルサウス補助金(令和6年度補正予算)の募集見通し
経済産業省は、令和6年度補正予算でもグローバルサウス未来志向型共創等事業で総額1,500億円の予算を確保しています。令和5年度にはなかった「ウクライナ復興支援・中東欧諸国等連携強化」というスキームも加わっています。
FS事業/小規模実証事業、大型実証事業(ASEAN加盟国/非ASEAN加盟国)、ウクライナ復興支援のいずれのスキームも4月頃に案件の募集があると見られます。
重要: 応募書類にはかなりの具体性が求められるため、早めの準備をお勧めします。
グローバルサウス補助金申請の留意点
グローバルサウス補助金申請に際して留意すべき点については別記事でご紹介する予定です。
参考情報
- 令和5年度補正「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金(我が国企業によるインフラ海外展開促進調査)」に係る補助事業者の採択結果について
- 「グローバルサウス未来志向型共創等事業(大型実証 ASEAN加盟国)」における採択事業者について
- 令和5年度補正「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金(我が国企業によるインフラ海外展開促進調査:二次公募)」に係る補助事業者の採択結果について
- 「グローバルサウス諸国への日本からの技術移転を通じた産業協力プログラム」第2回公募が開始されました
- 令和5年度補正グローバルサウス未来志向型共創等事業(大型実証 非ASEAN加盟国)の第2回公募の開始
- 令和6年度補正グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金(大型実証 非ASEAN加盟国)に係る補助事業者(執行団体(事務局))の公募について
- 令和6年度補正グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金(ウクライナ復興支援・中東欧諸国等連携強化)に係る補助事業者(執行団体(事務局))に係る委託先の公募について
- 【再公募】令和6年度補正「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金(小規模実証・FS事業)」に係る補助事業者(執行団体(事務局))の公募について
イースクエアの海外ビジネス展開支援
イースクエアでは、アジアやアフリカ等の途上国・新興国での多数のプロジェクト経験に加え、様々な民間企業でのビジネス経験を有するコンサルタントが、補助金獲得や補助金案件の運用を含めたお客様のニーズに合わせて、オーダーメイドで海外ビジネス展開をご支援します。グローバルサウス補助金を使ったご支援の実績も複数ございます。
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令和6年度補正グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金(小規模実証・FS事業)公募説明会
令和6年度補正グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金(小規模実証・FS事業)の公募説明会についてご紹介します。
本説明会のアジェンダ
- 事業の概要
- 応募手続きについて
- 審査・採択について
- 応募書類の作成における注意事項
事業の概要
グローバルサウス諸国(ASEAN、インド、中東、アフリカ、中南米、太平洋島嶼国等)では、産業の脆弱さ、保健・防災・食糧問題等といった課題を抱えています。
経済産業省は、グローバルサウス諸国が抱える課題を解決することを通じて当該地域の市場の成長力を活かし、日本の経済安全保障(サプライチェーン強靱化等)の確保及び日本国内のイノベーション創出等により国内産業活性化を目指すと共に、グローバルサウス諸国との経済連携を強化するため、本邦企業が行うインフラ等の海外展開に向けた事業実施可能性調査事業(以下「FS事業」)及び小規模実証事業(以下「実証事業」)の実施に必要な費用の一部を補助します。
注意: 本事業は、令和6年度補正予算「グローバルサウス未来志向型共創等事業」のうち、大型実証(補助)、ウクライナ復興支援・中東欧諸国等連携強化事業に係るものではございません。
事業対象
対象となる事業及び対象国・地域について
FS事業 | 実証事業 | |
---|---|---|
対象国・地域 | グローバルサウス諸国(ASEAN、インド、中東、アフリカ、中南米、太平洋島嶼国等) | |
対象となる分野 | ①GX分野、②DX分野、③経済安保分野 |
対象外: 事業実施期間中に補助対象経費を用いた製品及びサービス等の有償販売及び有償提供を行う場合で、補助事業に要する経費の自己負担分(「補助事業に要する経費」ー「補助金額」)以上の利益が出る事業
補助対象となる事業形態
以下の2つのうち、どちらか一方を選択し申請してください。
FS事業 | 実証事業 | |
---|---|---|
内容 | グローバルサウス諸国において、案件組成段階で事業化の可能性を調査すること。 | 実地に適用可能な段階にある技術・システム・制度などを、グローバルサウス対象地域において、その有効性や経済性などを確認すること。 |
注意: 本事業は、研究開発支援及び設備投資支援を行う事業ではありません。
補助対象となる具体的な事業内容
- FS事業: 相手国への提案に必要な情報収集、調査、分析 等、競合他社の動向の把握、他社との差別化の検討 等
- 実証事業: 取得財産を用いた製品・サービスの運用・評価等、実地に適用可能な段階にある技術・システム・制度等の有効性や経済性等の確認
補助対象となる事業類型
補助対象となる事業は以下の3つの事業類型のうち、いずれかに該当する必要があります。
- 類型1:我が国のイノベーション創出につながる共創型
- 類型2:日本の高度技術海外展開型
- 類型3:サプライチェーン強靱化型
補助金交付の要件
- 採択予定件数:FS事業、実証事業、合わせて60件程度
- 補助金の額及び補助率:
- ① FS事業:上限1億円
- ② 実証事業:上限5億円
- 補助率:1/2以内 、中小企業のみ 2/3以内
- 事業実施期間:交付決定日から2026年8月31日(月)まで
事業全体の流れ
- 応募
- 採択通知
- 補助金交付申請
- 交付決定
- 事業の実施
- 実績報告書提出
- 補助金支払い請求
- 補助金受領
応募資格
応募資格は、次の要件を全て満たす企業・団体等とします。
- 日本に拠点及び法人(登記法人)格を有していること。
- 過去に類似事業の経験を有するなど、本事業を的確に遂行する組織、人員等を有していること。
- 本事業を円滑に遂行するために必要な経営基盤を有し、かつ、資金等について十分な管理能力を有していること。
応募書類の提出方法・期限
応募申請は、①Jグランツ ②データ送受信サービスのうちどちらかの方法で提出してください。
申請書類の受付は、2026年5月12日(月)から6月5日(木)12時までとなります。