詳細情報
福岡県太宰府市で事業を展開し、新たな挑戦で事業を成長させたいとお考えの中小企業の皆様へ朗報です。太宰府市では、福岡県から「経営革新計画」の承認を受けた事業者を対象に、その計画実行にかかる経費の一部を補助する「だざいふ『がんばる中小企業者応援補助金』」を実施します。この制度を活用すれば、最大20万円(補助率3/4)の支援を受けながら、新商品開発や新サービス展開、生産性向上といった革新的な取り組みを加速させることが可能です。この記事では、補助金の概要から申請の具体的なステップ、採択されるための重要なポイントまで、どこよりも詳しく、そして分かりやすく解説します。事業の次なるステージを目指す経営者様は、ぜひ最後までご覧ください。
この補助金のポイント
- 補助上限額20万円で経営革新を力強くサポート
- 補助率3/4と高い比率で経費負担を軽減
- 対象は福岡県の「経営革新計画」承認を受けた太宰府市内の中小事業者
- 広告宣伝費や機械装置費など幅広い経費が対象
- 申請の鍵は事前の経営革新計画の承認取得!早めの準備が必須
① だざいふ「がんばる中小企業者応援補助金」の概要
本補助金は、太宰府市が市内経済の活性化と中小企業の持続的な成長を促進するために実施する支援制度です。単なる設備投資への補助ではなく、福岡県が認めた革新的な事業計画(経営革新計画)の実行を後押しすることに特化しているのが大きな特徴です。これにより、意欲ある事業者が計画倒れに終わることなく、具体的なアクションに移すための初期費用を効果的に支援します。
制度の基本情報
| 正式名称 | だざいふ「がんばる中小企業者応援補助金」 |
| 実施組織 | 太宰府市(所管課:観光経済部 産業振興課) |
| 目的・背景 | 福岡県から経営革新計画の承認を受けた中小企業者に対し、その計画に基づき行う事業に要する経費の一部を補助することにより、市内中小企業の経営基盤強化と地域経済の活性化を図る。 |
そもそも「経営革新計画」とは?
この補助金を理解する上で最も重要なのが「経営革新計画」です。これは、中小企業が「新事業活動」に取り組み、経営の相当程度の向上を図ることを目的として策定する中期的な経営計画書のことです。計画が承認されると、本補助金だけでなく、政府系金融機関による低利融資や信用保証の特例など、様々な支援措置の対象となることができます。
- 新事業活動の例:新商品の開発・生産、新サービスの開発・提供、商品の新たな生産・販売方式の導入など
- 経営向上の目標:「付加価値額」または「一人当たりの付加価値額」および「給与支給総額」を一定率向上させる具体的な数値目標を設定する必要があります。
この計画の策定と承認申請が、本補助金活用の第一歩かつ最大の関門となります。策定にあたっては、太宰府市商工会やよろず支援拠点などの専門家への相談が推奨されます。
② 補助金額・補助率
本補助金は、上限額と補助率が明確に定められており、資金計画を立てやすいのが魅力です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助率 | 補助対象経費の 3/4 以内 |
| 補助上限額 | 20万円 |
計算例で見る補助額
実際にどのくらいの補助が受けられるのか、具体的なケースで見てみましょう。
- ケース1:補助対象経費の総額が30万円の場合
計算式:300,000円 × 3/4 = 225,000円
補助上限額が20万円のため、実際の補助額は200,000円となります。 - ケース2:補助対象経費の総額が24万円の場合
計算式:240,000円 × 3/4 = 180,000円
補助上限額(20万円)の範囲内なので、実際の補助額は180,000円となります。
③ 対象者・条件
本補助金の対象となるには、以下の要件をすべて満たす必要があります。申請前に必ずご確認ください。
- 福岡県知事から「経営革新計画」の承認を受けていること。
- 承認された経営革新計画の計画期間内であること。
- 太宰府市内で事業を営む中小企業者であること。(個人事業主も含む)
- 市税等を滞納していないこと。
- 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律に規定する暴力団又は暴力団員と密接な関係を有する者でないこと。
④ 補助対象経費
補助の対象となるのは、承認された経営革新計画を実施するために直接必要となる経費です。具体的には、以下のような経費が想定されます。
対象となる経費の例
- 機械装置等費:計画遂行に必要な機械装置やシステムの購入・構築・リース費用
- 広告宣伝費:新商品・新サービスの販路開拓のためのチラシ、パンフレット作成、ウェブサイト構築、ネット広告出稿費用など
- 展示会等出展費:国内外の見本市や展示会への出展にかかる小間料、輸送費、装飾費など
- 開発費:新商品・新技術・新サービスの開発に必要な原材料費、設計費、試作費など
- 専門家経費:計画の実施にあたり、専門家からの指導や助言を受けるために支払う謝金や旅費
- 外注・委託費:自社で実施できない業務を外部に委託するための費用
対象とならない経費の例
- 従業員の人件費、交通費
- 不動産の取得費、賃借料、水道光熱費
- 汎用性が高く、他の目的にも使用できるもの(パソコン、スマートフォン、乗用車など)の購入費
- 飲食・接待費、交際費
- 公租公課(消費税など)
⑤ 申請方法・手順
申請は、公募期間内に必要書類を揃えて太宰府市へ提出します。全体の流れを把握し、計画的に進めることが重要です。
【最重要】 経営革新計画の承認には、申請から2〜3ヶ月程度の時間が必要です。補助金の公募期間に間に合わせるためには、公募開始のずっと前から計画策定と承認申請の準備を進める必要があります。
申請期間と事業期間
| 公募期間 | 2025年8月1日~予算上限に達し次第終了(目安:2025年12月26日) |
| 事業実施期間 | 交付決定日~2026年1月31日 |
申請のステップ
- 経営革新計画の策定と承認申請:太宰府市商工会等に相談しながら計画を策定し、福岡県へ承認申請を行います。
- 福岡県からの承認取得:県から経営革新計画の承認通知書を受け取ります。
- 補助金交付申請:公募期間内に、必要書類を揃えて太宰府市産業振興課へ提出します。
- 審査・交付決定:市による審査後、交付決定通知書が送付されます。
- 事業の実施:交付決定日以降に、計画に基づいた事業を開始します。(※交付決定前の発注・契約は補助対象外です)
- 実績報告:事業完了後、定められた期限内に実績報告書と証拠書類を提出します。
- 額の確定・補助金交付:市による検査後、補助金額が確定し、指定口座に振り込まれます。(精算払い)
必要書類リスト(例)
申請には以下の書類が必要となる見込みです。詳細は必ず市の公募要領で確認してください。
- 交付申請書
- 事業計画書及び収支予算書
- 福岡県知事が発行した経営革新計画承認書の写し
- 承認を受けた経営革新計画書の写し
- 市税の納税証明書
- (法人の場合)履歴事項全部証明書
- (個人事業主の場合)開業届の写し及び本人確認書類
- その他市長が必要と認める書類
⑥ 採択のポイント
本補助金は、要件を満たしていれば比較的採択されやすいと考えられますが、予算には限りがあるため、早めの申請が肝心です。確実に採択されるために、以下の点を押さえましょう。
- ポイント1:何よりもまず経営革新計画の承認を得る
これが大前提です。計画の内容が具体的で、実現可能性が高く、数値目標が妥当であることが重要です。計画策定段階で専門家のアドバイスを仰ぎ、質の高い計画書を作成しましょう。 - ポイント2:補助対象経費の妥当性を明確にする
申請する経費が、なぜ経営革新計画の達成に不可欠なのかを具体的に説明できるように準備しましょう。見積書などを添付し、金額の妥当性を示すことも重要です。 - ポイント3:早めの相談と申請
公募は予算がなくなり次第終了します。公募開始後、速やかに申請できるよう、事前に必要書類の準備を進めておきましょう。不明点があれば、申請前に太宰府市産業振興課や商工会に相談することが、不備のない申請につながります。
⑦ よくある質問(FAQ)
Q1. 経営革新計画の承認がまだですが、補助金の申請はできますか?
A1. できません。本補助金は、福岡県から経営革新計画の承認を受けていることが申請の絶対条件です。承認申請中であっても対象外となりますのでご注意ください。
Q2. 申請はいつから準備すれば良いですか?
A2. 経営革新計画の承認に2〜3ヶ月、場合によってはそれ以上かかることもあります。補助金の公募期間(8月〜)から逆算し、遅くとも春頃には計画策定に着手することを強くお勧めします。
Q3. 太宰府市外の事業者でも対象になりますか?
A3. 対象外です。太宰府市内に主たる事業所を有している中小企業者であることが条件となります。
Q4. 補助金はいつもらえますか?
A4. 補助金は、事業がすべて完了した後に実績報告書を提出し、市の検査を経てから支払われる「精算払い」です。事業期間中の資金繰りは自己資金や融資で賄う必要があります。
Q5. どこに相談すれば良いですか?
A5. 経営革新計画の策定については「太宰府市商工会」や「福岡県よろず支援拠点」へ、補助金制度の詳細については「太宰府市 観光経済部 産業振興課」へご相談ください。
⑧ まとめ・行動喚起
今回は、太宰府市の「がんばる中小企業者応援補助金」について詳しく解説しました。
重要ポイントの再確認
- 対象者:福岡県の経営革新計画の承認を受けた太宰府市内の中小事業者
- 補助額:最大20万円(補助率3/4)
- 申請期間:2025年8月1日から予算上限まで
- 最大の鍵:事前の「経営革新計画」の承認取得
この補助金は、明確な成長戦略を持つ事業者にとって、その実現を強力に後押ししてくれる制度です。しかし、その恩恵を受けるためには、何よりもまず経営革新計画の承認というハードルを越えなければなりません。
もし、あなたの会社に温めている新事業のアイデアや、生産性を劇的に向上させるプランがあるならば、今すぐ行動を開始しましょう。まずは太宰府市商工会に連絡を取り、経営革新計画の策定について相談することから始めてみてはいかがでしょうか。計画的な準備が、補助金獲得への一番の近道です。