詳細情報
「学校に行きづらい子どもに、安心して過ごせる場所を提供したい」「フリースクールに通わせたいけれど、経済的な負担が心配…」
東京都にお住まいで、不登校のお子さんを持つ保護者の皆様、そのようなお悩みはありませんか?東京都では、学校生活になじめないお子さんが自分らしく成長できる環境を支援するため、フリースクール等の利用料を月額最大2万円助成する「フリースクール等利用者支援事業」を実施しています。この記事では、この非常に心強い助成金制度について、対象者や金額、申請方法から採択のポイントまで、どこよりも分かりやすく徹底解説します。経済的な不安を少しでも和らげ、お子さんに最適な学びの場を選択するための一助となれば幸いです。
この助成金のポイント
- 都内在住の不登校の小・中学生の保護者が対象
- フリースクール等の利用料を月額最大2万円助成
- お子さん一人ひとりに対して申請可能
- 令和7年度も実施が決定!令和7年5月28日から申請受付開始
東京都フリースクール等利用者支援事業(助成金)の概要
まずは、制度の全体像を把握しましょう。この事業は、多様な学びの場であるフリースクール等をお子さんが利用しやすくなるよう、東京都が保護者の経済的負担を軽減することを目的としています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 東京都フリースクール等利用者支援事業(助成金) |
| 実施組織 | 東京都 |
| 目的・背景 | 学校生活になじめない子供が、自分らしくありのままで成長できる環境を整えるため、フリースクール等の利用者の経済的負担を軽減する。 |
| 問い合わせ先 | 東京都フリースクール等利用料助成金事務局 電話: 03-6800-8763 (受付時間:9:00~18:00 ※日・祝日除く) |
助成金額と補助率
保護者の皆様にとって最も気になるのが、いくら助成されるのかという点でしょう。助成金額は非常にシンプルで分かりやすい体系になっています。
助成金額
不登校の小・中学生1人につき、月額最大2万円が助成されます。
【重要】
実際のフリースクール等の利用料が月額2万円を下回る場合は、その利用料と同額が助成額となります。また、助成金は利用実績を都に報告した後に支給される「後払い」形式です。
助成額の計算例
具体的なイメージが湧くように、いくつか例を見てみましょう。
| ケース | 1ヶ月の利用料 | 1ヶ月の助成額 | 保護者の実質負担額 |
|---|---|---|---|
| A | 35,000円 | 20,000円(上限額) | 15,000円 |
| B | 20,000円 | 20,000円(上限額) | 0円 |
| C | 15,000円 | 15,000円(利用料と同額) | 0円 |
対象者・条件
この助成金を利用するには、保護者とお子さん、そして利用するフリースクール等のそれぞれが特定の要件を満たす必要があります。
助成対象となる保護者・お子さん
- 都内在住の不登校の小・中学生の保護者であること。
- その他、東京都が定める要件を満たしていること。(詳細は公式サイトでご確認ください)
助成対象となるフリースクール等
- 不登校の児童生徒への支援を主たる目的としていること。
- 子どもが通う通所型の施設であること。
- その他、東京都が定める要件を満たしており、必要な書類を都に提出していること。
利用を検討している、または現在利用中の施設が対象かどうかは、東京都が公開している「児童生徒通所施設一覧」で確認できます。一覧は公式サイトからPDFでダウンロード可能です。もし一覧にない場合でも、施設側が要件を満たし手続きを行えば対象となる可能性がありますので、施設に直接確認してみることをお勧めします。
補助対象経費
助成の対象となる経費は明確に定められています。申請前にしっかり確認しておきましょう。
対象となる経費
- フリースクール等の利用料(月謝)
対象とならない経費
- 入会金
- 施設維持費
- 教材費
- イベント参加費
- 食費、交通費など
あくまで毎月支払う基本的な「利用料」のみが対象です。請求書や領収書の内訳を確認し、どの部分が対象経費にあたるか把握しておくことが重要です。
申請方法・手順
助成金を受け取るまでの流れを、ステップごとに詳しく解説します。スケジュールをしっかり確認し、計画的に進めましょう。
令和7年度 申請受付期間
令和7年5月28日(水)から 令和8年2月13日(金)まで
期間が長めに設定されていますが、早めの準備と申請をおすすめします。
Step 1: 事前準備
申請をスムーズに進めるために、まずは必要な情報を集め、書類を準備します。
- 対象施設の確認: 利用している(または予定の)施設が助成対象か、公式サイトの一覧で確認します。
- 必要書類の準備: 申請には複数の書類が必要です。公式サイトで最新の必要書類リストを確認し、早めに取得・作成しましょう。一般的に、以下のような書類が必要となることが想定されます。
- 交付申請書
- 住民票の写し(世帯全員分)
- お子さんの在学証明書
- フリースクール等との利用契約書の写し
- その他、都が指定する書類
Step 2: 申請手続き
準備が整ったら、期間内に申請を行います。申請方法は2通りあります。
- オンライン申請: 公式サイトの申請フォームから手続きを行います。書類のアップロードなどが必要になりますが、24時間いつでも申請でき、郵送の手間もかからないため便利です。
- 郵送申請: 申請書類を印刷・記入し、必要書類を同封して指定の事務局へ郵送します。締切日の消印有効です。
Step 3: 審査・交付決定
提出された書類を元に、東京都(事務局)が審査を行います。審査の結果、助成対象として認められると「交付決定通知」が届きます。
Step 4: 実績報告と助成金支給
交付決定後、定められた期間のフリースクール等の利用実績(実際に利用し、利用料を支払った証明など)を都に報告します。この実績報告の内容が確認された後、指定した口座に助成金が振り込まれます。
採択のポイント
この助成金は、要件を満たしていれば比較的採択されやすい制度と考えられます。実際に令和7年7月末時点での交付決定件数は2,113件と、多くの家庭が利用しています。採択されるために最も重要なポイントは、申請書類を不備なく、正確に提出することです。
- 記入漏れ・捺印漏れに注意: 申請書のすべての項目を正確に記入し、必要な箇所への捺印を忘れないようにしましょう。
- 添付書類の確認: 必要書類がすべて揃っているか、提出前に何度も確認してください。住民票などは有効期限がある場合があるので注意が必要です。
- 期限厳守: 申請期間を過ぎると一切受け付けてもらえません。余裕を持ったスケジュールで準備を進めましょう。
- 不明点はすぐに確認: 少しでも分からないことがあれば、遠慮せずに事務局に電話で問い合わせましょう。自己判断で進めてしまうと、後で修正が必要になる場合があります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 兄弟が2人ともフリースクールに通っている場合、それぞれ申請できますか?
A1. はい、助成はお子さん一人ひとりに対して行われますので、対象となるお子さんが2人いれば、それぞれ申請することが可能です。その場合、申請書もお子さんごとに作成・提出する必要があります。
Q2. 年度の途中からフリースクールに通い始めた場合も対象になりますか?
A2. はい、対象になります。助成対象期間内に利用した分の利用料が助成の対象となります。申請受付期間内に手続きを行ってください。
Q3. 助成金はいつ振り込まれますか?
A3. この助成金は後払い方式です。交付決定を受けた後、一定期間の利用実績(利用料の支払い証明など)を都に報告する必要があります。その報告内容が審査された後に、指定の口座へ振り込まれます。具体的なスケジュールは交付決定時などに案内されます。
Q4. 対象となるフリースクールかどうかは、どこで確認できますか?
A4. 東京都の公式サイトで公開されている「児童生徒通所施設一覧」のPDFファイルで確認できます。一覧は随時更新される可能性がありますので、最新の情報をご確認ください。もし一覧にない場合は、利用中の施設が都の要件を満たしているか、登録手続きを行う予定があるかなどを直接施設にお問い合わせください。
Q5. 所得制限はありますか?
A5. 現在公開されている情報では、所得制限に関する記載はありません。ただし、制度の詳細は変更される可能性もあるため、申請前に必ず公式サイトの募集要項で最新の情報を確認してください。
保護者向けサポートや事業者向け支援も充実
東京都では、利用料の助成だけでなく、不登校のお子さんを持つ保護者やフリースクール運営事業者に対する多角的な支援を行っています。
保護者の不安や悩みをサポートするイベント
「不登校の子どもを支える保護者のひろば」と題し、セミナーやトークイベント、参加者交流会、個別相談会などを開催しています。同じ悩みを持つ保護者と繋がったり、専門家から話を聞いたりする貴重な機会です。令和6年度開催分のアーカイブ動画も配信されているので、ぜひチェックしてみてください。
フリースクール運営事業者向けの補助金
お子さんが通うフリースクールの質を向上させるため、都は運営事業者向けの「東京都フリースクール等支援事業」も実施しています。人件費や施設の安全対策、体験活動費などを補助することで、フリースクールがより良い支援を提供できるよう後押ししています。
まとめ
今回は、東京都が実施する「フリースクール等利用者支援事業(助成金)」について詳しく解説しました。
重要ポイントの再確認
- 対象者: 都内在住の不登校の小・中学生の保護者
- 助成額: お子さん1人につき月額最大2万円
- 対象経費: フリースクール等の利用料(月謝)
- 申請期間: 令和7年5月28日~令和8年2月13日
- 申請方法: オンラインまたは郵送
お子さんが自分らしく、安心して学べる環境を選ぶことは、未来への大切な投資です。この助成金制度は、その選択を力強く後押ししてくれます。経済的な理由でフリースクールの利用をためらっていた方は、ぜひこの機会に申請を検討してみてはいかがでしょうか。
まずは公式サイトで詳細を確認し、不明な点があれば事務局へ問い合わせてみましょう。この記事が、あなたとあなたのお子さんの新しい一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。
▼公式サイト・お問い合わせ先はこちら
公式サイト: 東京都フリースクール等利用者支援事業(助成金)
電話: 03-6800-8763(東京都フリースクール等利用料助成金事務局)