【2025年度】有害鳥獣捕獲担い手確保事業補助金|最大5.4万円・新規狩猟免許取得者向け
補助金詳細
Details新たに第一種銃猟免許、猟銃の所持許可、ライフル銃の所持許可などを取得し、有害鳥獣捕獲への協力を承諾する個人。対象となる自治体に住所を有し、市税等を完納していることが主な要件です。自治体によっては、猟友会への入会が条件となる場合もあります。狩猟者の高齢化対策として、これからハンターを目指す方を幅広く支援する制度です。
交付申請書兼実績報告書, 有害鳥獣捕獲協力承諾書, 経費の領収書の写し, 取得した免許証・許可証の写し, 住民票, 納税証明書, 振込先口座の通帳の写し等
第一種銃猟免許取得のための健康診断料・講習料・受験料, 猟銃所持許可取得のための射撃教習受講料・健康診断料・申請料, ハンター保険料, 猟友会費(一部自治体)など
申請前チェックリスト
補助金概要
Overview近年、野生鳥獣による農作物被害が深刻化する一方で、対策の担い手である狩猟者は減少と高齢化が進んでいます。この課題に対応するため、国や多くの自治体では、新たに狩猟免許を取得し、地域の有害鳥獣捕獲に協力する方々を支援する「有害鳥獣捕獲担い手確保事業補助金」を実施しています。この制度を活用することで、狩猟免許や猟銃所持許可の取得にかかる費用の一部として、最大54,000円程度の補助を受けることが可能です。この記事では、新潟県の各市町村の制度を中心に、全国で利用できる本補助金の詳細、申請方法、採択のポイントまでを網羅的に解説します。
この記事でわかること
- 有害鳥獣捕獲担い手確保事業補助金の全体像と目的
- 補助金の対象者、補助金額、対象となる経費の詳細
- 申請から補助金受給までの具体的な流れと必要書類
- 申請する上での注意点や、よくある質問への回答
この補助金の概要・ポイント
「有害鳥獣捕獲担い手確保事業補助金」は、野生鳥獣による農林水産業への被害を軽減し、生態系のバランスを保つことを目的としています。そのために、狩猟者の確保・育成が急務となっており、新たに狩猟の世界へ足を踏み入れる方々の経済的負担を軽くするために設立されました。主に、第一種銃猟免許や猟銃所持許可を新規に取得する際にかかる費用が補助対象となります。多くの自治体で同様の制度が設けられていますが、お住まいの市町村が事業を実施しているか、事前に確認することが重要です。
この補助金の重要ポイント
- 補助金額: 最大54,000円(自治体により異なる場合あり)
- 補助率: 対象経費の実費相当額(上限あり)
- 対象者: 新たに第一種銃猟免許や猟銃所持許可を取得し、地域の有害鳥獣捕獲に協力する個人
- 申請期限: 自治体により異なる(例: 12月中旬頃)。予算がなくなり次第終了となるため早期の行動が推奨されます。
対象者・申請要件の詳細
対象となる方
補助の対象となるのは、以下の要件をすべて満たす個人です。自治体によって細かな違いがあるため、必ずお住まいの市町村の担当課にご確認ください。
- 申請する年度内に、新たに「第一種銃猟免許」「猟銃の所持許可」「ライフル銃の所持許可」のいずれかを取得した方。
- 申請先の市町村に住所を有している方。
- 市税などの税金を滞納していない方。
- 市町村が実施する有害鳥獣捕獲事業へ協力することを承諾する方。
- 地域の猟友会に入会する方(多くの自治体で要件となっています)。
| 区分 | 条件 | 対象可否 |
|---|---|---|
| 新規免許取得者 | 市町村在住で、新たに第一種銃猟免許を取得し、捕獲協力に同意する個人。 | ○ 対象 |
| わな猟免許取得者 | 長岡市など一部自治体では、網猟・わな猟免許の新規取得も対象(上限額は異なる)。 | △ 自治体による |
| 既存の狩猟者 | 原則として新規取得者が対象ですが、平泉町のように既存狩猟者も対象とする制度もあります。 | × 原則対象外 |
| 法人 | この補助金は個人の担い手を対象としており、法人は対象外です。 | × 対象外 |
補助金額・補助率の詳細
補助金額は、対象経費の実費を合計した額で、多くの自治体で上限が54,000円に設定されています。これは、免許取得にかかる標準的な費用をカバーすることを目的としています。例えば、射撃教習受講料や健康診断料、ハンター保険料などを合算した金額が補助されます。ただし、上限額を超えた分は自己負担となります。また、長岡市のように、網猟・わな猟免許の取得(上限10,000円)や猟友会への新規入会費(上限20,000円)など、複数の支援メニューを用意している自治体もあります。
最大補助金額
54,000円
補助率
対象経費の10/10
補助対象経費の詳細
対象となる経費
補助の対象となるのは、狩猟免許や猟銃所持許可を新規に取得するために直接必要となる経費です。以下に主な対象経費の例を挙げます。
| 経費区分 | 内容・具体例 | 対象 |
|---|---|---|
| 狩猟免許に係る経費 | 医師による健康診断料、免許取得のための講習会受講料、試験手数料など。 | ○ |
| 猟銃所持許可に係る経費 | 射撃教習受講料、医師による健康診断料、許可申請手数料など。 | ○ |
| 保険料 | 狩猟活動を行う上で加入が推奨されるハンター保険の保険料。 | ○ |
| 猟友会費 | 一部の自治体(長岡市など)では、猟友会への新規入会金や年会費も対象となります。 | △ |
| 物品購入費 | 猟銃、弾、ガンロッカー、ウェア、罠などの物品購入費は対象外です。 | × |
経費に関する注意事項
- 全ての支払いについて、申請者本人名義の領収書(原本または写し)が必要です。必ず保管してください。
- 補助金は後払いです。免許取得にかかる費用は一度ご自身で全額立て替える必要があります。
- 対象となる経費の範囲は自治体によって異なるため、支払う前に必ず担当課に確認することをお勧めします。
申請から採択までの流れ
補助金の申請は、免許取得の前と後で手続きが必要です。一般的な流れは以下の通りですが、自治体によって手順が異なる場合があるため、必ず公式サイトや担当窓口で確認してください。
採択されるためのポイント・コツ
この補助金は、要件を満たしていれば比較的採択されやすい制度です。しかし、予算には限りがあるため、確実に受給するためにはいくつかのポイントを押さえておくことが重要です。
確実に受給するためのポイント
- 早めの行動を心がける
補助金は年度ごとの予算で運営されており、「予算がなくなり次第終了」となります。狩猟免許の取得を決めたら、すぐに自治体へ相談し、年度の早い段階で申請予約を済ませましょう。 - 地域貢献の意思を明確にする
この補助金は、地域の有害鳥獣捕獲への協力を前提としています。「有害鳥獣捕獲協力承諾書」や「誓約書」の提出が求められます。地域に貢献したいという真摯な姿勢が重要です。 - 書類の完璧な準備
申請書類の記入漏れや、添付書類(特に領収書)の不備は、手続きの遅延や最悪の場合不受理の原因となります。提出前に何度もチェックリストで確認しましょう。 - 担当者とのコミュニケーション
不明な点や不安な点は、自己判断せずに必ず自治体の担当者に電話などで確認しましょう。事前に相談しておくことで、スムーズな申請につながります。
よくある失敗・注意点
- 領収書の紛失・不備 → 対策: 支払いが終わったらすぐに専用ファイルに保管し、宛名がフルネームになっているか、但し書きが具体的かを確認する。
- 申請期限を過ぎてしまう → 対策: 自治体のウェブサイトを定期的に確認し、申請予約と実績報告のそれぞれの期限をカレンダーに登録しておく。
- 対象外の経費を申請してしまう → 対策: 銃本体や弾代など、物品購入費は対象外です。何が対象経費になるか、事前に公募要領を熟読するか、担当者に確認する。
必要書類チェックリスト
申請には以下の書類が必要となるのが一般的です。自治体のホームページから様式をダウンロードできる場合が多いです。
| 書類名 | 入手先・備考 | 必須/任意 |
|---|---|---|
| 申請予約書 | 自治体のウェブサイトまたは担当窓口。免許取得前に提出。 | 必須 |
| 交付申請書兼実績報告書 | 自治体のウェブサイトまたは担当窓口。免許取得後に提出。 | 必須 |
| 有害鳥獣捕獲協力承諾書・誓約書 | 指定様式に署名・捺印。地域の捕獲活動に協力する意思を示します。 | 必須 |
| 各種経費の領収書の写し | 支払った経費全ての領収書。宛名、日付、金額、内容が明記されていること。 | 必須 |
| 免許証・許可証の写し | 新たに取得した第一種銃猟狩猟免状や銃砲所持許可証のコピー。 | 必須 |
| その他 | 振込先口座の通帳の写し、住民票、市税の納税証明書など。 | 自治体による |
活用事例・想定シーン
定年を機に地元へUターンしたAさん。地域の農家が猿の被害に悩んでいると聞き、地域貢献のために狩猟免許取得を決意。補助金を活用し、初期費用を抑えてハンターとしての第一歩を踏み出した。
自身の畑がイノシシに荒らされる被害に長年悩んでいたBさん。高齢化で地域の捕獲隊も人手不足と知り、自ら担い手になることを決意。補助金で経済的負担を軽減し、自分の農地を守る活動を開始した。
アウトドアやジビエ料理に興味があったCさん。狩猟が自然環境の維持にも繋がることを知り、免許取得に挑戦。補助金制度があることを知り、学生でも挑戦しやすいと感じて申請。ベテランハンターとの交流も楽しんでいる。
よくある質問(FAQ)
Q
補助金はいつ、どのようにもらえますか?
Q
猟銃や弾、ガンロッカーの購入費用も対象になりますか?
Q
必ず有害鳥獣の捕獲に参加しなければならないのですか?
Q
自分の住んでいる市町村でこの制度があるか、どうすればわかりますか?
Q
申請すれば必ずもらえますか?
まとめ
「有害鳥獣捕獲担い手確保事業補助金」は、新たにハンターを目指す方にとって、初期費用の負担を大幅に軽減できる非常に有益な制度です。最大54,000円の支援を受けることで、より気軽に狩猟の世界に挑戦できます。この制度は、単なる個人への支援に留まらず、地域の農業を守り、自然との共生を図るための重要な取り組みの一環です。
狩猟に興味がある方、地域に貢献したいと考えている方は、この機会にぜひお住まいの自治体の補助金制度を確認し、活用を検討してみてはいかがでしょうか。最初の一歩は、市町村の担当課への一本の電話から始まります。
この補助金の申請をお考えの方へ
申請手続きや書類作成に不安がある場合は、専門家への相談も有効です。まずはお住まいの自治体窓口へお気軽にお問い合わせください。
免責事項: 本記事の情報は2025年5月時点の情報を基に作成しています。補助金の内容は変更・終了される場合がありますので、申請前に必ず公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。本記事の情報に基づいて行った行為の結果について、当サイトは一切の責任を負いません。