詳細情報
愛知県豊川市牛久保地区にお住まいで、ご自宅や所有地の古いブロック塀に不安を感じていませんか?「大きな地震が来たら倒壊しないだろうか」「通学路に面していて子どもたちが心配」といったお悩みをお持ちの方に朗報です。豊川市では、危険なブロック塀の撤去や安全なフェンスなどへの改修にかかる費用を補助する「密集市街地ブロック塀等撤去・改修事業費補助金」制度を実施しています。この制度を活用すれば、最大80万円の補助を受けて、安心・安全な住環境を実現できます。この記事では、補助金の対象者、金額、申請方法から採択されるためのポイントまで、どこよりも詳しく、そして分かりやすく解説します。
この補助金のポイント
- 撤去費用に最大20万円、改修費用に最大60万円、合計で最大80万円の補助!
- 地震などの災害時に倒壊の危険があるブロック塀が対象
- 対象地域は豊川市牛久保地区の指定エリア
- 令和7年度の申請は4月1日から受付開始!予算に限りがあるため早めの準備が重要
1. 豊川市密集市街地ブロック塀等撤去・改修事業費補助金の概要
まずは、この補助金制度がどのようなものか、全体像を把握しましょう。
正式名称
豊川市密集市街地ブロック塀等撤去・改修事業費補助金
実施組織
愛知県豊川市(担当窓口:都市整備部 都市計画課)
目的・背景
この補助金は、特に住宅が密集している牛久保地区において、大規模な地震などが発生した際にブロック塀などが倒壊し、道路を塞いだり、避難の妨げになったり、人的被害を引き起こしたりすることを未然に防ぐことを目的としています。地域の防災力を高め、誰もが安心して暮らせる安全なまちづくりを推進するために設けられました。
2. 補助金額・補助率について
気になる補助金額について、詳しく見ていきましょう。この補助金は「撤去事業」と「改修事業」の2種類があり、両方を併用することも可能です。
| 事業区分 | 補助対象経費 | 補助金の額 |
|---|---|---|
| 撤去事業 | ブロック塀等の撤去工事に要する費用 | 以下のいずれか少ない方の金額 ① 補助対象経費の10分の8 ② 撤去する延長 × 10,000円/m (上限額:200,000円) |
| 改修事業 | ブロック塀等の改修に伴う設置工事に要する費用(フェンス等) | 以下のいずれか少ない方の金額 ① 補助対象経費の10分の8 ② 改修する延長 × 30,000円/m (上限額:600,000円) |
ポイント:撤去事業と改修事業は併用できます。その場合の補助金上限額は、それぞれの事業の上限額を合計した最大80万円(20万円+60万円)となります。また、補助金額に1,000円未満の端数が生じた場合は切り捨てられます。
【具体例】計算してみよう!
ケース1:長さ10mのブロック塀を撤去する(工事費24万円)
- ① 補助対象経費の8/10:240,000円 × 0.8 = 192,000円
- ② 延長に基づく計算:10m × 10,000円/m = 100,000円
- ①と②の少ない方なので、補助金額は100,000円となります。
ケース2:長さ15mのブロック塀を撤去し、新たにフェンスを設置する(撤去費30万円、フェンス設置費70万円)
- 【撤去事業】
- ① 経費の8/10:300,000円 × 0.8 = 240,000円
- ② 延長計算:15m × 10,000円/m = 150,000円
- → 少ない方の150,000円(上限20万円以内)
- 【改修事業】
- ① 経費の8/10:700,000円 × 0.8 = 560,000円
- ② 延長計算:15m × 30,000円/m = 450,000円
- → 少ない方の450,000円(上限60万円以内)
- 【合計補助金額】
- 150,000円(撤去) + 450,000円(改修) = 600,000円
3. 補助の対象者と条件
この補助金を利用するには、いくつかの条件を満たす必要があります。ご自身が対象になるか、しっかり確認しましょう。
対象となる方(すべて満たす必要あり)
- 対象地域内にブロック塀等を所有していること。
- 対象となるブロック塀等が、道路または避難地(寺町公園)に面していること。
- 対象となるブロック塀等の高さが1メートル以上であること。
- 市税等を滞納していないこと(要綱に明記はありませんが、一般的に条件となります)。
【重要】事業対象地域について
この補助金の最大のポイントは、対象が豊川市牛久保地区内の一部エリアに限定されている点です。ご自身の所有地が対象エリアに含まれているかどうかを、必ず事前に豊川市の公式サイトで公開されているPDFマップで確認してください。
地図を見てもよくわからない場合は、豊川市役所の都市計画課に問い合わせて確認することをおすすめします。
4. 補助対象となる経費
補助金の対象となるのは、具体的にどのような費用なのでしょうか。
対象となる経費
- 撤去事業:ブロック塀、石塀、レンガ塀などの撤去、運搬、処分にかかる工事費用。
- 改修事業:撤去した後に、新たに軽量なフェンスや生垣などを設置するための工事費用。
対象とならない経費の例
- 門扉や門柱の撤去・設置費用
- ブロック塀の基礎部分のみの撤去費用
- 自分で工事を行った場合の工具代や人件費(DIY)
- 消費税および地方消費税
- 設計費や測量費など、直接の工事費ではない費用
※詳細は必ず事前に市の担当課にご確認ください。
5. 申請方法と手順(ステップ・バイ・ステップ)
補助金を受け取るまでの流れを、分かりやすくステップごとに解説します。重要なのは「必ず工事契約・着工前に申請し、交付決定を受ける」ことです。先に工事を始めてしまうと補助対象外になるので絶対に注意してください。
Step 1:事前相談・対象確認
まずは豊川市役所 都市計画課に連絡し、所有するブロック塀が補助金の対象になるか、対象地域に含まれるかなどを相談・確認します。
Step 2:施工業者の選定・見積取得
市内の解体業者や外構工事業者などに連絡し、撤去・改修工事の見積もりを依頼します。複数の業者から見積もりを取る(相見積もり)と、費用の比較検討ができておすすめです。
Step 3:申請書類の準備
下記の必要書類を揃えます。様式は豊川市の公式サイトからダウンロードできます。
Step 4:交付申請
準備した書類一式を、都市計画課の窓口(市役所北庁舎3階)に提出します。
Step 5:交付決定通知
市で書類審査が行われ、問題がなければ「補助金交付決定通知書」が郵送で届きます。この通知を受け取ってから、初めて工事の契約・着工ができます。
Step 6:工事の契約・実施
施工業者と正式に契約を結び、工事を開始します。工事前、工事中、工事後の写真を忘れずに撮影しておきましょう。
Step 7:実績報告
工事が完了したら、実績報告書に必要な書類を添えて、再度都市計画課に提出します。
Step 8:補助金額の確定・交付
実績報告の内容が審査され、補助金額が確定します。その後、指定した口座に補助金が振り込まれます。
申請期間
令和7年度の申請受付は令和7年4月1日から開始されます。
※申請が12月19日以降になる場合は、事前に都市計画課への相談が必要です。
※市の予算額に達した時点で受付が終了となる場合がありますので、早めの申請をおすすめします。
必要書類一覧
- 【申請時】
- 交付申請書(様式第1号)
- ブロック塀等の位置図(住宅地図など)
- 施工前の写真(全体像と危険箇所がわかるもの)
- 施工前の配置図(敷地と塀の位置関係がわかるもの)
- 施工に係る見積書の写し(内訳が明記されているもの)
- 地区計画の届出写し(改修事業を行う場合のみ)
- 【工事完了後】
- 実績報告書(様式第6号)
- 事業の完了を確認できる写真(撤去後、改修後など)
- 施工業者の領収書の写し
- 契約書等の写し
申請をスムーズに進めるために、豊川市が提供している「補助金交付チェックリスト」を活用しましょう。
6. 補助金採択のポイントと注意点
補助金を確実に受け取るために、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
申請書作成のコツ
- 写真は分かりやすく:施工前の写真は、塀の全体像がわかるもの、ひび割れや傾きなど危険な状態がわかるアップのものなど、複数枚用意すると説得力が増します。
- 見積書は詳細に:「工事一式」ではなく、「ブロック塀撤去費」「廃材運搬処分費」「フェンス本体費」「基礎工事費」など、内訳が詳細に記載された見積書を提出しましょう。
- 書類の不備をなくす:提出前に「補助金交付チェックリスト」を使って、記入漏れや添付書類の不足がないか、何度も確認しましょう。
よくある不採択・減額理由
- 申請前の工事着手:最も多い失敗例です。必ず市の交付決定通知書を受け取ってから工事を始めてください。
- 対象地域外・対象物外:牛久保地区の指定エリア外であったり、高さが1m未満の塀だったりする場合。
- 補助対象外経費の計上:見積もりに門扉の費用などが含まれていると、その部分は減額対象となります。
- 予算の上限到達:年度末近くになると、市の予算が上限に達して受付が終了している場合があります。
7. よくある質問(FAQ)
Q1. 豊川市内ですが、牛久保地区ではありません。この補助金は使えませんか?
A1. はい、残念ながらこの「密集市街地ブロック塀等撤去・改修事業費補助金」は牛久保地区の指定エリアに限定された制度です。ただし、豊川市では他の地域を対象とした別の補助金(木造住宅解体工事費補助金など)が実施されている場合がありますので、一度都市計画課にご相談ください。
Q2. 施工業者は豊川市内の業者でないとダメですか?
A2. 市内業者に限定する要件は特に明記されていません。しかし、地元の事情に詳しい市内の業者の方が、手続きなどがスムーズに進む可能性があります。複数の業者から見積もりを取って比較検討することをおすすめします。
Q3. 補助金はいつ振り込まれますか?
A3. 工事完了後に実績報告書を提出し、市による審査と現地確認が行われた後、補助金額が確定します。その後、請求書を提出してから指定口座に振り込まれるため、工事費用の支払いを全額立て替える必要があります。通常、実績報告から1〜2ヶ月程度かかることが多いです。
Q4. ブロック塀が隣家との共有名義なのですが、申請できますか?
A4. 共有名義の場合、申請前に共有者全員の同意が必要です。申請時に同意書などの提出を求められる場合がありますので、必ず事前に市の担当課に確認し、トラブルにならないよう共有者間で話し合っておきましょう。
Q5. 撤去だけで、フェンスなどを設置しない場合でも補助金は出ますか?
A5. はい、可能です。「撤去事業」のみの申請も受け付けています。その場合の補助金上限額は20万円となります。
8. まとめと問い合わせ先
今回は、豊川市の「密集市街地ブロック塀等撤去・改修事業費補助金」について詳しく解説しました。
- 目的:牛久保地区の防災力向上と安全なまちづくり
- 補助額:撤去最大20万円、改修最大60万円、合計最大80万円
- 対象者:牛久保地区の指定エリア内で、道路等に面する危険なブロック塀の所有者
- 重要事項:必ず工事着手前に申請し、交付決定を受けること!
- 申請開始:令和7年4月1日から(予算に限りあり)
ご自宅のブロック塀が気になっている方は、この機会にぜひ補助金制度の活用を検討してみてください。まずは第一歩として、豊川市役所の担当窓口へ相談することから始めましょう。
この記事に関するお問い合わせ先
豊川市役所 都市整備部 都市計画課
所在地: 〒442-8601 愛知県豊川市諏訪1丁目1番地(北庁舎3階)
電話番号: 0533-89-2169
ファックス番号: 0533-89-9570
公式サイト: 豊川市密集市街地ブロック塀等撤去・改修事業費補助金について