詳細情報
大阪府寝屋川市では、白血病などの血液疾患に苦しむ患者さんを救うため、骨髄や末梢血幹細胞を提供するドナーの方と、そのドナーが勤務する事業者を支援する独自の助成金制度を実施しています。この制度は、ドナーの善意ある行動に伴う身体的・経済的な負担を軽減し、一人でも多くの方がドナー登録・提供しやすい環境を整えることを目的としています。ドナー本人には最大20万円、雇用する事業者には最大10万円が支給される、非常に手厚い内容です。この記事では、寝屋川市の「骨髄バンクドナー等への支援助成金」について、対象者、金額、申請方法、必要書類などを、誰にでも分かるように徹底的に解説します。あなたの勇気ある一歩を、寝屋川市が全力でサポートします。
この助成金のポイント
- ドナー本人に20万円を定額で交付
- ドナーを雇用する事業者にも10万円を定額で交付
- 令和7年(2025年)4月1日以降の骨髄等提供が対象
- 申請は骨髄等の提供完了日から1年以内でOK
- ドナーの善意を金銭面でサポートし、提供しやすい環境を整備
1. 寝屋川市 骨髄バンクドナー等支援助成金の概要
まずは、この助成金制度がどのようなものか、全体像を把握しましょう。
| 正式名称 | 寝屋川市骨髄バンクドナー等への支援助成金交付事業 |
| 実施組織 | 大阪府寝屋川市(担当課:保健総務課) |
| 目的・背景 | 骨髄移植や末梢血幹細胞移植は、白血病などの患者さんにとって命をつなぐ重要な治療法です。しかし、ドナーには通院や入院が必要となり、身体的・時間的・経済的な負担がかかります。この助成金は、ドナーの負担を軽減し、またドナーが休みやすい職場環境を促進することで、骨髄等を提供しやすい環境を整え、移植医療の推進に貢献することを目的としています。 |
| 対象となる提供期間 | 令和7年(2025年)4月1日以降に、日本骨髄バンクを介して骨髄等の提供を完了したものが対象です。 |
2. 助成金額
この助成金は、ドナー本人と、そのドナーが勤務する事業者の両方が対象となる点が大きな特徴です。それぞれ定額で助成金が交付されます。
| 対象者 | 助成金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 骨髄等提供者(ドナー) | 200,000円 | 1回の提供につき定額で交付されます。 |
| ドナーが勤務する事業者 | 100,000円 | ドナー1人の提供につき定額で交付されます。 |
補足:他の自治体では通院・入院日数に応じて金額が変わる(例:1日2万円で上限14万円など)場合もありますが、寝屋川市は日数に関わらず定額という、非常に分かりやすく手厚い制度となっています。
3. 対象者・条件
助成金を受け取るためには、いくつかの要件を満たす必要があります。ドナーと事業者、それぞれの条件を詳しく確認しましょう。
1. 骨髄等提供者(ドナー)の条件
- 公益財団法人日本骨髄バンクを介して骨髄または末梢血幹細胞の提供を行った方。
- 骨髄等の提供が完了した日において、寝屋川市内に住所(住民票)があること。
- 他の地方公共団体から、同種の助成金(骨髄ドナー支援に関するもの)を受けていないこと。
- 市税の滞納がないこと(要綱に明記は無いが、一般的に問われる可能性があります)。
2. 事業者の条件
- 上記の助成対象となるドナーが勤務している国内の事業者(法人、個人事業主など)。
- ドナーが骨髄等の提供に必要な通院や入院のために、特別な休暇(有給・無給問わず)を取得できる制度を設けている、またはドナーの休暇取得に協力した事業者であること。
- 対象外となる事業者: 国、地方公共団体、独立行政法人、地方独立行政法人、国立大学法人及び公立大学法人。
4. 補助対象経費について
一般的な補助金とは異なり、この助成金は特定の経費を補助するものではありません。
本助成金は、ドナーの善意ある行動と、それを支える事業者の協力に対する支援金・見舞金としての性格が強い制度です。そのため、「この経費に使ったから申請する」というものではなく、骨髄等の提供が完了したという事実に基づいて交付されます。したがって、交付された助成金の使い道に制限はありません。
5. 申請方法・手順
申請は、骨髄等の提供が完了してから1年以内に行う必要があります。手順は以下の通りです。
- STEP 1: 必要書類の準備
ドナー用と事業者用で必要書類が異なります。下記のリストを参考に、漏れなく準備してください。申請書は寝屋川市の公式サイトからダウンロードできます。 - STEP 2: 申請窓口へ提出
準備した書類を、寝屋川市保健所の保健総務課へ持参または郵送で提出します。 - STEP 3: 審査・交付決定
市役所で申請内容の審査が行われます。内容に不備がなければ、交付決定通知書が送付されます。 - STEP 4: 助成金の振込
交付決定後、指定した口座に助成金が振り込まれます。申請書が請求書を兼ねているため、別途請求手続きは不要です。
必要書類一覧
申請に必要な書類は以下の通りです。公式サイトから最新の様式をダウンロードして使用してください。
【ドナーの方】
| 書類名 | 入手方法・備考 |
|---|---|
| (1) 寝屋川市骨髄バンクドナー等への支援助成金交付申請書兼請求書(ドナー用) | 寝屋川市公式サイトからダウンロード |
| (2) 日本骨髄バンクが発行した骨髄等の提供が完了したことを証明する書類 | 提供完了後に日本骨髄バンクから交付されます。 |
| (3) 申請者本人名義の通帳等の写し | 金融機関名、支店名、口座種別、口座番号、口座名義人が確認できるページ。 |
| (4) その他、市長が必要と認める書類 | 必要に応じて市から提出を求められる場合があります。 |
【事業者の方】
| 書類名 | 入手方法・備考 |
|---|---|
| (1) 寝屋川市骨髄バンクドナー等への支援助成金交付申請書兼請求書(事業者用) | 寝屋川市公式サイトからダウンロード |
| (2) 日本骨髄バンクが発行した骨髄等の提供が完了したことを証明する書類 | ドナーから写しを提供してもらいます。 |
| (3) 助成対象ドナーとの雇用関係を証明する書類 | 雇用契約書、社員証の写しなど。 |
| (4) ドナーが休暇を取得したことが確認できる書類 | 出勤簿、休暇届、給与明細の写しなど。 |
| (5) 振込先の内容が確認できるものの写し | 法人・事業主名義の通帳の写しなど。 |
| (6) その他、市長が必要と認める書類 | 必要に応じて市から提出を求められる場合があります。 |
6. 助成金交付のポイント
この助成金は、要件を満たしていれば基本的に交付されるものですが、スムーズに手続きを進めるためにいくつかのポイントを押さえておきましょう。
交付を受けるためのコツ
- 申請期限を厳守する: 「提供完了日から1年以内」という期限は必ず守りましょう。忘れないように、提供が完了したらすぐに準備を始めるのがおすすめです。
- 書類の不備をなくす: 記入漏れや添付書類の不足は、手続きが遅れる最大の原因です。提出前に、リストと照らし合わせて何度も確認しましょう。特に、押印や口座情報の記載ミスに注意が必要です。
- 対象要件を再確認する: 特に重要なのが「提供完了日に寝屋川市に住所があるか」という点です。提供前に市外へ転出してしまった場合などは対象外となるため、注意してください。
- 事業者との連携: 事業者向けの助成金を申請する場合、ドナーと事業所の担当者が協力して手続きを進めることが不可欠です。必要書類(休暇取得証明など)をスムーズに準備できるよう、事前に連携しておきましょう。
よくある不交付の理由
- 申請期限(提供日から1年)を過ぎていた。
- 提供完了日に寝屋川市に住民票がなかった。
- 日本骨髄バンクを介さない、親族間などの個人的な提供だった。
- 他の自治体から同様の助成金を受けていた。
- 申請書類に不備があり、修正に応じなかった。
7. よくある質問(FAQ)
Q1. 申請から振込まで、どのくらいの期間がかかりますか?
A1. 申請書類に不備がない場合、通常は申請受付から1〜2ヶ月程度で振り込まれることが多いです。ただし、申請が集中する時期などは変動する可能性がありますので、詳しくは担当課にお問い合わせください。
Q2. ドナーが個人事業主の場合、事業者向けの助成金も申請できますか?
A2. ドナー本人が事業主である場合、事業者向けの助成金は対象外となります。この助成金は、ドナーを雇用し、休暇取得などに協力した第三者の事業者を支援する趣旨のためです。
Q3. ドナー休暇制度がない会社ですが、有給休暇を使って入院しました。この場合、事業者は助成金を受けられますか?
A3. はい、受けられる可能性が高いです。ドナー休暇という特別な制度がなくても、従業員であるドナーが骨髄提供のために年次有給休暇や欠勤扱いで休むことに協力した場合も対象となります。休暇を取得したことが客観的に証明できる書類(出勤簿など)があれば申請可能です。
Q4. 助成金の申請は、ドナーと事業者が同時に行う必要がありますか?
A4. 同時である必要はありませんが、事業者の申請はドナーが助成金の交付決定を受けることが前提となります。そのため、まずドナーが申請し、その後に事業者が申請する流れがスムーズです。ただし、どちらも「ドナーの提供完了日から1年以内」という期限内に申請を完了させる必要があります。
Q5. 骨髄ドナー登録をしたいのですが、どこでできますか?
A5. 骨髄ドナー登録は、全国の献血ルームや保健所などで受け付けています。寝屋川市や近隣の受付窓口については、日本骨髄バンクの公式サイトで確認できます。登録には、ドナー登録の条件(18歳以上54歳以下など)を満たしている必要があります。
8. まとめと行動喚起
今回は、大阪府寝屋川市の「骨髄バンクドナー等への支援助成金」について詳しく解説しました。
重要ポイントの再確認
- 対象者: 寝屋川市在住のドナーと、そのドナーを雇用する事業者。
- 助成額: ドナーに20万円、事業者に10万円の定額助成。
- 申請期限: 骨髄等の提供完了日から1年以内。
- 申請先: 寝屋川市保健所 保健総務課。
骨髄等の提供は、一人の患者さんの命を救うことができる、非常に尊い社会貢献です。寝屋川市は、この助成金を通じて、ドナーの勇気ある決断と、それを支える企業の理解と協力を力強く後押ししています。もしあなたがドナー登録を検討している、あるいは既に提供を終えられた寝屋川市民であれば、ぜひこの制度を活用してください。また、従業員がドナーとなった企業の担当者の方も、従業員の社会貢献を支えるとともに、助成金を活用して企業の福利厚生や社会貢献活動(CSR)の一環としてアピールすることができます。
より詳しい情報や最新の申請様式については、必ず寝屋川市の公式サイトをご確認ください。
お問い合わせ先
- 担当課: 保健総務課
- 住所: 〒572-0838 大阪府寝屋川市八坂町28番3号(寝屋川市保健所)
- 電話番号: 072-829-7771
- ファックス: 072-838-1152
- 公式サイト: 寝屋川市 骨髄バンクドナー等への支援助成金交付事業