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【徳島県】インバウンド補助金2025|最大300万円!飲食店・宿泊施設の環境整備を支援

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徳島県内でインバウンド観光客の受け入れを強化したい事業者様へ朗報です!多言語対応、無料Wi-Fi、キャッシュレス決済の導入など、外国人観光客の満足度向上に繋がる環境整備を力強くサポートする「徳島県インバウンド等受入環境整備促進事業補助金」が令和7年度も募集されます。最大300万円の補助金を活用し、競合に差をつけるチャンスです。この記事では、補助金の詳細な内容から申請方法、採択されるためのポイントまで、専門家が徹底的に解説します。

① 徳島県インバウンド等受入環境整備促進事業補助金とは?

「徳島県インバウンド等受入環境整備促進事業補助金」は、徳島県内の訪日外国人観光客(インバウンド)の受け入れ環境を向上させることを目的とした補助金制度です。飲食店、宿泊施設、観光施設、交通事業者などが、外国人観光客のニーズに応えるための設備投資やサービス改善を行う際に、その経費の一部が補助されます。コロナ禍を経て回復基調にあるインバウンド需要を確実に取り込み、徳島の魅力を世界に発信するための重要な支援策と言えるでしょう。

補助金の基本情報

  • 正式名称: 令和7年度 徳島県インバウンド等受入環境整備促進事業補助金
  • 実施組織: 徳島県、一般財団法人徳島県観光協会
  • 目的: 徳島県内の訪日外国人観光客等の受入環境の充実・強化を図り、利便性や快適性を向上させる取組を支援する。
  • 公募期間: 令和7年9月1日(月曜日)から令和8年1月30日(金曜日)まで

注意点として、予算額に達した場合は、募集期間中であっても受付が終了する可能性があります。申請を検討している事業者は、早めの準備と提出を心がけましょう。

② 補助金額と補助率

本補助金の大きな魅力は、手厚い補助率と事業規模に応じた柔軟な補助上限額です。事業内容や事業者によって条件が異なりますので、以下の表で詳しく確認しましょう。

補助率と補助上限額の一覧

補助対象事業 補助率
多言語対応 3分の2以内
無料Wi-Fi導入 2分の1以内
キャッシュレス決済機器の導入 2分の1以内
コンセント・USBポートの設置 2分の1以内
事業者区分 補助上限額
飲食店、宿泊施設、免税店、観光施設、タクシー事業者 50万円
バス事業者、鉄道事業者 100万円
航空旅客ターミナル運営者 300万円

【具体例】補助金額の計算方法

ケース1:飲食店が多言語メニューを作成する場合
メニューのデザイン・翻訳・印刷に合計45万円(税抜)かかったとします。
補助率が3分の2なので、計算は以下のようになります。
45万円 × 2/3 = 30万円
この場合、30万円が補助されます。

ケース2:宿泊施設が無料Wi-Fiとキャッシュレス決済を同時に導入する場合
Wi-Fi設置工事に80万円、キャッシュレス端末導入に20万円、合計100万円(税抜)かかったとします。
補助率が2分の1なので、計算は以下のようになります。
100万円 × 1/2 = 50万円
宿泊施設の上限額は50万円なので、50万円が満額補助されます。

③ 対象者と詳細な条件

本補助金は、徳島県内で営業を行う幅広い事業者が対象となります。ただし、それぞれに満たすべき要件がありますので、自社が該当するかを正確に確認してください。

  • 飲食店: 食品衛生法の許可を受けていること。さらに、徳島県が実施する「EAT UP TOKUSHIMA JAPAN」の「外国語メニューがある飲食店検索サイト」に掲載されている店舗であること。
  • 宿泊施設: 旅館業法の許可を受けている、または住宅宿泊事業法の届出をして営業していること。
  • 免税店: 輸出物品販売場の許可を受けて営業していること。
  • 観光施設: 文化施設、歴史施設、娯楽施設等を管理する者。
  • タクシー事業者: 道路運送法によりタクシー業を行っている者。
  • バス事業者: 道路運送法によりバス事業を行っている者。
  • 鉄道事業者: 鉄道事業法又は軌道法により鉄道事業を行っている者。
  • 航空旅客ターミナル運営者: 航空旅客ターミナルを運営する者。

【重要】対象外となるケース
国、県、市町村等が実施する他の同様の補助金・助成金との重複申請は認められません。例えば、国の「IT導入補助金」でキャッシュレス端末を導入した場合、本補助金で同じ端末の費用を申請することはできませんのでご注意ください。

④ 補助対象となる経費

補助金の対象となるのは、インバウンド受入環境整備に直接関連する経費です。具体的にどのようなものが対象になるか、事業ごとに見ていきましょう。

対象経費リスト

  • 多言語対応:
    • 施設内の案内表示、看板の多言語化費用
    • パンフレット、フロアマップの多言語版作成費用
    • メニュー、料金表の多言語化費用
    • 公式ホームページの多言語化(翻訳、システム改修)費用
    • 多言語音声翻訳機の導入費用
  • 無料Wi-Fi導入:
    • Wi-Fiルーター、アクセスポイント等の機器購入費
    • 設置工事費、設定費用
  • キャッシュレス決済機器の導入:
    • クレジットカード、電子マネー、QRコード決済に対応した決済端末の購入・レンタル費用
    • POSレジの導入・改修費用(決済機能追加に伴うもの)
  • コンセント・USBポートの設置:
    • バス、鉄道車両、空港ターミナル内への設置工事費
    • 機器購入費

対象外経費の例

以下の経費は補助対象外となるため注意が必要です。

  • 消費税および地方消費税
  • Wi-Fiの月々の通信費、決済端末の決済手数料
  • 汎用性の高いパソコン、タブレット、スマートフォンの購入費
  • 振込手数料、収入印紙代
  • 既存設備の撤去費用

⑤ 申請方法と手順

申請は、交付決定を受けてから事業を開始し、事業完了後に報告するという流れが基本です。手順を間違えると補助金が受け取れなくなる可能性があるため、慎重に進めましょう。

申請から交付までのステップ

  1. 1事前準備: 公募要領・交付要綱を熟読し、対象事業の見積書を取得します。
  2. 2申請書類の提出: 交付申請書や事業計画書を作成し、期間内に提出します。
  3. 3交付決定: 審査後、徳島県観光協会から「交付決定通知書」が届きます。
  4. 4事業の実施: 必ず交付決定日以降に、事業(発注・契約・支払い)を開始・完了させます。
  5. 5実績報告: 事業完了後、実績報告書や領収書の写しなどを提出します。
  6. 6補助金額の確定・交付: 報告書の内容が審査され、補助金額が確定。その後、指定口座に補助金が振り込まれます(精算払い)。

必要書類リスト

申請時には主に以下の書類が必要です。様式は公式サイトからダウンロードできます。

  • 交付申請書類一式(指定様式)
  • 事業計画書
  • 収支予算書
  • 導入する機器や工事の見積書の写し
  • 営業に必要な許可証等の写し
  • (飲食店の場合)「EAT UP TOKUSHIMA JAPAN」掲載ページの写し

提出方法

申請は以下のいずれかの方法で行えます。

  • メール: support@tokushima-kankou.or.jp
  • FAX: 088-677-3131
  • 郵送: 〒770-8570 徳島市万代町1-1 (一財)徳島県観光協会 観光・コンベンション振興課 宛

⑥ 採択されるための3つのポイント

補助金は申請すれば必ずもらえるわけではありません。審査を通過し、採択されるためにはいくつかの重要なポイントがあります。

1. 事業計画の具体性と説得力

なぜこの設備投資が必要なのか、導入することで外国人観光客の利便性がどのように向上し、結果として自社の売上や徳島県全体の観光振興にどう貢献するのかを、具体的に記述することが重要です。「多言語メニューを導入し、注文の機会損失を防ぎ、客単価10%アップを目指す」「無料Wi-Fiを整備し、SNSでの情報発信を促し、口コミによる新規顧客獲得を狙う」など、数値目標を交えて説明すると説得力が増します。

2. 迅速な申請

公募要領にも記載がある通り、この補助金は予算の上限に達し次第、期間内でも締め切られます。これは多くの自治体補助金に共通する特徴です。公募開始後、できるだけ早い段階で申請を完了させることが、採択の可能性を高める上で非常に重要です。準備は公募開始前から進めておきましょう。

3. 書類の正確性と整合性

申請書類に不備(記入漏れ、押印漏れ、添付書類不足など)があると、審査の対象外となったり、修正に時間がかかり他の申請者に遅れをとったりする可能性があります。公式サイトにある記入例をよく確認し、申請書の内容と見積書などの添付書類の金額や内容が一致しているか、何度もチェックしてから提出しましょう。

⑦ よくある質問(FAQ)

Q1. 交付決定前に発注してしまった設備は対象になりますか?
A1. 対象になりません。必ず、徳島県観光協会から「交付決定通知書」を受け取った日以降に、発注・契約・支払いを行ってください。フライングは補助金交付の対象外となる最も多い理由の一つです。
Q2. 補助金はいつもらえますか?
A2. 補助金は、事業がすべて完了した後に実績報告書を提出し、その内容が審査された後に支払われる「精算払い(後払い)」です。事業実施期間中は自己資金で立て替える必要がありますので、資金繰りにはご注意ください。
Q3. 複数の事業(例:多言語対応とWi-Fi導入)を同時に申請できますか?
A3. はい、可能です。複数の事業を組み合わせて申請する場合、補助対象経費の合計額に対して、それぞれの補助率を適用して計算し、最終的に事業者の上限額(50万円など)の範囲内で補助されます。
Q4. 申請書類の書き方がわからない場合、相談できますか?
A4. はい、できます。不明な点があれば、申請前に必ず問い合わせ先の「一般財団法人徳島県観光協会」に電話やメールで確認することをお勧めします。自己判断で進める前に、専門家の助言を仰ぐことが採択への近道です。
Q5. 採択率はどのくらいですか?
A5. 採択率は公表されていません。しかし、予算がなくなり次第終了となるため、要件を満たした申請をいかに早く提出できるかが重要になると考えられます。

⑧ まとめと次のステップ

この記事では、「徳島県インバウンド等受入環境整備促進事業補助金」について詳しく解説しました。最後に重要なポイントをまとめます。

重要ポイントの再確認

  • 対象者: 徳島県内の飲食店、宿泊施設、観光施設、交通事業者など。
  • 対象事業: 多言語対応、無料Wi-Fi、キャッシュレス決済、コンセント設置。
  • 補助額: 最大300万円(通常50万円)、補助率は最大2/3。
  • 申請期間: 令和7年9月1日~令和8年1月30日(※予算上限で早期終了あり)。
  • 注意点: 交付決定前の事業着手はNG。他の補助金との重複も不可。

インバウンド需要が本格的に回復する今、この補助金を活用して受入環境を整備することは、将来の事業成長に繋がる絶好の機会です。

【次に行うべきこと】
まずは、阿波ナビの公式サイトで最新の「公募要領」と「交付要綱」をダウンロードし、詳細な条件を再確認してください。その上で、自社でどのような整備が必要か検討し、早めに見積もりを取得するなど、具体的な準備を始めましょう。

この補助金に関する問い合わせ先

一般財団法人徳島県観光協会 観光・コンベンション振興課
〒770-8570 徳島市万代町1-1
TEL: 088-624-5140
メール: support@tokushima-kankou.or.jp
公式サイト: https://www.awanavi.jp/archives/71543