詳細情報
神奈川県厚木市で働く保育士や看護師の皆さんへ朗報です。厚木市では、保育人材の確保と定着を目的として、独自の給付金制度「厚木市保育士等就労応援給付金(通称:あつぎ手当)」を実施しています。この制度は、市内の対象施設で働く保育士等に対し、勤続年数に応じて最大で年額50万円もの給付金が支給される、非常に魅力的な支援策です。日々の保育業務への貢献を市が直接評価し、経済的にサポートしてくれるこの制度は、現役保育士の方々のモチベーション向上や、潜在保育士の方々の復職を力強く後押しします。この記事では、「あつぎ手当」の詳しい内容、対象者、支給額、申請方法から税金の注意点まで、どこよりも分かりやすく徹底的に解説します。ご自身が対象になるかを確認し、この手厚い支援をぜひご活用ください。
「厚木市保育士等就労応援給付金(あつぎ手当)」の概要
まずは、この制度がどのようなものなのか、全体像を把握しましょう。
制度の目的
厚木市では、待機児童対策と質の高い保育サービスを提供し続けるため、保育士の存在が不可欠であると考えています。この給付金は、以下の目的のために設立されました。
- 新たな保育人材の確保
- 現役保育士の離職防止と定着促進
- 保育士が働きやすい職場環境の整備
- 子育て世帯が子どもを安心して預けられる環境の構築
実施組織
この制度は、神奈川県厚木市が直接実施しています。担当部署は以下の通りです。
- 組織名: 厚木市 健康こどもみらい部 保育課 保育施設係
対象となる施設
厚木市内にある以下の私立の施設が対象となります。
- 認可保育所
- 小規模保育事業所(C型を除く)
気になる給付金額は?勤続年数で変わる支給額をチェック
「あつぎ手当」の最大の特長は、勤続年数に応じて支給額が手厚くなる点です。常勤と非常勤で金額が異なりますので、ご自身の状況と照らし合わせて確認してみましょう。
1. 常勤保育士等の場合
常勤保育士等(1日6時間以上かつ月20日以上勤務)の方は、勤続年数に応じて以下の金額が年額で支給されます。
| 勤続年数 | 給付金額(年額) |
|---|---|
| 4年未満 | 15万円 |
| 4年以上10年未満 | 27万円 |
| 10年以上20年未満 | 33万円 |
| 20年以上 | 50万円 |
2. 非常勤保育士等の場合
非常勤保育士等(常勤を除き、月64時間以上勤務)の方は、勤続年数にかかわらず一律で以下の金額が支給されます。
- 一律 年額3万円
【重要】給付金は、厚木市から対象の保育士等へ直接支給されます。振込先は、原則として勤務先の給与振込口座となります。
あなたは対象?給付金の対象者と支給要件を詳しく解説
給付金を受け取るためには、いくつかの要件をすべて満たす必要があります。ご自身が該当するか、一つずつ確認していきましょう。
対象となる資格
まず、以下のいずれかの資格を持っていることが前提となります。
- 保育士、国家戦略特別区域限定保育士
- 保健師、看護師
- 小規模保育施設に勤務する准看護師
- 認可保育所に勤務する幼稚園教諭、小学校教諭、養護教諭
詳しい支給要件(3つの必須条件)
上記の資格に加え、以下の3つの要件をすべて満たす必要があります。
- 継続就労の要件:
基準期間(給付を受ける年度の4月1日~9月30日)に、同一の保育施設で継続的に就労していること。ただし、同じ法人が運営する厚木市内の施設間での異動は、継続勤務とみなされます。 - 休業制限の要件:
基準期間内に、育児休業や私傷病による休業・休暇などを合計で20日を超えて取得していないこと。 - 雇用形態の要件:
保育施設を運営する事業者に直接雇用されていること。また、施設の経営に携わる役員でないこと。
申請から受給までの流れ【ステップ・バイ・ステップ】
「あつぎ手当」の申請は、個人で市役所に出向くのではなく、勤務先の保育施設を通じて行います。大まかな流れを理解しておきましょう。
ステップ1:勤務先の保育施設から申請書類を受け取る
申請時期になると、勤務先の保育施設から対象となる職員へ申請書類一式が配布されます。まずは施設からの案内をお待ちください。
ステップ2:必要書類を準備・記入する
主に以下の書類が必要となります。施設の指示に従って準備・記入を進めましょう。
- 厚木市保育士等就労応援給付金交付申請書
- 保育士証など、資格を証明する書類の写し
- 在職証明書(勤務先が発行)
ステップ3:勤務先の保育施設へ書類を提出する
記入した申請書と必要書類を、勤務先が指定する期日までに提出します。施設が全職員分を取りまとめ、厚木市へ一括で申請します。
ステップ4:市による審査・交付決定
提出された書類をもとに、厚木市が審査を行います。審査の結果、支給が決定すると「交付決定通知書」が届きます。
ステップ5:給付金の振り込み
交付決定後、指定された口座(原則、給与振込口座)に給付金が振り込まれます。
支給を受けるためのポイントと注意点
確実に給付金を受け取るために、特に注意すべき点をまとめました。
税務上の取り扱いを忘れずに!【確定申告】
この給付金を受け取る上で最も重要な注意点が、税金の扱いです。この給付金は、税法上「雑所得」に分類され、課税対象となります。
- 所得税について:給与所得者で年末調整が済んでおり、この給付金を含む雑所得の合計が年間20万円以下の場合、所得税の確定申告は不要です。しかし、雑所得が20万円を超える場合や、医療費控除などで元々確定申告が必要な方は、この給付金も合わせて申告する必要があります。
- 市・県民税(住民税)について:所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告は別途必要です。申告をしないと、後から追徴課税される可能性がありますので、必ずお住まいの市区町村へ申告してください。税率は合計10%(市民税6%、県民税4%)です。
【最重要注意点】給付金は「雑所得」として扱われます。所得税の確定申告が不要な方でも、住民税の申告は原則必要です。申告の際は、市から届く「交付決定通知書」を持参しましょう。不明な点は税務署やお住まいの市区町村の税務担当課にご確認ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 厚木市外に住んでいても対象になりますか?
A1. はい、対象になります。この制度は勤務地が基準となりますので、お住まいの市区町村に関わらず、厚木市内の対象施設で要件を満たして勤務していれば対象となります。
Q2. この給付金は課税対象ですか?
A2. はい、「雑所得」として課税対象です。所得税の確定申告や市・県民税の申告が必要になる場合があります。詳しくは本文の「税務上の取り扱い」をご確認ください。
Q3. 勤続年数はどのように計算されますか?
A3. 現在勤務している保育施設の勤務開始年月日から、給付金の交付を受ける年度の4月1日の前日(基準日の前日)までの期間で算出されます。同一法人内の市内施設間での異動があった場合は、その期間も通算されます。
Q4. 申請は自分で行うのですか?
A4. いいえ、申請手続きは勤務先の保育施設が取りまとめて行います。申請書類の配布や提出期限なども含め、まずは勤務先のご担当者様にご確認ください。
Q5. 産休や育休を取得した場合、給付金はもらえませんか?
A5. その年度の給付金については、対象外となる可能性があります。支給要件として「基準期間(4月1日~9月30日)内に合計で20日を超える育児休業等を取得していないこと」と定められています。ご自身の状況が該当するかどうか、勤務先にご確認ください。
まとめ:厚木市の「あつぎ手当」を活用してキャリアを充実させよう
「厚木市保育士等就労応援給付金(あつぎ手当)」は、市が保育士の皆さんの専門性と継続的な勤務を高く評価している証です。最後に、この制度の重要ポイントを振り返りましょう。
- 勤続年数に応じて手厚い支援: 長く働くほど支給額がアップし、最大で年額50万円が支給されます。
- 幅広い対象者: 保育士だけでなく、看護師や幼稚園教諭など、保育現場を支える多くの職種が対象です。
- 簡単な申請手続き: 申請は勤務先を通じて行われるため、個人での煩雑な手続きは不要です。
- 税金の申告は必須: 給付金は「雑所得」です。住民税の申告を忘れないようにしましょう。
この素晴らしい制度を活用し、日々の保育業務へのやりがいと経済的な安定を手に入れてください。ご不明な点があれば、まずは勤務先の担当者、または厚木市の保育課へお気軽にお問い合わせください。
この記事に関するお問い合わせ先
健康こどもみらい部 保育課 保育施設係
〒243-8511
厚木市中町3-17-17
電話番号:046-225-2768
ファックス番号:046-221-0261