詳細情報
脱炭素化への取り組みは、中小企業にとっても避けて通れない道です。しかし、温室効果ガス(GHG)の排出量を把握し、削減策を講じるには専門的な知識やツールが必要となり、費用もかさみます。そこで、兵庫県では、中小企業がGHG排出量算定サービスを導入する際の費用を補助する制度を設けました。この補助金を活用すれば、自社の排出量を可視化し、効果的な削減戦略を立てることが可能になります。本記事では、この注目の補助金について、対象者、金額、申請方法などを詳しく解説します。
兵庫県GHG排出量算定サービス導入補助金とは
兵庫県では、県内中小事業者の脱炭素化の取り組みを推進するため、温室効果ガス(GHG:Green House Gas)のサプライチェーン排出量の把握並びに削減に資する「排出量算定サービス」を導入する中小事業者に対して、その費用の一部を補助する制度を設けています。
- 正式名称: 令和7年度GHG排出量算定サービス導入補助金制度
- 実施組織: 公益財団法人ひょうご環境創造協会
- 目的・背景: 中小企業の脱炭素化推進、サプライチェーン排出量の把握・削減
補助対象となる中小事業者
兵庫県内において、前年度のエネルギー使用量が原油換算で1,500kL未満の事業所のみを設置し、又は管理する事業者が対象となります。エネルギー使用量の計算方法は、こちらで確認できます。
助成金額・補助率
補助対象経費は、システムの月額使用料です。年間契約で一括払いの場合は、按分方式により算出された月額使用量相当額が対象となります。補助金額は、補助対象経費の1/2(上限1万円/月)です。利用開始日の属する月から令和8年3月までの期間が対象となり、利用開始日から3か月以上継続した月額使用料に限ります(初期導入費用は除く)。令和8年3月18日までに支払いが完了した使用料が対象です。消費税及び地方消費税の額は除きます。
計算例: 月額使用料が2万円の場合、補助金額は1万円となります。月額使用料が1万円の場合、補助金額は5千円となります。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 補助対象経費 | システムの月額使用料 |
| 補助率 | 1/2 |
| 補助上限額 | 1万円/月 |
対象者・条件
以下の条件をすべて満たす中小事業者が対象となります。
- 兵庫県内に事業所を設置していること
- 前年度のエネルギー使用量が原油換算で1,500kL未満であること
- 事業者の温室効果ガス排出量の把握並びに削減に資するシステム(サプライチェーン排出量(スコープ3を含む)を算定できるプランが対象)を利用すること
- 令和7年4月1日以降に算定サービスの利用を開始し、利用開始日から起算して30日以内に申請すること
対象とならないケース
以下のような場合は、補助対象となりません。
- 兵庫県外に事業所がある場合
- 前年度のエネルギー使用量が原油換算で1,500kL以上の場合
- サプライチェーン排出量(スコープ3を含む)を算定できないシステムを利用する場合
- 令和7年4月1日より前に算定サービスの利用を開始した場合
- 利用開始日から30日以内に申請しなかった場合
補助対象経費
補助対象となるのは、事業者の温室効果ガス排出量の把握並びに削減に資するシステムの月額使用料です。サプライチェーン排出量(スコープ3を含む)を算定できるプランが対象となります。
- 対象: GHG排出量算定システムの月額使用料
- 対象外: 初期導入費用、消費税
申請方法・手順
申請は郵送に限ります。令和7年4月1日以降に利用開始したものが補助対象になります。(先にサービスを契約してから補助申請になります。)
- ステップ1: GHG排出量算定サービスの利用開始
- ステップ2: 補助金交付申請書の作成
- ステップ3: 必要書類の準備
- ステップ4: 郵送による申請
必要書類
- 補助金交付申請書(様式第1号)
- 事業計画書(様式第1号別紙1)
- 収支予算書(様式第1号別紙2)
- 法人の登記事項証明書(個人事業者にあっては、個人事業の開業届出書の写し)
- 契約関係を示す書類の写し
- その他協会が必要と認める書類 (事業計画書参照)
申請期限・スケジュール
令和7年4月1日(火) から 令和7年12月19日(金)[必着]。先着順につき、早期に受付を終了することがあります。
採択のポイント
審査基準は公表されていませんが、以下の点が重要になると考えられます。
- 事業計画の妥当性
- GHG排出量削減への貢献度
- 費用対効果
採択率の情報は公表されていません。申請書作成のコツとしては、自社の事業内容やGHG排出量の現状を明確に記述し、算定サービス導入によってどのような効果が期待できるかを具体的に示すことが重要です。
よくある質問(FAQ)
- Q: 補助対象となるシステムは?
- A: 事業者の温室効果ガス排出量の把握並びに削減に資するシステム(サプライチェーン排出量(スコープ3を含む)を算定できるプランが対象)です。
- Q: 初期導入費用は補助対象になりますか?
- A: いいえ、初期導入費用は補助対象外です。
- Q: 申請はオンラインでできますか?
- A: いいえ、申請は郵送に限ります。
- Q: 申請期間はいつまでですか?
- A: 令和7年4月1日(火) から 令和7年12月19日(金)[必着]です。
- Q: 補助金の支払いはいつになりますか?
- A: 事業完了後、実績報告書を提出し、審査を経てからの支払いとなります。
まとめ・行動喚起
兵庫県GHG排出量算定サービス導入補助金は、中小企業が脱炭素化に取り組むための第一歩を支援する制度です。この補助金を活用して、自社の排出量を把握し、効果的な削減策を講じましょう。申請期限は令和7年12月19日(金)です。詳細については、公益財団法人ひょうご環境創造協会のウェブサイトをご確認ください。
問い合わせ先: 公益財団法人ひょうご環境創造協会 温暖化対策第2課(兵庫県環境部環境政策課内)
〒650-8567 神戸市中央区下山手通5丁目10-1
TEL:078-362-3284 FAX:078-382-1580
E-mail:kankyouseisakuka@pref.hyogo.lg.jp