中級

【2025年/令和7年度】埼玉県電気自動車(EV)補助金|最大40万円!申請方法と注意点を解説

0回閲覧

埼玉県で電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド自動車(PHV)の購入を検討している方に朗報です。埼玉県では、環境負荷の低減と災害時の電力確保を目的として「埼玉県電気自動車等導入費補助金事業」を実施しています。この制度を活用すれば、最大40万円の補助金を受け取ることが可能です。さらに、家庭の電気を効率よく使うためのV2H充放電設備や、非常時に役立つ外部給電器も補助対象となっています。国のCEV補助金との併用も可能で、お住まいの市町村によってはさらなる補助金も期待できます。この記事では、令和7年度(2025年度)の埼玉県EV補助金について、対象者、金額、申請手順、そして最も重要な注意点まで、誰にでも分かりやすく徹底解説します。

この補助金の最重要ポイント

  • 事前申請が必須! 車両の登録や支払い前に申請し、「交付決定」を受ける必要があります。
  • 補助額はEVで最大40万円、V2Hは定額15万円
  • 国のCEV補助金と併用可能
  • 申請期間は令和7年5月26日~令和7年12月15日まで。
  • 埼玉県内の個人・法人・個人事業主が対象。

① 埼玉県電気自動車等導入費補助金の概要

まずは、この補助金がどのような制度なのか、全体像を把握しましょう。

制度概要
正式名称 令和7年度 埼玉県電気自動車等導入費補助金事業
実施組織 埼玉県
目的・背景 自動車から排出される二酸化炭素等の削減を図るとともに、災害時の非常用電源としての活用(レジリエンス機能強化)を目的としています。
対象事業
  • 電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)の導入
  • V2H充放電設備の導入
  • 外部給電器の導入

② 補助金額・補助率

気になる補助金額は、導入する設備や条件によって異なります。特に、太陽光発電とV2Hをセットで導入すると、車両への補助額が大幅にアップするのが特徴です。

電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド自動車(PHV)

対象車両 通常の場合 太陽光発電+V2H設置の場合
【EV】電気自動車(普通) 国のCEV補助金の3分の1
(上限 25万円
国のCEV補助金の2分の1
(上限 40万円
【軽EV】電気自動車(小型・軽)
【PHV】プラグインハイブリッド車
国のCEV補助金の3分の1
(上限 15万円
国のCEV補助金の2分の1
(上限 27.5万円

※補助金額は、計算後の額と上限額のいずれか小さい方が適用されます。千円未満は切り捨てです。

V2H充放電設備・外部給電器

対象設備 補助金額
V2H充放電設備 15万円(定額)
外部給電器 国のCEV補助金の2分の1(上限 25万円

③ 対象者・条件

補助金を受け取るためには、いくつかの要件を満たす必要があります。設備ごとに条件が異なるため、ご自身がどれに該当するかをしっかり確認しましょう。

電気自動車(EV/PHV)の対象者・要件

  • 対象者:
    • 県内に在住する個人
    • 県内に事務所・事業所を有する個人事業主、法人
    • 上記対象者にリースするリース事業者
  • 車両の要件:
    • 国のCEV補助金対象で、かつ「外部給電機能」を有する新車であること。
    • 交付決定後に初度登録される車両であること。
    • 車検証の「使用の本拠の位置」が埼玉県内であること。
    • 自家用車であること(事業用は対象外)。

V2H充放電設備の対象者・要件

  • 対象者: 県内に在住する個人で、電気自動車等と太陽光発電設備の両方を保有している(または新たに保有する)者。
  • 設備の要件:
    • 国のCEV補助金対象のV2H充放電設備(新品)であること。
    • 交付決定後に発注されたものであること。
    • 設置場所が住民票の住所と同じであること。

外部給電器の対象者・要件

  • 対象者: 県内に事務所・事業所を有する法人または個人事業主。
  • 設備の要件:
    • 国のCEV補助金対象の外部給電器(新品)であること。
    • 交付決定後に発注されたものであること。

④ 補助対象経費

補助金の対象となる経費と、対象外となる経費を明確にしておきましょう。

対象経費 対象外経費
  • 電気自動車(EV/PHV)の車両本体購入費用
  • V2H充放電設備の購入費用および設置工事費用
  • 外部給電器の購入費用
  • 消費税および地方消費税
  • オプション品(フロアマット、カーナビ等)の購入費用
  • 自動車税、重量税、取得税、保険料等の諸経費
  • 点検整備費用、リサイクル料金
  • 送料、支払手数料、製品保証料など

⑤ 申請方法・手順

申請手続きは、正しい手順とタイミングで行うことが不可欠です。特に「交付決定」の前に契約や支払いをしてしまうと補助金が受けられなくなるため、細心の注意を払いましょう。

【超重要】交付決定前の「着手」は絶対NG!

この補助金は、国のCEV補助金と異なり、必ず事前に申請し、「交付決定通知」を受け取った後でなければ事業に着手できません。

  • 電気自動車等:「車両の登録」「引渡」「代金支払完了」のいずれか一つでも交付決定前に行うと対象外。
  • V2H・外部給電器:「発注」を交付決定前に行うと対象外。

販売店との商談は進めても構いませんが、正式な契約や発注は必ず交付決定通知が届いてからにしてください。

申請期間とスケジュール

  • 交付申請 受付期間: 令和7年5月26日(月)~ 令和7年12月15日(月)
  • 実績報告 受付期間: 令和7年7月1日(火)~ 令和8年3月9日(月)

※申請は先着順で、予算の上限に達し次第、受付終了となります。

申請から補助金交付までの流れ

  1. 【STEP 1】交付申請
    販売店から見積書等を取得し、必要書類を揃えて電子申請または郵送で申請します。
  2. 【STEP 2】交付決定
    県(事務局)で審査が行われ、問題がなければ「交付決定通知」がメールまたは郵送で届きます。(申請から最大2ヶ月程度)
  3. 【STEP 3】事業着手(契約・購入・設置)
    交付決定通知を受け取った後に、車両の契約・登録・支払い、V2H等の発注・設置を行います。
  4. 【STEP 4】実績報告
    事業完了後(車両の登録・支払完了、V2Hの設置完了など)、60日以内または令和8年3月9日のいずれか早い日までに、実績報告書と証拠書類を提出します。
  5. 【STEP 5】交付確定・補助金入金
    実績報告の審査後、「交付確定通知」が届き、指定した口座に補助金が振り込まれます。(実績報告から最大4ヶ月程度)

必要書類一覧

申請には多くの書類が必要です。不備がないよう、事前にしっかり準備しましょう。ここでは主なものを紹介します。詳細は必ず公式サイトで確認してください。

【交付申請時に必要な書類(共通)】

  • 交付申請書
  • 車両の注文書や売買契約書、またはV2H等の見積書
  • 誓約書
  • 本人確認書類(個人の場合:住民票の写し、法人の場合:履歴事項全部証明書など)
  • (該当する場合)太陽光発電設備やV2Hの設置状況がわかる書類

【実績報告時に必要な書類(共通)】

  • 実績報告書
  • 補助金の振込先口座がわかるもの(通帳のコピー等)
  • 自動車検査証記録事項(電子車検証の場合は必須)
  • 車両引渡証明書
  • 代金の支払いがわかる領収書
  • (該当する場合)V2H等の発注書、納品書、工事完了報告書など

⑥ 採択のポイントと注意点

この補助金は要件を満たしていれば採択される可能性が高いですが、予算が限られているため、いかに早く、不備なく申請するかが重要です。

  • 早めの準備と申請を心掛ける: 予算上限に達すると受付が終了します。受付開始後、速やかに申請できるよう、事前に販売店と相談し、必要書類を準備しておきましょう。
  • 書類の不備をなくす: 申請書と添付書類の内容(住所、氏名、法人名など)が完全に一致しているか、何度も確認してください。特に、車検証の「使用の本拠の位置」と住民票等の住所が一致しているかは重要です。
  • 「交付決定」のタイミングを厳守: 最も多い不採択理由は「交付決定前の着手」です。ディーラーの担当者にもこの補助金のルールをしっかり伝え、フライングで登録や発注をしないよう連携を取りましょう。
  • スケジュール管理を徹底する: 申請から入金まで半年以上かかることもあります。実績報告の期限(事業完了後60日以内 or 最終期限)も忘れないように管理しましょう。

⑦ よくある質問(FAQ)

Q1. 国のCEV補助金や、市町村の補助金と併用できますか?

A1. はい、国のCEV補助金との併用は可能です。また、埼玉県は他の自治体(市町村)の補助金との併用も認めています。例えば、川口市など独自にEV補助金制度を設けている市町村もありますので、お住まいの自治体の制度もぜひご確認ください。ただし、併用先の補助金が併用を認めているか、各担当窓口への確認が必要です。

Q2. 中古車は補助の対象になりますか?

A2. いいえ、対象外です。補助対象となるのは、交付決定後に初度登録される新車のみです。

Q3. 申請から補助金が振り込まれるまで、どのくらいの期間がかかりますか?

A3. 公式サイトによると、「交付申請」から「交付決定」まで最大で2ヶ月程度、「実績報告」から「入金」まで最大で4ヶ月程度かかるとされています。合計すると、申請から入金まで半年以上かかる可能性がありますので、資金計画は余裕を持って立てることをお勧めします。

Q4. リース車両でも補助金は利用できますか?

A4. はい、利用できます。ただし、申請者および補助金の受取人は、車両の使用者(ユーザー)ではなく、所有者であるリース事業者となります。リース契約の際に、補助金がリース料金に反映されるかなどをリース会社にご確認ください。

Q5. 引っ越し予定ですが、新居に設置するV2Hで申請できますか?

A5. いいえ、転居前に申請することはできません。V2Hの申請には、設置予定場所と住民票の住所が一致している必要があります。転居を完了し、新しい住所の住民票を取得してから交付申請を行ってください。

⑧ まとめと問い合わせ先

「令和7年度 埼玉県電気自動車等導入費補助金事業」は、埼玉県民や県内事業者にとって、環境に優しく経済的なカーライフを始める絶好の機会です。最大40万円という補助額は非常に魅力的ですが、その分、手続きのルールは厳格です。

この記事で解説した「交付決定前の着手は絶対NG」という最重要ポイントを常に念頭に置き、計画的に準備を進めましょう。まずは公式サイトで最新情報や対象車両リストを確認し、販売店に相談を始めることからスタートしてみてください。

お問い合わせ先

令和7年度埼玉県電気自動車等導入費補助金 事務局
電話番号: 0570-056-321
受付時間: 平日 午前9時~午後5時
公式サイト: https://www.pref.saitama.lg.jp/a0504/ev-phv/r7.html