詳細情報
埼玉県白岡市にお住まいで、太陽光発電システムや家庭用蓄電池の導入を検討されている方に朗報です。白岡市では、ゼロカーボンシティの実現を目指し、再生可能エネルギー機器を導入する市民向けに最大71.1万円という高額な補助金制度「重点対策加速化事業 太陽光発電設備等設置費補助金」を実施します。この制度は、国の交付金を活用した令和10年度までの期間限定事業であり、予算がなくなり次第終了となるため、早めの検討と申請が重要です。
この記事でわかること
- 令和7年度 白岡市 太陽光発電設備等設置費補助金の詳しい内容
- 太陽光発電、蓄電池、LED照明それぞれの補助金額と計算方法
- 誰が対象で、どのような条件を満たす必要があるのか
- 申請から補助金受け取りまでの具体的なステップと必要書類
- 市の別の補助金との併用ルールや採択されるためのポイント
この記事では、令和7年度の補助金制度について、昨年度からの変更点や市のもう一つの省エネ補助金との違いも踏まえ、申請方法から注意点までを専門家が徹底的に解説します。賢く補助金を活用し、お得に環境にやさしい住まいを実現しましょう。
【令和7年度】白岡市 太陽光発電設備等設置費補助金の概要
まずは、この補助金制度の全体像を把握しましょう。正式名称や目的、誰が対象になるのかを解説します。
制度の目的と背景
この補助金は、正式名称を「令和7年度 重点対策加速化事業 太陽光発電設備等設置費補助金」といいます。白岡市が国の「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」の採択を受け、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする「ゼロカーボンシティ」の実現を目指すために実施するものです。令和6年度から令和10年度までの5年間、市民の再生可能エネルギー機器導入を後押しすることを目的としています。
令和6年度からの主な変更点
令和7年度の制度では、昨年度からいくつかの重要な変更点があります。申請前に必ず確認してください。
【重要】令和7年度からの変更点
- 申請タイミングの変更: 令和6年度は「契約前」の申請が必須でしたが、令和7年度からは「着工前」の申請が可能になりました。ただし、契約後に申請する場合は、その契約日が令和7年4月1日以降である必要があります。
- 補助金計算方法の変更:
- 太陽光発電設備:出力計算時の小数点以下の扱いが「第3位以下切捨て」から「小数点以下切捨て」に変更されました。
- 定置用蓄電池:定格容量計算時の小数点以下の扱いが「第3位以下切捨て」から「小数点第2位以下切捨て」に変更されました。
補助金額と対象機器・要件を徹底解説
この補助金では、「太陽光発電設備」「定置用蓄電池」「LED照明機器」の3種類が対象です。それぞれの補助金額、要件、計算例を詳しく見ていきましょう。
【最大35万円】太陽光発電設備の補助金額と要件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助金額 | 出力(kW)× 70,000円 (上限35万円、5kW相当) ※千円未満切り捨て |
| 出力の計算方法 | 太陽電池モジュールの公称最大出力の合計値、またはパワーコンディショナーの定格出力の合計値のいずれか低い値(小数点以下は切捨て) |
| 主な要件 |
|
【計算例1】最大出力が4.346kWの場合
4kW(小数点以下切捨て)× 70,000円 = 280,000円
→ 補助金額は280,000円
【計算例2】最大出力が8kWの場合
5kW(上限)× 70,000円 = 350,000円
→ 補助金額は上限の350,000円
【最大36.1万円】定置用蓄電池の補助金額と要件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助金額 | 蓄電池の価格(工事費込み、税抜)× 1/3 (上限36万1千円、定格容量7kWhを限度) ※千円未満切り捨て |
| 主な要件 |
|
【計算例1】価格50万円(税抜)、定格容量5kWhの場合
・価格チェック:500,000円 ÷ 5kWh = 100,000円/kWh → 15.5万円以下なので対象
・補助額計算:500,000円 × 1/3 = 166,666円 → 166,000円(千円未満切捨て)
【計算例2】価格100万円(税抜)、定格容量10kWhの場合
・価格チェック:1,000,000円 ÷ 10kWh = 100,000円/kWh → 15.5万円以下なので対象
・補助額計算:1,000,000円 × (7kWh/10kWh) × 1/3 = 233,333円 → 233,000円(千円未満切捨て)
※定格容量が上限の7kWhを超えているため、按分計算されます。
【最大5千円】LED照明機器の補助金額と要件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助金額 | 設置経費(工事費込み、税抜)× 1/2 (上限5千円) ※千円未満切り捨て |
| 主な要件 |
|
補助対象者と条件
次に、どのような人がこの補助金の対象となるのか、具体的な条件を確認しましょう。
補助金の対象となる方
- 市内に住所を有し、自ら居住する住宅に補助対象機器を設置する方
- 申請日から実績報告書の提出期限(令和8年2月13日)までに市内に住所を有し、自ら居住するために市内に購入する住宅に補助対象機器を設置する方
補助金の対象とならない方
- 法人
- 賃貸や販売目的で設置する方
- 市税等を滞納している方
- 既にこの補助金で同区分の機器を設置した方(または同世帯にいる方)
- 既に補助対象機器の設置が完了している方
- 埼玉県から国の交付金を活用した同様の補助金を受けている(または予定がある)方
市の別制度との併用について
白岡市には、もう一つ「住宅用創エネ・省エネ機器設置費補助金」という制度があります。今回ご紹介している「重点対策加速化事業補助金」とは、条件によって併用が可能です。違いを理解し、最大限に活用しましょう。
併用のポイント
太陽光発電設備と蓄電池については、条件を満たせば両方の補助金を申請できる可能性があります。ただし、ルールが複雑なため、申請前に必ず市の環境課に相談することをおすすめします。
| 項目 | 重点対策加速化事業補助金(本記事) | 住宅用創エネ・省エネ機器設置費補助金 |
|---|---|---|
| 太陽光補助額 | 最大35万円(kW×7万円) | 一律3万円 |
| 蓄電池補助額 | 最大36.1万円(経費の1/3) | 一律3万円 |
| 太陽光の要件 | 自家消費率30%以上、FIT/FIP不可 | 10kW未満、既存住宅への設置 |
| 蓄電池の要件 | 太陽光と同時設置、価格要件あり | リチウムイオン蓄電池であること |
| その他対象機器 | 高機能LED照明 | LED照明、V2H、EV/PHEV |
申請から受給までの8ステップ【完全ガイド】
補助金を受け取るまでの流れは、大きく8つのステップに分かれています。手順をしっかり確認し、スムーズな申請を心がけましょう。
STEP1: 申請(着工前)
申請は令和7年4月14日(月曜日)から受付開始です。予算の範囲内で先着順となるため、早めの準備が鍵となります。申請は必ず工事着工前に行う必要があります。白岡市役所2階の環境課窓口へ持参してください(郵送は原則不可)。
【必要書類】
- 補助金交付申請書(様式第1号)
- 工事請負契約書または見積書の写し(経費内訳がわかるもの)
- 補助対象機器の仕様、規格等が確認できる書類(カタログ等)
- 設置予定箇所の配置図
- 設置予定箇所の工事着工前の現況写真
- 誓約書(様式第2号) ※LED照明機器のみの場合は不要
- 電力の消費量計画書(様式第3号) ※LED照明機器のみの場合は不要
- 口座振込情報(債権者)登録依頼書
STEP2: 交付決定
市が書類を審査し、約1週間程度で「交付決定通知書」または「不交付決定通知書」が郵送されます。必ず交付決定通知書を受け取ってから工事を開始してください。
STEP3: 設置工事・購入
交付決定の内容に従って、補助対象機器の設置工事や購入を行います。申請内容に変更がある場合は、事前に変更承認申請が必要です。
STEP4: 実績報告
設置完了後、完了日から3か月以内、または令和8年2月13日(金曜日)のいずれか早い日までに実績報告書を提出します。
【必要書類】
- 補助金実績報告書(様式第8号)
- 工事請負契約書の写し
- 領収書及びその内訳書の写し
- 補助対象機器の完成を示す現況写真
- 補助対象機器の保証書の写し
- (売電する場合)電力受給契約申込書の写し
STEP5: 交付額確定
実績報告書を審査後、約1週間程度で「補助金交付額確定通知書」が郵送されます。
STEP6: 補助金の請求
確定通知書を受け取ったら、「補助金交付請求書(様式第10号)」を提出します。
STEP7: 補助金の振込
請求書受付後、1~2週間程度で指定の口座に補助金が振り込まれます。
STEP8: 自家消費率の報告(1年後)
太陽光発電設備を設置した場合、稼働から1年を経過した日から60日以内に「自家消費率に関する報告書」を提出する義務があります。この報告で自家消費率が30%未満だった場合、補助金の返還を求められる可能性があるため、計画的な電力使用が重要です。
採択されるための3つのポイント
この補助金は審査で優劣をつけるタイプではありませんが、確実に受給するためにはいくつか押さえておくべきポイントがあります。
ポイント1: 申請期間開始後、速やかに申請する(先着順)
最大のポイントは先着順であることです。令和7年度の予算額は23,746,000円ですが、人気が高いため早期に受付終了となる可能性があります。市のウェブサイトで予算残額が公表されるので、こまめにチェックし、受付開始後はできるだけ早く申請しましょう。
ポイント2: 書類の不備をなくす
申請書類に不備があると、修正に時間がかかり、その間に予算が上限に達してしまうリスクがあります。特に、写真の撮り忘れ(着工前・完了後)、見積書や契約書の内訳の不備、様式の記入漏れなどには十分注意し、提出前に何度も確認しましょう。
ポイント3: 補助対象の要件を正確に理解する
「着工前に申請する」「交付決定後に契約・着工する」「太陽光の自家消費率30%以上」「蓄電池の価格要件」など、細かいルールが定められています。一つでも満たしていないと補助対象外となります。施工業者ともよく相談し、要件を満たす機器選定とスケジュール管理を行いましょう。
よくある質問(FAQ)
- Q1. 新築の家でも対象になりますか?
- A1. はい、対象になります。自ら居住するために市内に購入する住宅(建売住宅など)も対象です。ただし、申請は引き渡し前に行う必要があります。
- Q2. 申請はいつまでに行えばいいですか?
- A2. 申請受付は令和7年4月14日から開始され、予算の上限に達するまでです。最終的な実績報告の期限は令和8年2月13日ですが、予算が早期に終了する可能性が高いため、できるだけ早く申請することをおすすめします。
- Q3. 予算がなくなったらどうなりますか?
- A3. 申請の受付が終了します。市のウェブサイトで予算残額が随時更新されますので、申請前に必ず確認してください。
- Q4. 国や県の他の補助金と併用できますか?
- A4. いいえ、できません。この補助金は国の交付金を活用しているため、同じく国の交付金を財源とする埼玉県等の補助金との併用はできません。ただし、市の独自の財源で実施している「住宅用創エネ・省エネ機器設置費補助金」とは条件付きで併用が可能です。
- Q5. 申請してからどれくらいで補助金がもらえますか?
- A5. 申請から交付決定まで約1週間、その後工事を行い、実績報告から交付額確定まで約1週間、請求から振込まで1~2週間程度が目安です。工事期間にもよりますが、スムーズに進めば申請から数か月で受け取れる可能性があります。
まとめ:白岡市の補助金を活用して、お得にエコな暮らしを始めよう!
今回は、白岡市の「重点対策加速化事業 太陽光発電設備等設置費補助金」について詳しく解説しました。最後に重要なポイントを振り返ります。
- 太陽光発電で最大35万円、蓄電池で最大36.1万円の高額補助。
- 申請は令和7年4月14日から先着順。予算に限りがあるため早期申請が必須。
- 申請は「着工前」に行うこと。契約後の申請も可能だが、契約日がR7.4.1以降である必要あり。
- 太陽光は自家消費率30%以上が必須で、1年後の報告義務がある。
- 市の別の補助金と併用できる場合があるため、事前に市役所へ相談を。
この機会を逃さず、補助金を賢く利用して、光熱費の削減と環境貢献を両立する新しい生活をスタートさせてみてはいかがでしょうか。まずは信頼できる施工業者に見積もりを依頼し、補助金申請の準備を始めましょう。
お問い合わせ先
白岡市 環境課ゼロカーボン推進室
〒349-0292 埼玉県白岡市千駄野432番地
電話: 0480-92-1111 / 0480-31-8409(直通)
メール: kankyou@city.shiraoka.lg.jp