詳細情報
地震などの災害時、マンションでの在宅避難は重要な選択肢となります。しかし、マンション特有の設備被害に対応するためには、事前の防災対策が不可欠です。練馬区では、中高層マンションの防災対策を支援するため、非常用給水栓やマンホールトイレの整備費用を助成する制度を設けています。この助成金を活用して、安心・安全なマンションライフを実現しましょう。
練馬区中高層マンション防災対策助成金とは
正式名称
練馬区中高層マンション防災対策助成金
実施組織
練馬区
目的・背景
この助成金は、災害時に自宅での在宅避難を可能にするため、中高層マンションにおける非常用給水栓やマンホールトイレなどの防災設備の整備を促進することを目的としています。マンションの防災対策を強化し、区民の安全・安心な生活を支援します。
対象者の詳細
練馬区内の3階建て以上の分譲マンションの管理組合、または賃貸マンションの所有者が対象です。ただし、国や地方公共団体、その他これらに準じる団体は対象外となります。
助成金額・補助率
助成対象となる工事費と資器材購入費に対して、以下の補助率と上限金額が設定されています。
- 工事費助成: 助成率3/4、上限額150万円
- 資器材貸与: 助成率10/10、上限額50万円
例えば、非常用給水栓の設置工事に200万円かかった場合、助成金は150万円が上限となります。資器材の購入費用が50万円の場合、全額が無償貸与されます。
| 助成内容 | 助成率 | 上限金額 |
|---|---|---|
| 工事費助成 | 3/4 | 150万円 |
| 資器材貸与 | 10/10 | 50万円 |
対象者・条件
以下の要件をすべて満たすマンションが対象となります。
- 区民防災組織を結成していること、または東京とどまるマンションに登録していること
- (分譲マンションの場合)マンションの集会において、決議を得ていること
- 災害対応マニュアルを作成していること
- 定期的に防災訓練を実施していること
- 耐震性を有していること
例えば、区民防災組織を結成していない場合でも、東京とどまるマンションに登録していれば対象となる可能性があります。また、賃貸マンションの場合は、所有者が申請者となります。
補助対象経費
補助対象となる経費は、以下の通りです。
- 非常用給水栓の設置工事費用(応急給水栓の設置、受水槽への給水栓設置、散水栓の設置・増設)
- マンホールトイレを設置するための排水設備の工事費用(マンホール新設、下水道本管への接続工事)
- スタンドパイプやマンホールトイレの便座、テントなどの資器材購入費用
ただし、資器材の購入費用は無償貸与となるため、直接的な補助金は発生しません。また、工事の契約前に申請を行う必要があります。
申請方法・手順
申請は以下の手順で行います。
- 事前相談: 必ず事前に防災推進課防災事業推進係(電話番号:03-5984-1686)までご相談ください。
- 申請書類の準備: 以下の書類を準備します。
- 申請書(区ホームページからダウンロード)
- (分譲マンションの場合)管理規約等の写し
- (分譲マンションの場合)本申請について管理組合で決議したことがわかる書類(議事録の写しなど)
- マンションの外観および非常用給水栓・マンホールトイレ設置予定箇所の写真
- マンションで作成している災害対応マニュアルの写し
- 防災訓練実施報告書もしくは定期的な防災訓練の実施が確認できる書類の写し
- 貸与を希望する資器材の購入費用の見積書の写し
- 非常用給水栓設置工事の見積書・図面
- マンホールトイレ整備工事の見積書・図面等の写し
- 申請書類の提出: 郵送または区役所本庁舎7階危機管理室まで提出します。
- 交付決定: 審査後、交付決定通知が送付されます。
- 工事の実施: 交付決定後、工事を開始します。
- 完了報告: 工事完了後、完了届および必要書類を提出します。
- 助成金の請求: 完了届の審査後、助成金が支払われます。
申請期限は令和8年1月31日までです。令和7年度の助成は、令和8年3月31日までに完了手続きを終える必要があります。
採択のポイント
採択のポイントは、以下の点が挙げられます。
- 防災対策の必要性が明確であること
- 計画が具体的で実現可能であること
- 費用対効果が高いこと
- 地域防災への貢献度が高いこと
申請書作成の際は、これらのポイントを意識して、分かりやすく丁寧に記述することが重要です。
よくある質問(FAQ)
Q: 助成対象の工事はいくらぐらいかかるのか?
A: マンションの規模により異なるため、一概にはお答えできません。契約予定事業者からお見積りをいただくようお願いいたします。
Q: 応急給水栓とは何ですか?
A: 災害時にスタンドパイプ等の給水器具を設置するために、宅内の配管を分岐して給水口を設けるものです。
Q: すでにマンション内で給水の手段が確保されていれば、マンホールトイレだけの申請でも良いですか?
A: ご認識のとおりです。ただし、既存の給水(排水)設備で在宅避難が可能かどうか、区が事例ごとに判断いたします。
Q: うちのマンションはどの補助が使えるのですか?
A: 個別にご相談を承りますので、まずはお気軽にご相談ください。
Q: 東京とどまるマンションに登録するにはどのようにすれば良いですか?
A: 耐震性を有していることを条件に、ハード面とソフト面の登録要件があります。詳しくは、東京都住宅局へお問い合わせください。
まとめ・行動喚起
練馬区中高層マンション防災対策助成金は、マンションの防災対策を強化し、災害時の在宅避難を支援する制度です。申請期限は令和8年1月31日までとなっていますので、お早めにご検討ください。まずは、防災推進課防災事業推進係(電話番号:03-5984-1686)までご相談ください。
この助成金を活用して、安心・安全なマンションライフを実現しましょう。