【令和7年度】杉並区 電気自動車用充電設備導入助成金
東京都杉並区では、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド自動車(PHV)の普及を促進するため、充電設備の導入費用の一部を助成しています。この制度を活用すれば、急速充電設備で最大50万円、普通充電設備で最大10万円の補助が受けられます。個人宅はもちろん、中小企業やマンション管理組合も対象です。この記事では、令和7年度の制度内容、申請方法、必要書類などを分かりやすく解説します。
助成金の概要
本助成金は、CO2排出量の削減と大気汚染の低減を目的とし、非常用電源としても活用可能なV2Hを含む充電設備の導入を支援するものです。
項目 | 内容 |
---|---|
助成事業名 | 杉並区電気自動車用充電設備導入助成(令和7年度) |
助成額(上限) | 【急速充電設備】50万円 【普通充電設備】10万円(充電用コンセント含む) |
申請受付期間 | 令和7年4月10日(木)~ 令和8年2月27日(金)まで(必着) |
対象期間 | 令和7年2月1日(土)~ 令和8年1月31日(土) ※この期間内に設置・工事が完了したものが対象 |
対象設備 | 一般社団法人次世代自動車振興センターによって補助対象として指定されている未使用の設備(急速充電設備、普通充電設備、V2Hなど) |
実施団体 | 杉並区 環境部環境課温暖化対策係 |
【重要】予算に注意!
申請受付期間内であっても、申請が予算枠に達した時点で受付は終了します。導入を検討している方は、早めの準備と申請をおすすめします。
誰が対象?申請できる方
以下のいずれかに該当する方が申請対象者となります。
- 杉並区民の方(個人)
①自らが居住する区内住宅等に対象機器を設置した方
②区内に建築物等を所有し、当該建築物等に対象機器を設置した方 - 杉並区内の中小企業者(法人・個人事業主)
区内に所有する店舗や事業所、敷地内に対象機器を設置した方(※法人の場合、代表者が杉並区内に居住していることが条件) - 区内の管理組合または管理者
区内分譲マンションの共用部分またはその敷地内に対象機器を設置した場合
助成額の詳細と計算例
助成額の計算方法
助成額は以下のAとBを合計した金額です(1,000円未満は切り捨て)。
助成額 = A + B
- 本体価格分:以下の①と②を比較し、いずれか低い方の額
- 機器本体価格 × 1/4
- 次世代自動車振興センターの補助金交付上限額
- 工事費分:上限1万円
具体的な計算例
【例】パナソニック製 WK4322 を設置した場合
- 本体価格:6,000円
- 工事費:20,000円
- センターの補助金交付上限額:2,000円
1. 本体価格分の計算
- ① 本体価格 × 1/4 = 6,000円 × 1/4 = 1,500円
- ② センターの補助金交付上限額 = 2,000円
→ ①の方が低いため、1,500円が採用されます。
2. 工事費分の計算
→ 実際の工事費は20,000円ですが、助成対象は上限10,000円です。
3. 合計助成額の計算
→ 1,500円 (本体価格分) + 10,000円 (工事費分) = 11,500円
最終的な助成金額:11,000円(1,000円未満切り捨て)
申請の流れ【5ステップ】
申請は、工事および支払いが完了した後に行います。郵送での申請が推奨されています。
- STEP 1: 工事・支払い
対象となる充電設備の設置工事を行い、費用の支払いを完了させます。 - STEP 2: 申請書類の提出
必要な書類をすべて揃え、杉並区役所 環境課 温暖化対策係へ郵送または持参します。 - STEP 3: 審査・交付決定
杉並区で申請内容の審査が行われ、問題がなければ「交付決定通知書」が送付されます。 - STEP 4: 助成金の支払い
交付決定後、指定した本人名義の口座へ助成金が振り込まれます。 - STEP 5: 振込完了
助成金の入金を確認して完了です。申請から振込まで1~2ヶ月程度かかります。
申請に必要な書類一覧
書類はすべてA4サイズで提出してください。消えるボールペンや修正液は使用不可です。
全申請者共通の書類
- 申請書兼請求書(第1号様式)
- 完了報告書(第2号様式)
- 本人確認書類の写し(運転免許証、マイナンバーカード表面など)
- 領収書の写し(申請者名義で全額支払ったことがわかるもの)
- 助成対象経費の内訳が確認できる書類の写し(見積書など)
- パンフレット・カタログ等の写し(型式や出力がわかる部分)
- 保証書または納品書の写し(型式がわかるもの)
- 設置計画図面(手書き可)
- 機器本体設置後のカラー写真(撮影日記入)
- 本体の型式表示部分のカラー写真(撮影日記入)
- 国・都の補助金を申請した場合は、交付予定額が確認できる書類の写し
申請者別の追加書類
申請者 | 必要な追加書類 |
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導入先に居住しない区民 | 建物の不動産登記の現在事項証明書(写) |
区内中小企業者(法人) | 商業登記の現在事項証明書(写)、建物の不動産登記の現在事項証明書(写) |
区内中小企業者(個人事業主) | 事業を営むことが確認できる書類(写)(営業許可書、確定申告書など) |
管理組合・管理者 | 管理規約(写)、導入が決議されたことを確認できる書類(写)(議事録など)、現在の理事長等が選任されたことを確認できる書類(写) |
注意点とQ&A
Q. 国や東京都の補助金と併用できますか?
A. はい、併用可能です。ただし、助成金額の合計が助成対象経費を超えない範囲での併用となります。超える場合は杉並区の助成額が減額されます。また、併用先で禁止されている場合もあるため、必ず併用先の制度もご確認ください。(※東京都の「戸建住宅向け充電設備導入促進事業」との併用はできません)
Q. 申請は誰でも代行できますか?
A. はい、施工業者や販売店などが代行申請することも可能です。その場合、申請書兼請求書に代行者情報を記載する必要があります。
Q. 郵送する際の注意点は?
A. 締切日必着です。郵便事故を防ぐため、レターパックや特定記録、簡易書留など記録の残る方法で送付してください。提出書類は返却されないため、必ず手元に控えを保管しておきましょう。
まとめ
杉並区の電気自動車用充電設備導入助成は、EV・PHVユーザーや導入を検討している方にとって非常に魅力的な制度です。特に、非常用電源としても注目されるV2Hも対象となっている点は大きなメリットと言えるでしょう。
申請には多くの書類が必要となりますが、この記事を参考に一つずつ準備を進めれば問題ありません。予算には限りがあるため、設置が決まったら速やかに申請手続きを開始することをおすすめします。
お問い合わせ先
杉並区役所 環境部環境課温暖化対策係
- 郵送先: 〒166-8570 杉並区阿佐谷南1丁目15番1号
- 電話番号: 03-5307-0672
- 窓口: 杉並区役所 西棟7階