東京都で事業を展開するスタートアップの皆様へ朗報です。優れた技術やアイデアを知的財産として確立し、グローバルな競争力を高めるための強力な支援事業が開始されます。本事業では、最大1,500万円の助成金に加え、最長3年間にわたる専門家チームによるハンズオン支援が受けられます。この記事では、その詳細と申請方法を分かりやすく解説します。
この助成金のポイント
- 高額助成金: 知財権利化や技術開発に最大1,500万円(助成率1/2)を支援。
- 長期伴走支援: ビジネスと知財の専門家チームが最大3年間、事業戦略・知財戦略策定を徹底サポート。
- 対象者: 東京都内で事業を営む創業10年以内の中小企業が対象。
- 目的: 知財を武器に世界と戦えるスタートアップの創出を目指す。
助成金の概要
本事業は、優れた技術を持つスタートアップが直面する「知財活用のノウハウ不足」という課題を解決するため、戦略策定から権利化、技術開発までを一貫して支援するものです。
対象者 | 都内で実質的な事業活動を行っている創業おおむね10年以内の中小企業者(会社及び個人事業者) |
---|---|
助成限度額 | 1,500万円 |
助成率 | 助成対象経費の1/2以内 |
助成対象経費 | 知的財産権の出願等権利化に要する経費、権利化までに必要な技術開発・改良に要する経費等 |
支援のスキーム:伴走支援から助成金まで
本事業は、単なる資金提供に留まりません。採択企業(最大10社)は、以下の3段階にわたる手厚いサポートを受けることができます。
ステップ1:ビジネス・知財両面の伴走支援
採択後、最大3年間(令和7年10月1日~令和10年9月30日)、専門家チームによる伴走支援が開始されます。コーディネータによるヒアリングを基に、知財戦略アドバイザーや各分野の専門家で構成されるチームが、事業戦略・知財戦略の策定、市場調査、権利化などを強力にバックアップします。
ステップ2:助成事業による資金支援
伴走支援を通じて策定した事業・知財戦略に基づき、助成金の申請が可能になります。審査会で一定以上の評価を得ることで、知的財産権の出願や権利化に必要な技術開発にかかる経費について、最大1,500万円の助成が受けられます。
申請スケジュール
時期 | プロセス |
---|---|
令和7年2月12日(水)~4月11日(金) | 申請予約 |
令和7年3月12日(水)~4月14日(月) 17:00必着 | 申請書類の提出(郵送・メール) |
令和7年6月下旬 | 事前審査結果通知 |
令和7年7月上旬 | 面接審査 |
令和7年9月上旬 | 採択通知 |
令和7年10月 | ハンズオン支援開始 |
【ご注意】
スケジュールは変更になる可能性があります。申請を検討される方は、必ず公式サイトの募集要項で最新情報をご確認ください。助成金の利用は、ハンズオン支援による戦略策定後となり、別途審査が必要です。
申請方法【4ステップ】
申請は以下の4つのステップで進めます。まずは申請予約が必須となりますのでご注意ください。
-
STEP1: 申請予約
令和7年2月12日(水)~4月11日(金)の期間内に、公式サイトから申請予約を行います。「ネットクラブ会員サービス」への登録と、申請予約フォームへの入力が必要です。 -
STEP2: 申請書類の取得
公式サイトの「資料のダウンロード」から『申請書』および『申請書記入上の注意点』、『募集要項』をダウンロードします。 -
STEP3: 申請書類の作成
募集要項と記入上の注意点を熟読し、申請書に必要事項を記載します。不明点があれば、提出前に相談することも可能です。 -
STEP4: 申請書類の提出
令和7年3月12日(水)~4月14日(月) 17:00必着で、以下のいずれかの方法で提出します。- 郵送: 簡易書留など記録の残る方法で送付。
- メール: 指定のメールアドレスにデータを添付して送信。
※提出方法の詳細は募集要項を必ずご確認ください。
まとめ
「スタートアップ知的財産支援事業」は、資金援助と専門家による長期的な経営支援を組み合わせた、非常に価値の高いプログラムです。自社の技術やアイデアを確固たる知的財産として確立し、事業を大きく飛躍させる絶好の機会と言えるでしょう。採択枠は10社と限られていますので、ご興味のある方は早めに準備を進めることをお勧めします。
申請に関するお問い合わせ先
(公財)東京都中小企業振興公社 東京都知的財産総合センター
スタートアップ知的財産支援事業 担当
〒110-0016 東京都台東区台東1-3-5 反町商事ビル1F
TEL:03-6284-3131(受付時間 平日9:00~17:00)