三重県伊勢市で新たなビジネスの夢を追いかける創業者、そして新天地・伊勢市で事業の拡大を目指す事業者の皆様へ朗報です。伊勢市では、市内での創業や市外からの事業所移転を力強くサポートする「創業・移転促進補助金」制度を実施しています。この制度を活用すれば、最大100万円の補助金を受け取ることが可能です。本記事では、令和7年度の「伊勢市創業・移転促進補助金」について、対象者や補助対象経費、申請の具体的な流れ、そして採択されるためのポイントまで、専門家が徹底的に解説します。あなたの挑戦を成功に導くための第一歩として、ぜひ最後までご覧ください。

この補助金のポイント

  • 伊勢市内での新規創業や市外からの事業所移転を支援
  • 補助上限額は最大100万円(三重県外からの移転・創業等の場合)
  • 店舗改装費、設備購入費、広報費、事業所の家賃まで幅広くカバー
  • 申請は随時募集(予算に達し次第終了)
  • 申請には伊勢市ビジネスサポートセンターとの連携が必須

伊勢市創業・移転促進補助金の概要

本補助金は、伊勢市内における創業および市外からの事業所移転を促進することで、地域産業の振興と定住促進を図ることを目的としています。新たなビジネスチャレンジを経済的に支援し、伊勢市全体の活性化を目指す重要な制度です。

項目 内容
正式名称 令和7年度 伊勢市創業・移転促進補助金
実施機関 三重県伊勢市(担当:産業観光部商工労政課)
目的 創業・移転による産業の振興、定住の促進
公募期間 随時募集(予算額に達し次第終了)
※審査委員会が年6回設定されており、申請時期によって審査・交付決定のタイミングが異なります。

補助金額と補助率

この補助金は、初期投資をカバーする「①創業等支援分」と、ランニングコストを軽減する「②賃料分」の2本立てで構成されています。補助率はどちらも対象経費の2分の1です。

① 創業等支援分

事業所の改装や設備投資、広報費などが対象です。上限額は、申請者の状況によって変動します。

対象者の区分 補助上限額
三重県内から伊勢市へ移転・創業する方など
(対象者(1), (3), (4)に該当)
50万円
三重県外から伊勢市へ移転・創業する方など
(対象者(2), (5)に該当)
100万円

② 賃料分

事業所の家賃の一部を補助する制度です。居住誘導区域内の物件が対象となります。

項目 内容
補助上限額 月額10万円
補助対象期間 最大6ヶ月間
総額上限 最大60万円(10万円×6ヶ月)

補助対象者と条件

本補助金の対象となるのは、伊勢市内で中小企業者または特定非営利活動法人として事業を開始し、3年以上の事業計画を有する個人または法人です。具体的には、以下のいずれかに該当する必要があります。

  • (1) 伊勢市在住の創業者: 申請時点で伊勢市に住所があり事業を営んでいない個人、または三重県内他市町在住で事業開始までに伊勢市に転入する個人。
  • (2) 三重県外からの創業者(UIJターン): 申請時点で三重県外に在住し、事業開始までに伊勢市に転入する個人、または伊勢市に転入後6ヶ月以内の個人。
  • (3) 事業承継後の新展開: 伊勢市内に住所・本店があり、事業承継後に業態転換や新事業を行う個人・法人。
  • (4) 三重県内からの移転事業者: 三重県内他市町で事業を営んでおり、伊勢市に事業所(本店)を移転する個人・法人。
  • (5) 三重県外からの移転事業者: 三重県外で事業を営んでおり、伊勢市に事業所(本店)を移転する個人・法人。

対象外となるケース(要注意)

以下の場合は補助対象となりませんので、事前に必ず確認してください。

  • 市区町村税の滞納がある場合
  • フランチャイズ契約に基づく事業
  • 副業での起業
  • キッチンカーやテントなど、仮設・臨時店舗のみでの創業
  • 風俗営業等の規制対象となる事業
  • 申請時点で既に営業していると認められる場合
  • その他、市長が不適当と認める事業

補助対象となる経費

創業や移転に直接必要と認められる経費が対象となります。交付決定日(または事前着手届提出日)から営業開始日までに発生した経費が対象です。

対象経費の具体例

  • 事業所の改装に係る工事請負費: 店舗・事業所の内外装工事費。※伊勢市内の事業者への発注が条件です。
  • 設備費: 営業に必要な機械、器具、備品の購入費。
  • マーケティング調査費: 外部に委託する市場調査費用。
  • 広報費: チラシ作成、広告掲載料、パンフレット印刷費、看板製作・設置費など。
  • 事業所の賃料: 敷金、礼金、共益費等を除く月々の家賃。(伊勢市立地適正化計画に定める居住誘導区域内の物件に限る)

対象とならない経費の例

  • 汎用性の高い備品(一般家庭用のPC、プリンタ、車両、家電など)
  • 消耗品、耐用年数が3年未満のもの
  • 交付決定前(事前着手届提出前)に発注・契約した経費
  • 商品券やポイントでの支払い
  • 敷金、礼金、共益費、駐車場代
  • 他の補助金を利用する経費

申請方法と手続きの流れ

申請手続きは、計画的に進めることが重要です。特に、伊勢市ビジネスサポートセンターへの事前相談が必須となっている点にご注意ください。

  1. 【STEP1】商工労政課へ事前連絡
    まずは伊勢市役所の商工労政課へ電話連絡し、補助金応募の意向を伝えます。
  2. 【STEP2】伊勢市ビジネスサポートセンターへ相談
    事業計画書の作成について、必ず伊勢市ビジネスサポートセンターの創業支援員に相談します。計画作成には1ヶ月程度の余裕を持つことが推奨されています。
  3. 【STEP3】交付申請書類の提出
    完成した事業計画書を含む必要書類を、商工労政課へ直接持参して提出します。(郵送不可)
  4. 【STEP4】審査委員会でのプレゼンテーション
    申請者本人が審査委員会に出席し、事業計画についてプレゼンテーションを行います。質疑応答もあります。
  5. 【STEP5】交付/不交付決定
    審査結果に基づき、市が交付の可否を決定し、通知書が送付されます。
  6. 【STEP6】事業着手・実施
    交付決定後、事業を開始します。(交付決定前に着手が必要な場合は「事前着手届」の提出が必要です)
  7. 【STEP7】実績報告書の提出
    事業完了(営業開始)後、30日以内または年度末のいずれか早い日までに実績報告書を提出します。
  8. 【STEP8】補助金の請求・支払い
    市の審査後、交付額が確定したら請求書を提出し、指定口座に補助金が振り込まれます。

採択されるための重要ポイント

本補助金は、書類審査だけでなく審査委員会でのプレゼンテーションが課されるため、事業内容を深く理解し、熱意をもって伝えることが不可欠です。以下の審査項目を意識して、事業計画を練り上げましょう。

審査の主な着眼点

  • 事業の独創性: 他社との差別化は図れているか?独自のアイデアや技術があるか?
  • 事業の実現可能性: 申請者の経験や知識は十分か?商品・サービスのコンセプトは具体的か?
  • 事業の収益性: 資金計画や売上・利益計画は妥当か?ターゲット顧客は明確か?
  • 事業の継続性: 一過性で終わらず、持続的に発展する可能性があるか?
  • 地域貢献: 伊勢市における新たな需要や雇用の創出に貢献できるか?

申請書作成とプレゼンのコツ

採択率を高めるためには、専門家のサポートを最大限に活用することが鍵です。伊勢市ビジネスサポートセンターの支援員と密に連携し、客観的な視点を取り入れながら、説得力のある事業計画書を作成しましょう。プレゼンテーションでは、自身の言葉で事業への情熱やビジョンを語り、審査員の心を動かすことが重要です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 申請前に事業を開始してしまった場合、対象になりますか?

A1. 原則として、交付決定前に着手した経費は対象外です。ただし、やむを得ない事情がある場合は、交付申請と同時に「事前着手届」を提出することで、届出日以降の経費が対象となる場合があります。必ず事前に商工労政課にご相談ください。

Q2. キッチンカーでの移動販売を始めたいのですが、対象になりますか?

A2. いいえ、対象外です。募集要領に「仮設・臨時等の店舗(例:テント、キッチンカー)のみで創業をするもの」は対象外と明記されています。

Q3. 伊勢市ビジネスサポートセンターへの相談は必須ですか?

A3. はい、必須です。申請書類の一部である「事業計画書」は、必ず伊勢市ビジネスサポートセンターの創業支援員と相談しながら作成する必要があります。補助金の手続きの一環とされています。

Q4. 汎用的なノートパソコンの購入費は対象になりますか?

A4. いいえ、対象外です。「汎用性の高い備品(例えば一般家庭用のパソコン、一般家庭用のプリンタなど、他の目的との共用可能性が高いと見なされるもの)」は対象外とされています。

Q5. 申請は年に1回だけですか?

A5. 申請は随時受け付けていますが、審査委員会が年に6回(6月、8月、10月、12月、2月、4月頃)開催されます。申請書類を提出した時期によって、審査や交付決定のタイミングが変わります。予算がなくなり次第、募集は終了となるため、早めの準備と申請をおすすめします。

まとめ

「伊勢市創業・移転促進補助金」は、伊勢市で新たな一歩を踏み出す事業者にとって非常に心強い制度です。最大100万円の補助金は、事業のスタートアップや移転時の大きな負担を軽減してくれます。しかし、採択されるためには、専門家と連携した質の高い事業計画の作成と、審査委員会での熱意あるプレゼンテーションが不可欠です。

この機会を最大限に活用し、あなたのビジネスプランを実現させましょう。まずは、伊勢市役所の商工労政課へ連絡し、伊勢市ビジネスサポートセンターへ相談することから始めてみてください。伊勢市があなたの挑戦を全力で応援しています。

お問い合わせ先

伊勢市産業観光部商工労政課
住所: 〒516-8601 三重県伊勢市岩渕1丁目7番29号(伊勢市役所本庁舎東館3階)
電話: 0596-21-5512
公式サイト: https://www.city.ise.mie.jp/sangyo/syoukou/sangyoshien/1002972.html