休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金とは?
経済産業省が実施する「休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金」は、台風などの自然災害が発生し、停電や道路不通といった事態に陥った場合でも、休廃止鉱山の坑廃水処理施設の機能を維持することを目的とした制度です。非常用発電機や燃料タンクなどの導入費用を補助することで、鉱害の発生を未然に防ぎ、地域の安全確保に貢献します。対象者が限定的な専門性の高い補助金です。
※本記事で紹介している公募はすでに終了しています。次回の公募については、公式サイトをご確認ください。
補助金の概要
補助金名 |
休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(災害対策分) |
実施機関 |
経済産業省 |
公募期間 |
公募終了(参考:令和5年2月16日~令和5年3月13日) |
補助上限額 |
5,000万円 |
補助率 |
中小企業者等:1/3以内 大企業:1/4以内 |
対象地域 |
全国 |
この補助金の重要ポイント
この補助金は、通常の設備投資とは異なり、自然災害時における事業継続と環境保全という、極めて重要な目的を持っています。台風や豪雨による停電時でも坑廃水処理を継続できる体制を構築することで、周辺環境への影響を最小限に抑えることが期待されます。
対象となる事業者
本補助金の対象者は、以下の条件を満たす事業者です。非常に専門的な要件が定められています。
- 休廃止鉱山(石炭鉱業及び亜炭鉱業に係るものを除く)が対象です。
- 対象となる鉱山において、金属鉱業等鉱害対策特別措置法における採掘権者または租鉱権者であること。
- 鉱業権が消滅している、または採掘活動を長期間終了しており再開の見込みがない鉱山であること。
- 坑廃水処理施設の機能維持の向上を行う者であること。
補助対象経費と補助率
補助対象となる経費
災害時においても坑廃水処理施設の機能を維持するために導入する、以下の設備等が対象となります。
- 非常用発電機
- 燃料タンク
- 貯水槽
- その他、事業の目的に合致する設備導入費用
補助率と上限額
補助率は事業者の規模によって異なり、上限額は一律5,000万円です。
事業者区分 |
補助率 |
補助上限額 |
中小企業者等(みなし大企業を除く) |
1/3以内 |
5,000万円 |
大企業 |
1/4以内 |
申請手続きの流れ
一般的な申請プロセスは以下の通りです。申請は電子申請システム「jGrants」を利用して行われます。
- 1公募要領の確認と準備公式サイトで最新の公募要領を確認し、事業計画書や必要書類の準備を進めます。
- 2jGrantsでの電子申請GビズIDプライムアカウントを取得し、jGrantsから電子申請を行います。
- 3審査・採択通知申請内容に基づき審査が行われ、採択・不採択の結果が通知されます。
- 4事業実施と実績報告交付決定後、計画に沿って事業を実施し、完了後に実績報告書を提出します。
- 5補助金の支払い実績報告書の内容が検査され、補助金額が確定した後に補助金が支払われます。
申請に関する注意点
- 公募期間は終了しています。次回の公募情報は経済産業省やjGrantsのウェブサイトでご確認ください。
- 対象者が非常に限定的であり、申請難易度は高い(★★★★★)とされています。
- 申請には、災害対策の必要性や事業効果を具体的に示す詳細な事業計画が不可欠です。