詳細情報
名古屋市では、老朽化が進み、保安上の危険を及ぼす空き家の解体費用を補助する制度があります。この補助金を利用することで、最大80万円の費用負担を軽減し、安全で快適な住環境を取り戻すことができます。空き家の管理にお困りの方は、ぜひこの制度をご活用ください。
名古屋市老朽危険空家等除却費補助金の概要
正式名称
名古屋市老朽危険空家等除却費補助金
実施組織
名古屋市
目的・背景
この補助金は、空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、老朽化等により著しい保安上の危険を及ぼしている空き家の除却を促進し、市民の安全・安心な生活環境を確保することを目的としています。空き家の放置は、倒壊の危険性や衛生環境の悪化、景観の阻害など、様々な問題を引き起こす可能性があります。この補助金制度を通じて、これらの問題を解決し、住みやすい街づくりを目指します。
対象者の詳細
この補助金の対象となるのは、以下の要件をすべて満たす方です。
- 空家等対策の推進に関する特別措置法及び名古屋市空家等対策の推進に関する条例に規定する「特定空家等」として市が判断した建築物の所有者であること(法人は対象外)。
- 所有者(全員)の同意を得て補助事業を行う者であること。
- 名古屋市の市税を滞納していないこと。
- その他、要綱に記載する要件を満たす者であること。
例えば、相続で取得した空き家が老朽化し、屋根が崩れかけている場合や、壁が剥がれ落ちて通行人に危険を及ぼす可能性がある場合などが該当します。また、空き家が特定空家等に指定されている必要があります。特定空家等とは、倒壊の危険性、衛生上の問題、景観の阻害などの理由から、市が改善を促す必要があると判断した空き家のことです。
助成金額・補助率
具体的な金額(上限・下限)
補助額は、空き家の危険度に応じて異なります。「老朽危険空家等の評価」表による評価が75点以上の場合は、除却に要する経費(工事費)の3分の1(最大40万円)、125点以上の場合は3分の2(最大80万円)が補助されます。
補助率の説明
補助率は、工事費の3分の1または3分の2です。これは、空き家の危険度が高いほど、より多くの補助を受けられるようにするためです。ただし、補助額には上限があり、それぞれ40万円または80万円となります。
計算例
例えば、空き家の解体費用が90万円で、「老朽危険空家等の評価」表による評価が75点の場合、補助額は90万円の3分の1で30万円となります。また、解体費用が150万円で、評価が125点以上の場合は、補助額は150万円の3分の2で100万円となりますが、上限額が80万円のため、実際に受け取れる補助額は80万円となります。
| 評価点数 | 補助率 | 上限額 |
|---|---|---|
| 75点以上 | 工事費の3分の1 | 40万円 |
| 125点以上 | 工事費の3分の2 | 80万円 |
対象者・条件
この補助金を受けるためには、以下の条件を満たす必要があります。
- 対象となる空き家が、名古屋市によって「特定空家等」と判断されていること。
- 空き家の所有者であること(法人は対象外)。
- 所有者全員が補助事業の実施に同意していること。
- 名古屋市の市税を滞納していないこと。
- 補助金の交付決定前に工事に着手していないこと。
- その他、名古屋市の要綱に定める要件を満たしていること。
例えば、親から相続した空き家が特定空家等に指定され、老朽化が進んでいる場合、その空き家の解体費用を補助してもらうことができます。ただし、相続人が複数いる場合は、全員が解体に同意する必要があります。また、市税を滞納している場合は、補助を受けることができません。
補助対象経費
補助の対象となる経費は、空き家を除却し、更地にするために必要な工事費用です。具体的には、以下の費用が含まれます。
- 解体工事費
- 廃材の処理費用
- 整地費用
ただし、以下の費用は補助の対象外となります。
- 解体工事以外の費用(例:家財の処分費用、庭木の伐採費用)
- 補助金の交付決定前に着手した工事の費用
例えば、空き家の中に残された家財の処分費用や、庭に生い茂った木の伐採費用は、補助の対象外となります。また、補助金の申請前に解体工事を始めてしまった場合も、補助を受けることができません。
申請方法・手順
この補助金の申請は、以下の手順で行います。
- 事前相談:名古屋市の担当窓口に、補助金の申請について事前に相談します。
- 交付申請:必要な書類を揃えて、名古屋市に補助金の交付申請を行います。
- 交付決定:申請内容が審査され、適正と認められた場合、補助金の交付決定通知が送られてきます。
- 解体工事:交付決定後、解体工事を行います。
- 完了報告:工事完了後、完了報告書を名古屋市に提出します。
- 補助金の支払い:完了報告書の内容が確認され、適正と認められた場合、補助金が支払われます。
申請に必要な書類は以下の通りです。
- 補助金交付申請書
- 老朽危険空家等の評価表
- 工事の見積書
- 登記事項証明書
- 納税証明書
- その他、名古屋市が必要と認める書類
申請期限は、予算がなくなり次第終了となります。早めの申請をおすすめします。申請は、郵送または持参にて受け付けています。詳細は、名古屋市の公式サイトをご確認ください。
採択のポイント
この補助金の採択を受けるためには、以下のポイントを押さえることが重要です。
- 空き家が特定空家等に該当すること
- 工事の見積書が適正であること
- 申請書類に不備がないこと
審査基準としては、空き家の危険度、工事の必要性、申請者の適格性などが考慮されます。採択率については、公表されていませんが、要件を満たしていれば採択される可能性は高いと考えられます。申請書を作成する際には、空き家の現状を詳しく説明し、解体工事の必要性を明確に伝えることが重要です。よくある不採択理由としては、申請書類の不備、工事の見積書が高すぎる、空き家が特定空家等に該当しないなどが挙げられます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 補助金の申請は誰でもできますか?
A1. いいえ、補助金の申請は、名古屋市によって「特定空家等」と判断された空き家の所有者に限られます。
Q2. 補助金の金額はどのように決まりますか?
A2. 補助金の金額は、空き家の危険度と解体工事にかかる費用によって決まります。危険度が高いほど、補助率が高くなります。
Q3. 補助金の申請前に解体工事を始めてもいいですか?
A3. いいえ、補助金の交付決定前に解体工事を始めてしまうと、補助を受けることができません。必ず交付決定後に工事を開始してください。
Q4. 補助金の申請に必要な書類は何ですか?
A4. 補助金交付申請書、老朽危険空家等の評価表、工事の見積書、登記事項証明書、納税証明書などが必要です。詳細は、名古屋市の公式サイトをご確認ください。
Q5. 補助金の申請期限はいつですか?
A5. 申請期限は、予算がなくなり次第終了となります。早めの申請をおすすめします。
まとめ・行動喚起
名古屋市老朽危険空家等除却費補助金は、老朽化した空き家の解体費用を補助する制度です。この補助金を利用することで、最大80万円の費用負担を軽減し、安全で快適な住環境を取り戻すことができます。対象となる空き家をお持ちの方は、ぜひこの制度をご活用ください。まずは、名古屋市の担当窓口に相談し、申請の手続きを進めてみましょう。
詳細については、名古屋市の公式サイトをご確認ください。
名古屋市老朽危険空家等除却費補助金交付要綱:https://www.city.nagoya.jp/sportsshimin/page/0000107492.html
ご不明な点がありましたら、名古屋市スポーツ市民局 地域振興部 地域振興課 空家等対策の推進に係る企画調整等担当までお問い合わせください。
電話番号:052-972-3126
Eメール:a3130@sportsshimin.city.nagoya.lg.jp