詳細情報
福岡県大川市で製造業を営む事業者様へ朗報です。自社の持つ高い技術力や「ものづくり」の魅力を、工場見学を通じて一般の方々や観光客に伝えませんか?大川市では、産業観光を推進するため、工場や製造現場を一般公開する際の施設整備や備品購入にかかる費用を支援する「大川市産業観光推進事業補助金」を実施しています。この制度を活用すれば、最大100万円の補助を受けながら、見学者の安全対策や魅力的な解説資料の作成が可能になります。この記事では、補助金の対象者、補助額、申請方法から採択されるためのポイントまで、どこよりも詳しく、そして分かりやすく解説します。新たな販路拡大や企業ブランドの向上に繋がるこのチャンスを、ぜひご活用ください。
この補助金のポイント
- 大川市内の製造業事業者が対象
- 工場見学のための施設改修費用に最大100万円を補助
- 解説資料の作成や備品購入には最大20万円を補助
- 申請期限は令和7年12月26日(金)まで(予算上限に達し次第終了)
- 申請前の事前相談が必須!
① 補助金の概要
まずは、「大川市産業観光推進事業補助金」がどのような制度なのか、全体像を把握しましょう。
正式名称
大川市産業観光推進事業補助金
実施組織
福岡県大川市(担当:インテリア課 おおかわセールス係)
目的・背景
この補助金は、大川市の強みである「ものづくり」の現場を観光資源として活用することを目的としています。地域の高度な技術や職人の技に直接触れることができる「産業観光」を推進することで、以下の効果を目指しています。
- 大川ならではの「ものづくり」の魅力発信とブランドイメージ向上
- 製造工程の見学や職人との交流を通じた新たなファン層の獲得
- 観光客の誘致による地域経済の活性化
- 新たな販路拡大やビジネスチャンスの創出
工場や製造現場を一般の観光客に安全かつ魅力的に開放するための環境整備を支援し、事業者の新たな挑戦を後押しします。
② 補助金額・補助率
この補助金には、目的別に2つのメニューが用意されています。それぞれの補助率と上限額をしっかり確認しましょう。
| 補助対象事業 | 補助率 | 補助上限額 |
|---|---|---|
| 1. 説明資料の制作費や備品購入費 | 対象経費の3分の2以内 | 20万円 |
| 2. 見学者の通路確保や安全対策のための施設整備工事費 | 対象経費の2分の1以内 | 100万円 |
具体的な計算例
例1:工場見学用のパンフレット制作と解説用タブレット購入に合計45万円(税抜)かかった場合
45万円 × 2/3 = 30万円
補助上限額が20万円のため、補助金額は20万円となります。
例2:見学者の安全通路を確保するための改修工事に180万円(税抜)かかった場合
180万円 × 1/2 = 90万円
補助上限額100万円以内のため、補助金額は90万円となります。
③ 対象者・条件
補助金の対象となるには、以下の要件をすべて満たす必要があります。
- 大川市内に事業所を有していること。
- 製造業等を営んでいること。(家具製造、建具、木工、食品加工など)
- 製造工程等を一般の観光客に公開することが可能であること。
- 市税の滞納がないこと。
こんな事業者様におすすめです!
- これまで一般公開していなかったが、新たに工場見学を始めたい事業者
- 既存の見学コースの安全性や魅力を向上させたい事業者
- インバウンド(訪日外国人)観光客向けの多言語対応をしたい事業者
- 職人の技術や製品のこだわりを直接お客様に伝え、ファンを増やしたい事業者
④ 補助対象経費
補助金の対象となる経費は、産業観光の推進に直接必要と認められるものに限られます。具体的には以下の通りです。
1. 説明資料の制作費や備品購入費(上限20万円、補助率2/3)
- 説明資料制作費:パンフレット、リーフレット、説明パネル、案内看板等のデザイン・印刷費
- 翻訳費:インバウンド対応のための多言語翻訳費用
- 備品購入費:解説用のプロジェクター、スクリーン、モニター、音響設備(マイク、スピーカー)、タブレット端末等の購入費用
- その他:非接触型見学のためのVRコンテンツ制作費など
2. 施設整備工事費(上限100万円、補助率1/2)
- 通路確保工事:見学用通路、デッキ、階段、手すりの新設・改修
- 安全対策工事:安全柵、防護ネット、転落防止柵の設置、床の滑り止め加工
- 環境整備工事:照明設備の増設、換気設備の設置、案内表示の設置
- バリアフリー化工事:スロープの設置、段差の解消など
- その他:見学者用の解説スペース、休憩所の新設・改修工事
対象外となる経費の例
- 土地の取得費や造成費
- 通常の生産活動に用いる機械設備や工具の購入費
- パソコン、プリンター、事務机など汎用性の高い備品
- 消費税及び地方消費税、振込手数料、印紙代
- 従業員の人件費
⑤ 申請方法・手順
申請手続きは、正しい手順を踏むことが非常に重要です。特に、交付決定前の事業着手(契約や発注)は補助対象外となるため、絶対に避けてください。
申請から交付までの流れ
- 【最重要】事前相談:計画段階で必ず大川市インテリア課に相談します。事業内容や対象経費について確認を受けましょう。
- 申請書類の準備:市のウェブサイトから様式をダウンロードし、必要書類を揃えます。
- 申請書の提出:準備した書類をインテリア課に提出します。
- 審査・交付決定:市による審査が行われ、採択されると「交付決定通知書」が届きます。
- 事業の開始:交付決定通知書を受け取った後に、業者への発注や契約を行います。
- 事業完了・実績報告:事業が完了したら、実績報告書と関連書類(契約書、領収書、写真など)を提出します。
- 検査・額の確定:市による検査が行われ、補助金額が最終的に確定します。
- 補助金の請求・受領:確定した金額を市に請求し、後日、指定口座に補助金が振り込まれます。
必要書類一覧
- 補助金交付申請書(様式第1号)
- 事業計画書(様式第2号)
- 誓約書(様式第3号)
- 経費の内訳がわかる見積書の写し
- 【施設改修の場合】工事箇所の図面、改修前の写真
- 【備品購入の場合】購入する備品のカタログ等
- 市税の滞納がないことの証明書
- その他、市が必要と認める書類
※様式は大川市公式サイトからダウンロードできます。
申請期限
令和7年12月26日(金曜日)
ただし、市の予算枠に達した時点で受付終了となります。検討されている方は、できるだけ早く事前相談を行うことを強くお勧めします。
⑥ 採択されるための重要ポイント
補助金は申請すれば必ずもらえるわけではありません。審査で評価され、採択されるためのポイントを3つご紹介します。
1. 事業計画書で「産業観光への貢献度」をアピールする
なぜこの事業が必要なのか、実施することで大川市の産業観光にどう貢献できるのかを具体的に示しましょう。「見学コースの魅力」「他社にはない独自性」「見学者への安全配慮」などを明確に記述し、集客目標や売上向上への波及効果を数値で示すと説得力が増します。
2. 安全対策の具体性を示す
製造現場は、一般の観光客にとって危険が伴う場所でもあります。見学者の安全をどのように確保するのか、具体的な計画(通路と作業エリアの分離、安全柵の設置場所、注意喚起の表示など)を詳細に説明することが、審査において重要な評価ポイントとなります。
3. 事前相談を最大限に活用する
必須とされている事前相談は、単なる手続きではありません。市の担当者に事業計画を直接説明し、アドバイスをもらえる貴重な機会です。計画の方向性が補助金の趣旨と合っているか、対象経費に問題はないかなどを事前に確認することで、申請書の不備を防ぎ、採択の可能性を高めることができます。
⑦ よくある質問(FAQ)
Q1. 申請前に必ず相談が必要ですか?
A1. はい、必須です。必ず計画段階で大川市インテリア課にご相談ください。相談なしでの申請は受け付けられない可能性があります。
Q2. 複数のメニュー(備品購入と施設改修)を同時に申請できますか?
A2. はい、可能です。例えば、通路の改修工事(施設整備)と、解説用モニターの購入(備品購入)を一つの事業計画としてまとめて申請することができます。その場合、それぞれの経費に対して補助率・上限額が適用されます。
Q3. 交付決定前に発注してしまった場合はどうなりますか?
A3. 補助金の対象外となります。これを「事前着手」と言い、補助金申請の最も注意すべき点の一つです。必ず市の「交付決定通知書」が手元に届いてから、契約や発注を行ってください。
Q4. 個人事業主でも申請できますか?
A4. はい、対象者の要件を満たしていれば、法人・個人事業主を問わず申請可能です。
Q5. 補助金はいつもらえますか?
A5. 補助金は精算払い(後払い)です。事業を完了し、実績報告書を提出した後、市の検査を経て金額が確定し、その後に請求手続きを経て振り込まれます。事業期間中の資金繰りは自己資金で賄う必要があります。
⑧ まとめと次のアクション
「大川市産業観光推進事業補助金」は、自社の技術力やものづくりのストーリーを広く発信し、新たなビジネスチャンスを掴むための強力なサポート制度です。
重要ポイントの再確認
- 目的:産業観光を推進し、大川のものづくりの魅力を発信する。
- 補助額:施設整備は最大100万円、備品購入等は最大20万円。
- 注意点:申請前の事前相談が必須。交付決定前の事業着手は厳禁。
- 期限:令和7年12月26日(金)まで。ただし予算に達し次第終了。
この機会を逃さず、あなたの工場の魅力を多くの人に伝えましょう。まず最初に行うべきアクションは、市の担当課への相談です。
お問い合わせ・相談先
大川市役所 インテリア課 おおかわセールス係
直通電話:0944-85-5570
ファクス番号:0944-88-1776(代表)