岩手県大船渡市では、深刻化する鳥獣被害対策の一環として、新たに狩猟免許を取得する方を力強くサポートしています。この記事では、免許取得費用の一部を補助する「大船渡市意欲ある狩猟者支援事業費補助金」について、対象者、補助額、申請方法などを分かりやすく解説します。
大船渡市が直面する深刻な鳥獣被害の現状
この補助金がなぜ重要なのか、まずは大船渡市の現状を見てみましょう。市の「鳥獣被害防止計画」によると、特にニホンジカやイノシシによる農林業への被害が深刻な課題となっています。
令和3年度の被害状況データ
- ✓総被害額: 約630万円
- ✓ニホンジカによる被害: 約343万円(被害額全体の54%以上)
- ✓イノシシの出現: 令和4年度に初めて被害が確認され、今後の被害拡大が懸念
これらの被害を食い止めるためには、地域の農林業を守る「担い手」の確保が急務です。そこで市は、新たに狩猟者となる方を支援することで、鳥獣被害対策の強化を図っています。
補助金の概要(令和7年度)
「大船渡市意欲ある狩猟者支援事業費補助金」のポイントをまとめました。
項目 | 内容 |
---|---|
補助金名 | 大船渡市意欲ある狩猟者支援事業費補助金 |
目的 | 有害鳥獣による農林業被害等を防止するため、新たに第一種銃猟免許を取得する人を支援する。 |
補助上限額 | 最大5万円 |
申請期間 | 2025年4月1日〜(予算がなくなり次第終了となる可能性があります) |
実施主体 | 岩手県大船渡市 |
💡 注目ポイント:実績豊富で活用しやすい制度!
市の資料によると、令和3年度には52件、合計514,700円の交付実績があります。これは、多くの新規狩猟者がこの制度を活用している証拠です。あなたもこの機会にチャレンジしてみませんか?
補助対象者と経費の詳細
対象となる方(主な要件)
- 大船渡市内に住所を有する方
- 新たに第一種銃猟免許を取得する方
- 免許取得後、大船渡市鳥獣被害対策実施隊に入隊し、有害鳥獣捕獲活動に従事する意思がある方
- 市税等を滞納していない方
補助の対象となる経費
補助の対象は、第一種銃猟免許の取得に直接要する以下の経費です。
- 猟銃等講習会(初心者)の受講手数料
- 教習資格認定申請手数料
- 猟銃用火薬類等譲受許可申請手数料
- 射撃教習受講料
- 銃砲所持許可申請手数料
- 医師の診断書作成費用
- 狩猟免許試験申請手数料 など
申請手続きの流れ
申請は以下のステップで進めることが想定されます。詳細は必ず市の担当課にご確認ください。
- ステップ1:事前相談
まずは大船渡市農林課に連絡し、補助金の対象となるか、必要な手続きについて相談しましょう。 - ステップ2:免許の取得
各種講習会を受講し、試験に合格して第一種銃猟免許を取得します。この際、支払った費用の領収書はすべて保管しておいてください。 - ステップ3:申請書類の提出
免許取得後、市の指定する申請書に必要事項を記入し、領収書の写しや取得した免許の写しなどの必要書類を添えて農林課に提出します。 - ステップ4:交付決定・補助金受領
市による審査後、交付決定通知が届きます。その後、指定した口座に補助金が振り込まれます。
お問い合わせ・申請窓口
本補助金に関するご質問やご相談は、以下の担当課までお問い合わせください。
- 担当部署: 大船渡市 農林水産部 農林課
- 所在地: 岩手県大船渡市盛町字宇津野沢15番地
- 電話番号: 0192-27-3111(内線 338)
- FAX番号: 0192-27-3378
まとめ
大船渡市の「意欲ある狩猟者支援事業費補助金」は、地域の深刻な鳥獣被害対策に貢献しながら、新たに狩猟という分野に挑戦したい方にとって、経済的な負担を大きく軽減できる絶好の機会です。地域の自然と産業を守る活動に、あなたも参加してみませんか?興味のある方は、ぜひ一度、大船渡市農林課へお問い合わせください。