地方での新たな拠点開設を検討中の企業様へ。山口県平生町では、サテライトオフィスの開設を強力に支援する補助金制度があります。この記事では、最大800万円の施設改修費補助をはじめ、通信費や家賃も対象となる「平生町サテライトオフィス誘致推進補助金」について、対象経費や申請要件、手続きの流れを分かりやすく解説します。
平生町サテライトオフィス誘致推進補助金とは?
この補助金は、山口県平生町にサテライトオフィスを開設する情報通信産業等の企業を支援し、雇用創出と地域経済の活性化を図ることを目的とした制度です。地方の豊かな自然や文化に触れながら、多様な働き方を実現したい企業にとって、大きなメリットがあります。
特に、以下のような企業におすすめです。
- リモートワークを推進し、地方に拠点を持ちたいIT関連企業
- 本社機能の一部(総務・経理など)を地方に移転したい企業
- Webデザインやシステム開発、研究開発などを行う企業
- 地方創生に貢献しながら事業を拡大したい企業
補助対象となる経費と補助額
本補助金は、オフィスの開設から運営にかかる幅広い経費をサポートします。具体的な内容は以下の通りです。
| 区分 | 補助対象経費 | 補助率 | 補助限度額 | 適用期間 |
|---|---|---|---|---|
| 使用料 | 通信回線使用料 | 3分の2 | 上限 年200万円 | 操業開始から3年以内 |
| 賃借料 | 不動産賃借料 | 3分の2 | 上限 年120万円 | 操業開始から3年以内 |
| 施設改修経費 | 通信回線の改修、建屋等の改修 | 3分の2 | 上限 800万円 (下限 200万円) |
開設決定から本格操業開始半年以内 |
※開設決定日とは、町と企業の間に開設に関する協定が締結された日を指します。
補助金を受けるための7つの要件
補助金を利用するには、以下の要件をすべて満たす必要があります。申請前に必ず確認しましょう。
- 本拠とは別に、平生町内にサテライトオフィスを開設する企業であること。
- 平生町と企業の間に、開設に関する協定を締結すること。
- 申請時点において1年以上同種の事業を営んでいること。
- 町内に常駐し、引き続き5年以上事業活動を行うこと。
- 個人事業者の場合、過去3年間の平均年間所得が600万円以上であるか、その所得が見込まれること。
- 常勤役員又は雇用期間の定めのない従業員が、町内に1人以上常駐すること。
- 対象経費について、他の補助金を受けていないこと。
申請手続きの流れと注意点
最重要:計画段階での事前相談
この補助金の申請には、町とのサテライトオフィス開設に係る協定の締結が必須となります。そのため、具体的な計画が固まる前の、検討段階で速やかに担当窓口へ相談することが非常に重要です。
【お問い合わせ先】
平生町 産業課 商工観光班
〒742-1195 山口県熊毛郡平生町大字平生町210-1
電話番号:0820-56-7117
ファックス:0820-56-7123
申請のステップ(想定)
- 事前相談:平生町産業課へ事業計画を相談します。
- 協定締結:町と企業間でサテライトオフィス開設に関する協定を締結します。
- 補助金申請:必要書類を揃えて補助金の交付申請を行います。
- 交付決定:審査後、町から交付決定通知が届きます。
- 事業実施:オフィスの改修や賃貸借契約、操業を開始します。
- 実績報告:事業完了後、実績報告書と経費の証拠書類を提出します。
- 補助金交付:報告書の内容が確定した後、補助金が交付されます。
山口県の補助金との併用も可能
平生町は、山口県が定める中山間地域に全域が位置付けられています。そのため、平生町の補助金に加えて、山口県が実施する「IT・サテライトやまぐち(支援制度)」などの補助金も併用できる可能性があります。
県の制度を併用することで、さらに手厚い支援を受けられるチャンスがあります。町の担当課に相談する際に、県の制度についても情報を確認することをおすすめします。
まとめ
「平生町サテライトオフィス誘致推進補助金」は、初期投資が大きい施設改修費から、ランニングコストとなる家賃や通信費まで幅広くカバーする、非常に魅力的な制度です。豊かな自然環境の中で新しい働き方を実現したい企業にとって、大きな後押しとなるでしょう。
成功の鍵は、計画段階での早めの相談です。少しでも興味を持たれた方は、まずは一度、平生町産業課へ問い合わせてみてはいかがでしょうか。