神奈川県では、物価高騰や人手不足といった課題に直面する県内中小企業者の「稼ぐ力」を強化するため、生産性向上に資する設備導入を支援する「生産性向上促進事業費補助金」を実施しています。本記事では、この補助金の概要や対象者、補助額について詳しく解説します。

【重要】公募状況について

本補助金の令和7年度(2025年度)の2次公募は2025年10月3日をもって受付を終了しました。この記事は、次年度以降の申請に向けた参考情報としてご活用ください。最新情報は公式サイトで必ずご確認ください。

補助金の概要

まずは、本補助金の基本的な情報を確認しましょう。

項目 内容
補助金名 生産性向上促進事業費補助金
実施機関 神奈川県
対象地域 神奈川県内
公募期間(参考) 2次公募:2025年9月8日~10月3日 ※受付終了
補助上限額 最大500万円(下限25万円)
補助率 中小企業: 1/2以内
小規模事業者: 2/3以内

この補助金の3つの重要ポイント

1. 最大500万円の大型支援

補助上限額は最大500万円と、大規模な設備投資にも対応可能です。ただし、ITサービス導入費は上限50万円、施設工事費は上限100万円といった個別の上限設定があるため注意が必要です。

2. 幅広い設備投資が対象

生産性向上や業務プロセスの改善、人手不足の解消に繋がる設備導入が広く対象となります。単なる老朽化した設備の更新は対象外となるため、「新たな価値創出」や「効率化」に繋がる投資計画が求められます。

3. 小規模事業者は補助率を優遇

小規模事業者の場合、補助率が最大2/3に引き上げられます。これにより、資金調達に課題を抱える事業者でも、積極的に設備投資を検討しやすくなります。

補助対象者

本補助金の対象となるのは、以下の要件を満たす事業者です。

  • 神奈川県内に事業所を有する中小企業者
  • 要件を満たす特定非営利活動法人
  • 要件を満たす社会福祉法人

詳細な要件については、必ず公式の公募要領をご確認ください。

補助対象となる経費

補助の対象となるのは、生産性向上、業務プロセスの改善、人手不足の解消に直接的に資する設備導入費用などです。

対象経費の例

  • 最新の製造機械や加工機械の導入費用
  • 業務効率化のためのソフトウェアやシステムの導入費用
  • 自動化・省力化に繋がるロボットやIoT機器の購入費
  • その他、事業の売上増加や効率化に資すると認められる設備費用

注意点

繰り返しになりますが、単なる設備の更新(同等性能の機械への買い替えなど)は補助対象外です。導入によってどのように生産性が向上するのかを具体的に示す事業計画が重要となります。

申請の流れ

申請は電子申請システムを通じて行われます。一般的な手続きの流れは以下の通りです。

  1. 公募要領の確認:公式サイトから最新の公募要領をダウンロードし、要件を詳細に確認します。
  2. 事業計画の策定:設備導入による生産性向上の具体的な目標や計画を策定します。
  3. 電子申請:指定の電子申請システムから、必要情報を入力し、事業計画書等の書類をアップロードします。
  4. 審査・採択:事務局による審査が行われ、採択結果が通知されます。
  5. 交付決定・事業実施:交付決定後、計画に沿って設備の発注・導入を行います。
  6. 実績報告:事業完了後、指定された期間内に実績報告書を提出し、補助金額が確定します。

まとめ

神奈川県の「生産性向上促進事業費補助金」は、県内中小企業が直面する課題を乗り越え、持続的な成長を遂げるための強力な後押しとなる制度です。今回の公募は終了しましたが、例年実施される可能性が高いため、次回の公募に向けて今から情報収集と事業計画の準備を進めておくことをお勧めします。

お問い合わせ先

生産性向上補助金事務局(受託者:テルウェル東日本株式会社)
電話番号: 045-315-3755
受付時間: 平日9時00分から17時00分まで