愛媛県上島町にお住まいの皆様へ。夜間に突然の体調不良や怪我で町外の病院へ救急搬送された際、治療後に帰宅できず、やむを得ず宿泊することになった経験はありませんか?特に離島である上島町では、夜間の公共交通機関がなくなり、ご本人や付き添うご家族の負担は計り知れません。そんな「もしもの時」の経済的負担を軽減するため、上島町では「救急搬送患者等宿泊費助成金」制度を設けています。この制度を活用すれば、患者様と付添人1名の宿泊費が最大3,000円まで助成されます。この記事では、制度の対象者、助成額、申請方法などを誰にでも分かりやすく徹底解説します。いざという時のために、ぜひ内容をご確認ください。

この記事のポイント

  • 上島町民が町外へ夜間救急搬送された際の宿泊費を支援
  • 患者本人と付添人1名が対象で、1人あたり最大3,000円を助成
  • 対象となるのは午後8時~翌朝4時に病院へ搬入された場合
  • 申請には領収書(レシート不可)が必須
  • 申請期限は搬送日から3ヶ月以内

制度の概要をチェック!「上島町救急搬送患者等宿泊費助成金」の基本情報

まずは、この助成金がどのような制度なのか、基本的な情報を確認しましょう。

制度の目的

この制度は、上島町民が町外の医療機関へ救急搬送された後、公共交通機関の運行時間外であることなどを理由に帰宅が困難となり、やむを得ず町外の宿泊施設に宿泊する場合の経済的な負担を軽減することを目的としています。離島という地理的特性を持つ上島町ならではの、住民に寄り添った支援策です。

実施主体

愛媛県越智郡上島町

対象となる方

助成の対象となるのは、以下の条件を満たす方です。

  • 上島町に住所を有する救急搬送患者
  • 上記患者の付添人(患者1人につき1人まで)

いくら助成される?助成金額と対象経費

次に、具体的な助成金額と、対象となる経費について詳しく見ていきましょう。

助成金額

助成される金額は、実際に宿泊に要した費用の額で、上限が定められています。

対象者 上限額 備考
救急搬送患者 3,000円 宿泊実費額が上限
付添人 3,000円 患者1名につき1名まで

【計算例】
患者1名と付添人1名が、それぞれ1泊4,500円のビジネスホテルに宿泊した場合。
・患者への助成額:3,000円(上限適用)
・付添人への助成額:3,000円(上限適用)
合計 6,000円 が助成されます。

対象となる経費

助成の対象となるのは、旅館業法に基づいた営業許可施設(ホテル、旅館など)での宿泊費用です。

対象とならない経費

以下の費用は助成の対象外となりますのでご注意ください。

  • ネットカフェでの宿泊費
  • 宿泊施設での食事代や追加サービス料
  • 病院や宿泊施設までの交通費(タクシー代など)

誰が使える?対象者の詳細な条件

助成金を利用するには、いくつかの重要な条件を満たす必要があります。申請前に必ず確認しましょう。

住所要件

申請時点で上島町に住所を有していることが必須条件です。帰省中の方などは対象外となります。

搬送時間の要件

【最重要ポイント】
この助成金が適用されるのは、町外の医療機関への救急搬入時間が午後8時から翌日の午前4時までの時間帯である場合に限られます。

この時間帯は、フェリーなどの公共交通機関の運行が終了しており、自力での帰宅が困難になるため設定されています。日中の救急搬送は対象外ですのでご注意ください。

利用回数の制限

助成金の利用は、単年度(4月1日~翌年3月31日)あたり、救急搬送患者1人につき1回までと定められています。

申請手続きの完全ガイド|必要書類から提出まで

ここでは、申請の具体的な流れをステップバイステップで解説します。

ステップ1:必要書類の準備

申請には以下の書類が必要です。退院後、速やかに準備を始めましょう。

  • 上島町救急搬送患者等宿泊費助成金交付申請書兼請求書
    町の公式サイトからWordファイルをダウンロードするか、役場窓口で入手します。
  • 宿泊施設が発行する宿泊費用の領収書(原本)
    【注意】レシートは無効です。必ず「宛名」「宿泊日」「宿泊人数」「金額」「宿泊施設名・印」が明記された正式な領収書をもらってください。
  • 振込先口座の通帳の写し
    金融機関名、支店名、口座種別、口座番号、口座名義人(カタカナ)が鮮明にわかるページのコピーを用意します。
  • (必要な場合)救急搬送証書
    町が搬送状況を確認できない場合に、消防機関が発行する証明書の提出を求められることがあります。

ステップ2:申請書類の提出

すべての書類が揃ったら、申請書に必要事項を記入・押印し、下記の窓口に提出します。

  • 提出先:生名総合支所 健康推進課
  • 提出方法:窓口へ持参、または郵送

申請期限

申請期限は救急搬送された日から起算して3か月以内です。この期限を過ぎると申請できなくなりますので、くれぐれもご注意ください。

よくある質問(FAQ)

Q1: 付添人が2人いた場合、2人とも助成対象になりますか?

A1: いいえ、助成対象となる付添人は、救急搬送された患者様1人につき1人までと定められています。

Q2: 宿泊費が3,000円未満でした。その場合はどうなりますか?

A2: 実際に支払った宿泊費の額が助成されます。例えば宿泊費が2,800円だった場合、助成額は2,800円となります。

Q3: 領収書を紛失してしまいました。申請は不可能ですか?

A3: 原則として領収書の原本が必要です。まずは宿泊施設に再発行が可能かお問い合わせください。再発行が難しい場合は、一度、上島町の担当課(健康推進課)にご相談ください。

Q4: 患者本人は入院になりました。付添人のみ宿泊した場合も対象になりますか?

A4: はい、対象になります。患者様が入院となり、付添人の方のみが帰宅困難となって宿泊した場合でも、付添人の方の宿泊費は助成の対象となります。

Q5: 申請してからどのくらいで助成金が振り込まれますか?

A5: 町の要綱では、交付が決定してから30日以内に交付すると定められています。書類に不備がなくスムーズに審査が進めば、申請から1ヶ月~2ヶ月程度で振り込まれるのが一般的です。

まとめ:万が一の備えに。上島町の温かい支援を活用しよう

今回は、上島町の「救急搬送患者等宿泊費助成金」について詳しく解説しました。最後に重要なポイントをもう一度おさらいします。

  • 対象者:上島町に住所がある救急搬送患者と付添人1名
  • 助成額:1人あたり上限3,000円(実費支給)
  • 重要条件:病院への搬入が夜間(午後8時~翌朝4時)であること
  • 必要書類:申請書、領収書(レシート不可)、通帳の写し
  • 申請期限:搬送日から3ヶ月以内

突然の救急搬送は、心身ともに大きな負担がかかります。この制度は、そんな時の経済的な不安を少しでも和らげるための、上島町からの心強いサポートです。ご自身やご家族が対象となる状況になった際には、忘れずにこの制度を活用してください。

お問い合わせ先

制度に関するご不明な点や、申請に関する相談は下記までお問い合わせください。
生名総合支所 健康推進課
Tel: 0897-74-0911