「自宅の屋上や壁を緑でいっぱいにしたい」「所有している土地を緑化して、地域に貢献したい」とお考えの春日井市民や事業者の皆様へ朗報です。春日井市では、緑あふれる美しいまちづくりを推進するため、民有地の緑化にかかる費用の一部を補助する「都市緑化推進事業補助金」を実施しています。この制度を活用すれば、屋上緑化や生垣の設置など、様々な緑化工事の費用負担を大幅に軽減できます。この記事では、補助金の対象者、金額、申請方法から採択されるためのポイントまで、どこよりも詳しく、そして分かりやすく解説します。最大500万円の補助金を活用し、あなたの理想の緑の空間を実現しましょう。

この補助金のポイント

  • 対象経費の2分の1、最大500万円を補助!
  • 個人住宅から事業所の敷地まで幅広い民有地が対象!
  • 屋上緑化、壁面緑化、生垣設置など多様な緑化事業に活用可能!
  • 必ず事業着手前に申請が必要!

春日井市都市緑化推進事業補助金とは?

制度の目的と背景

この補助金は、愛知県の「あいち森と緑づくり税」を財源として実施される「あいち森と緑づくり都市緑化推進事業」に基づいています。春日井市では、この制度を活用し、市民や事業者が主体となって行う緑化活動を支援することで、都市部における緑の保全と創出を目指しています。ヒートアイランド現象の緩和、生物多様性の確保、そして市民の憩いの場の創出など、緑化がもたらす効果は多岐にわたります。この補助金は、緑を守り、育み、緑あふれる美しいまちづくりを推進することを目的としています。

補助金の概要(早見表)

正式名称 春日井市都市緑化推進事業補助金
実施機関 春日井市(建設部 公園緑地課)
受付期間 毎年4月1日から12月28日まで
※予算額に達し次第、受付を終了します。
補助上限額 500万円
補助率 対象経費の2分の1
対象者 市内の対象地域で緑化事業を行う個人・事業者

※令和7年度の申請は予算額に達したため終了しましたが、令和8年度分の事前相談は随時受け付けています。計画がある方はお早めにご相談ください。

あなたは対象?補助対象者と詳細な要件をチェック

対象となる方・場所

この補助金の対象となるのは、以下の場所で緑化事業を行う個人または事業者です。

  • 対象者:個人、民間企業など
  • 対象場所:春日井市内の「市街化区域」及び「市街化調整区域内の既存集落」にある民有地

対象となる事業と規模要件

補助の対象となるのは、以下のいずれかの事業で、かつ定められた規模要件を満たす緑化工事です。

  • 屋上緑化、壁面緑化、空地緑化、駐車場緑化:緑化面積が50平方メートル以上
  • 生垣設置:延長が15メートル以上
  • 民有樹林地活用型:樹林地面積の4分の1を超えない面積で、かつ50平方メートル以上(既存民有樹林地は200平方メートル以上)

事業ごとの詳細な条件

さらに、事業内容に応じて以下の要件を満たす必要があります。特に「公開性」が求められる事業が多い点に注意が必要です。

事業内容 要件
屋上緑化
壁面緑化
空地緑化
駐車場緑化
以下のいずれかを満たすこと
1. 誰でも眺望できる、管理者の了解のもと見ることができるなど公開性があること。
2. 中高木の植栽面積が、緑化面積の25%以上を占めていること。
生垣設置 以下の両方を満たすこと
1. 生垣延長のうち、公道等に対する接道延長が50%以上であること。
2. 1メートル当たり2本以上植栽し、生垣は地面から0.9メートルの高さがあること。
民有樹林地活用型 誰でも眺望できる、管理者の了解のもと見ることができるなど公開性があること。

いくらもらえる?補助金額と補助率の計算方法

基本的な考え方

補助金額は、以下の2つのうち、いずれか低い方の金額となります。

  • 補助対象経費の実支出額 × 1/2
  • 事業ごとの補助限度額

注意点:補助金の上限は全体で500万円です。また、算定した交付金額が10万円未満(生垣設置の場合は3万円未満)の場合は交付対象外となります。

事業別の補助限度額

事業内容によって、補助金の限度額の計算方法が異なります。

事業内容 補助限度額の計算式
屋上緑化及び壁面緑化 緑化面積(㎡) × 30,000円
駐車場緑化 緑化面積(㎡) × 20,000円
空地緑化 緑化面積(㎡) × 15,000円
生垣設置 生垣の延長(m) × 5,000円
民有樹林地活用型 緑化面積(㎡) × 10,000円

具体的な計算例

例:駐車場の緑化(緑化面積100㎡)に250万円の費用がかかった場合

  1. 補助率に基づく計算:
    250万円(対象経費) × 1/2 = 125万円
  2. 補助限度額の計算:
    100㎡(緑化面積) × 20,000円/㎡ = 200万円
  3. 補助金額の決定:
    1と2の低い方である125万円が補助金額となります。

何に使える?補助対象となる経費・ならない経費

補助対象経費リスト

補助の対象となるのは、緑化工事に直接かかる以下の費用です。

  • 植栽費用:樹木、花苗などの購入費・植え付け費
  • 植栽基盤整備費用:土壌改良、客土などの費用
  • かん水施設整備費用:自動散水機などの設置費用
  • 生垣設置費用:苗木代、支柱、設置工事費など
  • 表示板設置費用:補助事業である旨を記載した表示板の設置費用
  • その他(民有樹林地活用型):園路整備、柵、ベンチ、自然解説板の設置費用

補助対象外となる経費の例

一方で、以下のような費用は補助の対象となりませんのでご注意ください。

  • 樹木等の生育期間が2年を見込めないもの(例:一年草の花壇など)
  • プランターその他移動可能なものを使用した緑化
  • 設計費、測量費、既存物の撤去費
  • 工事に伴う諸経費、消費税及び地方消費税
  • 維持管理にかかる費用(剪定、施肥、除草など)

申請から受給までの完全ガイド【5ステップ】

申請手続きは、必ず事業に着手する前に行う必要があります。以下のステップに沿って進めましょう。

ステップ1:事前相談

計画している緑化工事が補助金の対象となるか、要件を満たしているかなどを確認するため、必ず事前に公園緑地課へ相談してください。図面や見積書など、計画の概要がわかる資料があるとスムーズです。

ステップ2:交付申請

事前相談後、申請書類を準備して公園緑地課に提出します。申請期間は4月1日から12月28日までですが、予算がなくなり次第終了となるため、早めの申請を心がけましょう。

主な必要書類
・第1号様式 交付申請書
・第2号様式 事業計画書
・位置図、現況写真、設計図(平面図、立面図など)
・工事費の見積書の写し
・維持管理に関する誓約書
※その他、市が必要と認める書類。詳細は市の公式サイトや手続要領をご確認ください。

ステップ3:交付決定・事業着手

市による審査後、「交付決定通知書」が届きます。この通知書を受け取ってから、工事の契約や着手を行ってください。通知書が届く前に着手した場合は補助対象外となります。

ステップ4:完了報告

緑化工事が完了したら、速やかに「完了報告書」に必要な書類を添えて提出します。申請した日の属する年度内に工事を完了させる必要があります。

ステップ5:補助金の請求と受給

完了報告書の内容が適正であると認められると、「確定通知書」が届きます。その後、「請求書」を提出すると、指定した口座に補助金が振り込まれます。

採択率を上げるための3つの重要ポイント

ポイント1:【最重要】必ず「事業着手前」に相談・申請する

この補助金で最も重要なルールです。すでに始まっている工事や、完了した工事は絶対に補助対象になりません。業者との契約も、市の交付決定後に行う必要があります。計画段階で、まずは市役所に相談することから始めましょう。

ポイント2:予算を意識し、早めに動く

この事業は県の補助金を財源としているため、市の予算には限りがあります。申請は先着順で審査され、予算額に達した時点で年度の受付は終了となります。例年、受付終了が早まる可能性があるため、緑化を計画している場合は、年度が始まったらすぐに相談・申請できるよう準備を進めるのが得策です。

ポイント3:要件を正確に理解し、計画を立てる

面積や延長、公開性、植栽本数など、事業ごとに細かい要件が定められています。これらの要件を一つでも満たしていないと、補助金は交付されません。事前相談の際に市の担当者としっかり打ち合わせを行い、要件をすべてクリアする事業計画を作成することが採択への近道です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 申請すれば必ずもらえますか?

A1. いいえ、必ずもらえるわけではありません。申請内容が要件をすべて満たしているか審査されます。また、市の予算には限りがあるため、申請期間内であっても予算額に達した場合は受付が終了し、交付されません。早めの行動が重要です。

Q2. 自分でDIYで工事した場合も対象になりますか?

A2. 補助対象経費は、業者に支払った「工事費」が基本となります。材料費のみを自分で購入して施工した場合などは対象外となる可能性が高いです。詳細は必ず事前相談でご確認ください。

Q3. 申請から入金までどれくらいかかりますか?

A3. 申請から交付決定まで、また完了報告から入金までには、それぞれ一定の審査期間が必要です。通常、数週間から1ヶ月以上かかる場合があります。具体的なスケジュールは市の担当部署にご確認ください。

Q4. 工場立地法の規制がある場合、注意点はありますか?

A4. はい、注意が必要です。工場立地法や春日井市緑化の推進に関する条例に基づく緑化率の規制がある場合、定められた緑化率に2%を加えた割合を上回る部分が補助対象となります。既存の規制分を超える、積極的な緑化が求められます。

Q5. 賃貸の土地や建物でも申請できますか?

A5. 申請者が土地や建物の所有者と異なる場合は、所有者の承諾を得ていることが条件となります。書面での承諾書などを求められる場合がありますので、事前に準備しておきましょう。

まとめ:春日井市の補助金を活用して、緑豊かな空間を実現しよう

春日井市都市緑化推進事業補助金は、市内の緑化を考えている方にとって非常に魅力的な制度です。最後に、重要なポイントをもう一度確認しましょう。

  • 対象:市内の個人・事業者による一定規模以上の緑化事業
  • 補助額:対象経費の1/2、上限500万円
  • 注意点:予算に限りあり。先着順。
  • 絶対条件:事業着手前の事前相談と申請が必須!

この機会に、補助金を賢く活用して、ご自宅や事業所を緑で彩ってみませんか。まずは、あなたの緑化計画を携えて、春日井市の公園緑地課へ相談することから始めてみましょう。

お問い合わせ先

春日井市 建設部 公園緑地課
電話番号:0568-85-6283
公式サイト:春日井市都市緑化推進事業補助金