「東京の大学を卒業したら、地元秋田で働きたい」「自然豊かな羽後町で新しいキャリアをスタートさせたい」と考えている学生の皆さんへ朗報です。秋田県羽後町では、東京圏の大学からUターン・Iターン就職する学生を力強くサポートする「羽後町地方就職学生支援事業」を実施しています。この制度を活用すれば、就職活動にかかる交通費や引越し費用として最大108,000円の支援を受けることが可能です。この記事では、羽後町地方就職学生支援事業の詳しい内容から、対象者の条件、申請方法、必要書類まで、あなたがスムーズに申請できるよう徹底的に解説します。夢の秋田暮らしを、この支援金で実現させましょう。

この支援金のポイント

  • 東京圏からのU・Iターンが対象
  • 就職活動の交通費引越し費用を支援
  • 支援金額は最大108,000円
  • 羽後町に5年以上住む意思がある方が対象
  • 申請は羽後町の窓口で!

羽後町地方就職学生支援事業の概要

この事業は、秋田県が実施する「第2期秋田県移住・就業支援事業」の一環として、羽後町が主体となって行う支援制度です。東京一極集中の是正と、地域の中小企業における人手不足の解消を目的としています。具体的には、東京圏の大学等に進学した学生が、卒業後に秋田県内に移住し、羽後町に定住して働く場合に、経済的な負担を軽減するための支援金を支給します。

項目 内容
正式名称 羽後町地方就職学生支援事業
実施組織 秋田県、羽後町
目的 東京圏の大学等を卒業後、秋田県羽後町に移住・就職する学生を支援し、若者の移住・回帰を促進する。
問い合わせ先 羽後町役場 みらい産業交流課 商工班 (TEL: 0183-62-2111)

助成金額・補助率

支援は「就職活動交通費」と「引越し費用」の2種類に分かれています。両方を合わせて最大108,000円の支援が受けられますが、それぞれの支援には上限額が設定されています。

支援内容 補助率・上限金額 備考
① 就職活動交通費 秋田県内企業への就職活動に要した往復交通費の1/2を支給
上限金額:17,220円
1回分限り。在学中の申請も可能。
② 引越し費用 実際に秋田県に移住する際にかかった引越し費用を支援
上限金額:108,000円
1回分限り。卒業後の申請。

【計算例】
東京から秋田への就職活動で往復交通費が40,000円かかり、卒業後の引越し費用が120,000円だった場合。
・交通費支援:40,000円 × 1/2 = 20,000円 → 上限適用で 17,220円

・引越し費用支援:120,000円 → 上限適用で 108,000円

合計で125,220円の支援が受けられる可能性がありますが、引越し費用の上限が108,000円のため、このケースでは合計108,000円が支援の上限となります。(※自治体により交通費と引越し費用の合算上限が設定されている場合があります。詳細は羽後町にご確認ください。)

対象者・条件

支援金を受け取るためには、「移住元」「移住先」「就業」に関する要件をすべて満たす必要があります。少し複雑に感じるかもしれませんが、一つずつ確認していきましょう。

① 移住元に関する要件

  • 大学・大学院の卒業年度において、東京都内に本部がある大学等の東京圏内(条件不利地域を除く)のキャンパスに原則4年以上在学し、卒業・修了していること。
  • 大学等の卒業年度において、東京圏内(条件不利地域を除く)に継続して在住していること。

東京圏とは、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県を指します。

※対象となる大学・学部は秋田県の公式サイトで一覧が公開されていますので、必ずご確認ください。

② 移住先に関する要件

  • 秋田県羽後町に移住したこと。
  • 申請時において、大学等の卒業・修了日から1年以内かつ就業開始日から1年以内であること。
  • 申請日から5年以上、継続して羽後町に居住する意思を有していること。

③ 就業に関する要件

  • 勤務地が秋田県内に所在する企業等に、卒業・修了してから1年以内に就職していること。
  • 週20時間以上の無期雇用契約に基づく就業であること。
  • 官公庁等、風俗営業関連、反社会的勢力と関係のある法人等でないこと。
  • 就業者にとって3親等以内の親族が代表者等の経営を担う法人等でないこと。(※市町村が対象として指定している場合は可)

補助対象経費

支援の対象となる経費は以下の通りです。対象外の費用は申請できませんのでご注意ください。

対象となる経費

  • 就職活動交通費:秋田県内企業への採用面接等で利用した公共交通機関の往復運賃など。
  • 引越し費用:羽後町への移住に伴い、引越業者や運送業者へ支払った費用(荷造り、輸送、荷解きなど)。

対象とならない経費

  • 自家用車での移動にかかるガソリン代や高速道路料金
  • 宿泊費、食費
  • 不用品の処分費用
  • 自分でレンタカーを借りて運んだ場合の費用
  • 新居の敷金・礼金、家賃など

申請方法・手順

申請は、羽後町役場の担当窓口で行います。スムーズに進めるために、以下のステップを参考にしてください。

  1. 事前相談:まず、羽後町役場の担当窓口(みらい産業交流課 商工班)に連絡し、自分が対象になるか、どのような書類が必要かなどを相談しましょう。
  2. 必要書類の準備:下記のリストを参考に、必要な書類をすべて揃えます。特に就職先企業に発行してもらう書類は時間がかかる場合があるので、早めに依頼しましょう。
  3. 申請書の提出:すべての書類が揃ったら、申請期間内に羽後町役場の窓口に提出します。
  4. 審査・交付決定:提出された書類を基に町が審査を行います。審査に通ると「交付決定通知書」が届きます。
  5. 請求・交付:交付決定通知書を受け取ったら、請求書を提出します。その後、指定した口座に支援金が振り込まれます。

必要書類一覧

※これは一般的なリストです。申請前に必ず羽後町の公式サイトで最新情報を確認するか、窓口にお問い合わせください。

  • 申請書(町の指定様式)
  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
  • 卒業・修了証明書(在学中に交通費を申請する場合は在学証明書)
  • 就職先企業等による証明書(就業証明書など)
  • 移住元の住民票の除票または戸籍の附票の写し
  • 移住先の住民票の写し
  • 交通費の領収書等、金額や利用区間がわかるもの
  • 移転費(引越し費用)の領収書等
  • 振込先口座がわかるものの写し
  • その他、町長が必要と認める書類

採択のポイント

この支援金は、要件を満たしていれば原則として採択される可能性が高い制度ですが、申請を成功させるためにはいくつかの重要なポイントがあります。

  • 領収書の徹底管理:交通費や引越し費用の領収書は申請の絶対条件です。「宛名」「日付」「金額」「支払内容」が明記されたものを必ず受け取り、大切に保管してください。
  • 早めの相談と準備:自分が対象になるか不安な点があれば、迷わず役場の窓口に相談しましょう。早めに動き出すことで、書類の準備にも余裕が生まれます。
  • 書類の正確性:申請書類に不備や記入漏れがあると、審査が遅れたり、最悪の場合不採択になったりする可能性があります。提出前に何度も見直し、完璧な状態で提出しましょう。
  • 定住意思の明確化:申請要件である「5年以上の定住意思」は重要です。申請書や面談(もしあれば)の際には、羽後町でどのように暮らし、地域に貢献していきたいかを具体的に伝えられると良いでしょう。

よくある質問(FAQ)

Q1. 在学中でも申請できますか?

A1. はい、就職活動にかかる交通費については、在学中(卒業見込み)でも申請が可能です。ただし、秋田県内の企業に就職が内定していることや、卒業後に羽後町に移住する意思があることなどが条件となります。引越し費用は、実際に移住した後に申請します。

Q2. 卒業後、いつまでに就職・移住すれば対象になりますか?

A2. 申請時において、大学等を卒業・修了した日から1年以内、かつ就業を開始した日から1年以内である必要があります。期間が限られていますので、計画的に手続きを進めましょう。

Q3. 「羽後町ふるさと就職応援給付金」との併用は可能ですか?

A3. 自治体の支援制度は、類似の他の制度との併用を認めていない場合があります。例えば「羽後町移住支援金」の受給者は「ふるさと就職応援給付金」の対象外とされています。本支援金との併用可否については、必ず申請前に羽後町の担当窓口にご確認ください。

Q4. 派遣社員や契約社員でも対象になりますか?

A4. いいえ、対象外です。この制度は「週20時間以上の無期雇用契約」に基づく就業が条件となります。安定した雇用を通じて地域に定着してもらうことが目的のため、派遣社員、契約社員、パート、アルバイトなどは対象となりません。

Q5. 支援金を受け取った後、5年以内に羽後町から転出してしまった場合はどうなりますか?

A5. 支援金の返還を求められる可能性があります。返還要件は「全額返還」と「半額返還」の場合があり、例えば申請から3年未満で転出した場合は全額、3年以上5年以内で転出した場合は半額、といった規定が設けられています。やむを得ない事情がある場合を除き、5年間の定住が前提となりますのでご注意ください。

まとめ:羽後町で新たな一歩を踏み出そう!

「羽後町地方就職学生支援事業」は、東京圏から地元秋田へ戻り、新しい生活を始める若者を経済的に支援する、非常に心強い制度です。最大10.8万円の支援は、就職活動や新生活のスタートにおける金銭的な不安を大きく和らげてくれるでしょう。

重要なので繰り返しますが、この支援金を活用するためには、対象要件の確認、領収書の保管、そして早めの行動が不可欠です。少しでも興味を持ったら、まずはこの記事を参考にしつつ、羽後町役場の公式サイトを確認し、担当窓口へ相談の電話をしてみましょう。あなたのUターン・Iターンという大きな決断を、羽後町は全力で応援しています。

お問い合わせ先

羽後町役場 みらい産業交流課 商工班
〒012-1131 秋田県雄勝郡羽後町西馬音内字中野177
TEL:0183-62-2111 (内線:221, 222)
公式サイト:https://www.town.ugo.lg.jp/