島根県吉賀町の買い物環境を支える!「地域商業等支援事業費補助金」とは?
島根県の南西部に位置する吉賀町は、清流・高津川が流れる自然豊かな町ですが、全国の中山間地域と同様に人口減少と高齢化という課題に直面しています。それに伴い、地域の商店の減少や住民の移動手段の確保が難しくなり、「買い物弱者」の問題が深刻化しています。この課題に対応するため、吉賀町では「吉賀町地域商業等支援事業費補助金」を設け、地域経済の活性化と買い物環境の維持・改善に取り組む事業者を力強く支援しています。
この補助金のポイント
- 多様な事業を支援:小売店の開業から移動販売、宅配サービスまで幅広くカバー。
- 手厚い補助額:事業内容に応じて最大1,000万円の補助が受けられます。
- 地域の課題解決に直結:買い物に困っている地域住民を直接支援し、社会貢献性の高い事業を実現できます。
補助金の3つの主要な支援メニュー
本補助金は、事業者のニーズに合わせて主に3つの支援メニューが用意されています。それぞれの概要を見ていきましょう。
1. 小売店等開業支援事業
地域に新たな賑わいを生み出す小売店や飲食店の開業を支援します。空き店舗の活用なども対象となる可能性があります。
項目 | 内容 |
---|---|
上限金額 | 200万円 〜 240万円 |
対象者 | 町内で小売店等の開業計画を持つ事業者 |
主な対象経費 | 店舗改修費、設備購入費、広告宣伝費など |
2. 買い物不便対策支援事業
買い物に行くことが困難な地域住民を支援するための、移動販売や共同購入、買い物代行などの取り組みを支援します。
項目 | 内容 |
---|---|
上限金額 | 1,000万円 |
対象者 | 町内で買い物不便対策に取り組む事業者や団体 |
主な対象経費 | 車両購入費、備品購入費、運営費(燃料費など) |
3. 移動販売・宅配支援事業
移動販売車や宅配サービスを新たに導入、または拡充する事業者を支援し、より多くの住民へ商品を届ける体制づくりを後押しします。
項目 | 内容 |
---|---|
上限金額 | 200万円 |
対象者 | 町内で移動販売や宅配事業を行う、または計画を持つ事業者 |
主な対象経費 | 車両購入費、機械装置等費、広告宣伝費など |
補助金活用のヒント:石見地域の成功事例に学ぶ
島根県が発行した「石見地域 買物不便対策事例集」には、補助金を活用して地域に貢献している事業者の事例が多数紹介されています。特に参考になる事例を2つご紹介します。
事例1:移動販売で地域に寄り添う「加藤商店」(邑南町)
地域のお年寄りが買い物に困っている姿を見て移動販売を開始。役場に相談し、補助金を活用して移動販売車両を取得しました。その後、店舗形態をYショップに変更して品揃えを充実させ、顧客のニーズに細かく応えることで、地域に不可欠な存在となっています。
事例2:買い物代行で支え合いを形に「吉賀町社会福祉協議会」(吉賀町)
地域の話し合いから生まれた買い物代行サービス。ボランティアが利用者宅を訪問し、メモとお金を預かって買い物をします。単なる買い物支援に留まらず、地域の見守りや相互理解を深める重要な役割も担っており、新しい形の地域貢献モデルとして注目されています。
申請から受給までの流れ(想定)
補助金の申請は、一般的に以下のステップで進みます。まずは町の担当窓口への事前相談から始めることをお勧めします。
- Step 1: 事前相談
事業計画の概要を持って、吉賀町の産業課など担当窓口に相談します。事業が補助金の趣旨に合致するか、対象経費は何かなどを確認しましょう。 - Step 2: 申請書類の準備
公募要領に従い、申請書、事業計画書、収支予算書、見積書などの必要書類を準備します。 - Step 3: 申請
定められた期間内に、担当窓口へ申請書類を提出します。 - Step 4: 審査・交付決定
町による審査が行われ、採択されると交付決定通知が届きます。 - Step 5: 事業実施・実績報告
交付決定後に事業を開始し、完了後に実績報告書を提出します。 - Step 6: 補助金の交付
実績報告書の内容が確認された後、補助金が交付(振り込み)されます。
まとめ:地域と共に未来を創るビジネスチャンス
「吉賀町地域商業等支援事業費補助金」は、単なる資金援助ではありません。町の未来を支え、地域住民の暮らしを豊かにする、やりがいの大きなビジネスを始める絶好の機会です。買い物弱者支援という社会課題の解決に貢献しながら、自身の事業を成長させたいとお考えの事業者の皆様は、ぜひこの補助金の活用をご検討ください。
【お問い合わせ先】
吉賀町 産業課
電話番号:0856-79-2213