【最大20万円】骨髄ドナー支援事業助成金|ドナーと事業所の負担を軽減!申請方法を解説
補助金詳細
Details日本骨髄バンクを介して骨髄等を提供したドナー本人及びそのドナーが勤務する事業所(国、地方公共団体、個人事業主などを除く)
– 助成金交付申請書
– 日本骨髄バンクが発行する骨髄等の提供にかかる証明書の写し
– 雇用関係を証明する書類(事業所の場合)
– 市町村税等の滞納がないことの証明書
– 暴力団排除に関する誓約書兼同意書
– 助成金振込先口座の通帳の写し
※上記は一般的な例です。詳細は各自治体の要綱をご確認ください。
対象となるのは経費ではなく、以下のための通院・入院日数です。
– 最終同意のための面談
– 健康診断のための通院
– 自己血採血のための通院
– 骨髄等採取のための入院
– その他骨髄バンクが必要と認める通院、入院、面談等
※骨髄等の採取に関連した健康被害による通院・入院は対象外です。
申請前チェックリスト
補助金概要
Overview白血病などの血液疾患に苦しむ患者さんにとって、骨髄移植や末梢血幹細胞移植は希望の光です。しかし、骨髄等を提供するドナー(提供者)には、検査や入院などで最長10日間ほど仕事を休む必要があり、身体的・時間的・経済的な負担が伴います。この記事では、そうしたドナーの尊い善意を支え、負担を軽減するために多くの自治体が設けている「骨髄等移植ドナー支援事業助成金(奨励金)」について、制度の概要から申請方法、注意点までを徹底的に解説します。ドナー本人だけでなく、ドナーが勤務する事業所も対象となる場合があります。この制度を活用し、安心して社会貢献できる環境を整えましょう。
この記事のポイント
- 骨髄ドナーになると最大20万円の助成金が受けられる可能性がある
- ドナー本人だけでなく、ドナーが勤務する事業所も対象になる場合がある
- 助成金の対象となるのは、骨髄提供に伴う通院や入院の日数
- 申請には期限があるため注意が必要(例:提供完了から90日以内)
- 制度の有無や内容はお住まいの自治体によって異なるため、事前の確認が必須
骨髄等移植ドナー支援事業助成金とは?
制度の目的と背景
この制度は、白血病などの難治性血液疾患の治療法である骨髄移植を推進することを目的としています。移植には、患者さんと白血球の型(HLA型)が適合するドナーからの骨髄等の提供が不可欠です。しかし、ドナー候補者に選ばれても、仕事を休むことへの懸念や経済的な不安から、最終的な提供に至らないケースも少なくありません。
そこで、多くの地方自治体が、ドナー本人と、ドナーが休みやすい環境づくりに協力した事業所の負担を軽減するために、助成金(奨励金)を交付する制度を設けています。これにより、ドナー登録者の増加と、実際の移植数の増加を目指しています。
実施組織
この支援事業は、国が統一して行っているものではなく、各都道府県や市区町村が主体となって実施しています。そのため、制度の有無、助成金額、対象者の条件、申請手続きなどは自治体によって大きく異なります。ご自身がお住まいの自治体や、勤務先のある自治体で同様の制度があるか、必ず確認することが重要です。
例えば、宮崎市、鹿児島市、神戸市、新潟県、千葉県内の多くの市町村などで同様の制度が実施されています。
助成金額・対象日数
申請の準備はできていますか?
申請チェックリストを確認する助成金額は、骨髄等の提供にかかった通院や入院の日数に応じて算出されるのが一般的です。ドナー本人と事業所とで金額が異なる場合が多いです。
重要:下記はあくまで一般的な例です。金額や上限日数は自治体によって異なりますので、必ずお住まいの自治体の最新情報をご確認ください。
| 対象 | 1日あたりの助成額(例) | 上限日数(例) | 最大助成額(例) |
|---|---|---|---|
| ドナー本人 | 2万円 | 7日間 | 14万円 |
| ドナーが勤務する事業所 | 1万円 | 7日間 | 7万円 |
自治体によっては、より手厚い支援を行っている場合があります。例えば、神戸市では、ドナー1人あたり最大20万円を助成する制度を設けています(1日2万円×上限10日間)。
助成の対象となる入通院
助成金の計算対象となるのは、主に以下の目的で行われた通院、入院、面談です。
- 最終同意のための面談
- 健康診断のための通院(最終同意以降)
- 自己血採血のための通院
- 骨髄等採取のための入院
- その他、日本骨髄バンクが提供に必要と認める通院、入院、面談など
注意点として、骨髄等の採取や関連する医療処置によって生じた健康被害(合併症など)の治療にかかる通院や入院は、この助成金の対象外となるのが一般的です。
ドナー本人の主な条件
- 公益財団法人日本骨髄バンクが実施する骨髄バンク事業を介して、非血縁者間(親子や兄弟姉妹以外)で骨髄または末梢血幹細胞を提供した方。
- 骨髄等の提供を行った日(採取日)に、助成金を実施している自治体に住民登録があること。
- 他の自治体から同種の助成金等を受けていないこと(二重受給の禁止)。
- 住民税や国民健康保険税などの市町村税を滞納していないこと。
- 暴力団等との関係を有していないこと。
事業所の主な条件
- 上記の条件を満たすドナーが勤務している国内の事業所であること。
- ドナーが骨髄等の提供を行った日から申請日まで、継続して雇用していること。
- 国、地方公共団体、独立行政法人ではないこと。
- 個人事業主は対象外となる場合が多いです。
- 法人税などの税金を滞納していないこと。
- 暴力団等との関係を有していないこと。
申請方法・手順
申請手続きは、一般的に「申請」と「請求」の2段階に分かれています。自治体によって多少異なりますが、大まかな流れは以下の通りです。
ステップ1:申請書類の準備と提出
骨髄等の提供が完了したら、申請期限内に必要書類を揃えて自治体の担当窓口(保健所、健康支援課など)に提出します。郵送や電子申請が可能な場合もあります。
ステップ2:交付決定通知の受領
提出された書類を自治体が審査し、助成金の交付が決定されると「交付決定通知書」が送られてきます。
ステップ3:請求書の提出
交付決定通知書と一緒に送られてくる「請求書」に必要事項を記入し、振込先口座の通帳の写しなどを添えて再度提出します。
ステップ4:助成金の振込
請求書の内容が確認されると、指定した口座に助成金が振り込まれます。
申請期限
申請期限は非常に重要です。多くの自治体で「骨髄等の提供が完了した日(または入院して退院した日)の翌日から起算して90日以内」と定められています。神戸市のように「提供日から1年以内」と比較的長い期限を設けている場合もありますが、期限を過ぎると申請できなくなるため、提供後は速やかに手続きを進めましょう。
申請・採択のポイント
この助成金は、事業計画を審査する補助金とは異なり、要件を満たしていれば基本的に交付されるものです。そのため、「採択率」を心配する必要はあまりありません。しかし、以下の点に注意しないと、手続きが遅れたり、交付が受けられなくなったりする可能性があります。
- 申請期限の厳守: 何度も強調しますが、期限は絶対に守りましょう。提供が終わったらすぐに準備を始めるのが賢明です。
- 書類の不備をなくす: 記入漏れや添付書類の不足がないか、提出前に何度も確認しましょう。特に、日本骨髄バンクが発行する証明書は早めに入手しておくことが大切です。
- 対象条件の再確認: 申請前に、ご自身(または自社)が対象条件をすべて満たしているか、自治体の要綱を再度確認してください。特に「提供日にその自治体に住所があるか」「税金の滞納はないか」といった点は重要です。
- 担当窓口への事前相談: 不明な点があれば、自己判断せずに必ず自治体の担当窓口に電話などで問い合わせましょう。丁寧に教えてくれます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 会社にドナー休暇制度がありませんが、申請できますか?
A1. はい、申請できます。ドナー休暇制度の有無は、ドナー本人が助成金を申請する際の要件ではありません。むしろ、この助成金制度は、休暇制度が未整備の事業所でもドナーが休みやすい環境を作る一助となることを目的の一つとしています。
Q2. 血縁者(親子、兄弟など)への骨髄提供でも対象になりますか?
A2. いいえ、ほとんどの自治体で対象外です。この制度は、日本骨髄バンクを介した「非血縁者間」の移植を推進するためのものであるため、血縁者間の提供は対象となりません。
Q3. 住民票がある市と、実際に住んでいる市が違います。どちらで申請しますか?
A3. 申請の基準となるのは「住民登録(住民票)がある自治体」です。骨髄等の提供を行った日に、住民票を置いている自治体にこの制度があれば申請対象となります。
Q4. 納税証明書はどこで取得できますか?
A4. 市町村税の納税証明書は、市役所や区役所の税務課、市民課などで取得できます。手数料がかかる場合がありますので、事前に自治体のウェブサイトで確認してください。
Q5. 助成金はいつ頃振り込まれますか?
A5. 自治体によりますが、一般的には請求書を提出してから1ヶ月〜2ヶ月程度で振り込まれることが多いようです。詳しくは申請先の自治体にご確認ください。
まとめ:尊い善意を社会全体で支えるために
骨髄等移植ドナー支援事業助成金は、ドナーとなる方の勇気ある決断と、それを支える事業所の理解と協力に報いるための重要な制度です。この制度があることで、一人でも多くの方が安心してドナー登録し、移植を待つ患者さんの希望に繋がることが期待されています。
次のアクション
- ドナーの方・ドナー登録を検討中の方: まずはご自身がお住まいの市区町村のウェブサイトで「骨髄ドナー 助成金」などと検索し、制度の有無や詳細を確認してみましょう。
- 事業所の経営者・人事担当者の方: 従業員がドナーになった場合に備え、自社が所在する自治体の制度を確認し、ドナー休暇制度の導入も併せて検討してみてはいかがでしょうか。
- 骨髄バンクへの関心がある方: 制度の理解とあわせて、ぜひ日本骨髄バンクの公式サイトでドナー登録の方法や条件などもご覧ください。
この記事が、骨髄移植に関わるすべての方々の一助となれば幸いです。
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| 補助金額 | 最大20万円 | 最大1500万円 | 最大300万円 | 最大4,000円 | 12,000円に利用日数を乗じて得た額(医療型)、7,000円に利用日数を乗じて得た額(福祉型) |
| 補助率 | 補助率という形式ではなく、対象となる日数に応じた定額交付です。 例1)ドナー本人:1日あたり2万円(上限7日間・14万円) 例2)事業所:1日あたり1万円(上限7日間・7万円) ※金額や上限日数は自治体によって異なります。神戸市では最大20万円の助成があります。 | 対象経費の1/2 (利用予定者のうち重度後遺障害者の割合が8%以上の場合は10/10) | 1/2(利用予定者のうち重度後遺障害者の実人数が2人以上の場合は10/10) | 定額助成。医療機関の定める接種費用から助成額を差し引いた金額が自己負担となります。 ・HAワクチン(皮下注射): 1回あたり2,000円 ・経鼻ワクチン(鼻腔内噴霧): 1回4,000円 | 12,000円に利用日数を乗じて得た額(医療型)、7,000円に利用日数を乗じて得た額(福祉型)、7,000円に利用回数を乗じて得た額(利用調整) |
| 申請締切 | 骨髄等の提供完了日から90日以内など、自治体により異なる | 要確認 | 2026年1月16日 | 令和8年1月31日まで | 令和8年3月31日まで |
| 難易度 | |||||
| 採択率 | 95.0% | 70.0% | 30.0% | 100.0% | 30.0% |
| オンライン | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 |
| jGrants | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 |
| 準備目安 | 約14日 | 約14日 | 約14日 | 約14日 | 約14日 |
| 詳細 | — | 詳細を見る → | 詳細を見る → | 詳細を見る → | 詳細を見る → |
よくある質問
FAQQ この補助金の対象者は誰ですか?
Q 申請に必要な書類は何ですか?
– 日本骨髄バンクが発行する骨髄等の提供にかかる証明書の写し
– 雇用関係を証明する書類(事業所の場合)
– 市町村税等の滞納がないことの証明書
– 暴力団排除に関する誓約書兼同意書
– 助成金振込先口座の通帳の写し
※上記は一般的な例です。詳細は各自治体の要綱をご確認ください。
Q どのような経費が対象になりますか?
– 最終同意のための面談
– 健康診断のための通院
– 自己血採血のための通院
– 骨髄等採取のための入院
– その他骨髄バンクが必要と認める通院、入院、面談等
※骨髄等の採取に関連した健康被害による通院・入院は対象外です。