和歌山県有田市では、2025年のインバウンド誘客1万人を目指し、市内事業者のインバウンド対応を強力に支援する「有田市インバウンド受入環境整備補助金」を実施しています。この補助金を活用すれば、最大30万円の補助を受けて、メニューの多言語化やキャッシュレス決済の導入などが可能です。この記事では、補助金の概要から対象事業、申請方法まで、専門家が分かりやすく解説します。
有田市インバウンド受入環境整備補助金の概要
補助金名 | 有田市インバウンド受入環境整備補助金 |
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実施機関 | 和歌山県有田市 |
目的 | 2025年のインバウンド誘客1万人目標に向けた、市内事業者の受入環境整備支援 |
補助上限額 | 最大30万円 |
補助率 | 補助対象経費の2分の1以内 |
受付期間 | 令和7年4月1日~ ※予算額に達し次第終了(令和6年度も実施中) |
公式サイト | 有田市公式サイト |
補助対象となる事業者
この補助金は、有田市内に本社または主たる事業所を置く、以下の事業者が対象です。
- 中小企業者
- 個人事業主
- 複数の事業者によって構成される団体
- 特定非営利活動法人(NPO法人)
補助対象となる3つの事業
補助金の対象となるのは、令和7年度中に完了するインバウンド受入環境整備事業です。具体的には、以下の3つの取り組みにかかる経費が対象となります。
1. 多言語化対応
訪日外国人観光客が安心してサービスを利用できるよう、情報発信の多言語化を支援します。
- 対象事業: 店頭看板、メニュー、案内表示、自社サイト、パンフレット等の多言語化
- 対象経費の例: 翻訳料、デザイン費、作成費など
- 注意点: 英語を含む1カ国語以上の翻訳が必要です。ECサイトなど、主に観光客以外を対象とするものは対象外です。
2. 外国人対応研修
スタッフの接客スキルを向上させ、より良いおもてなしを提供するための研修を支援します。
- 対象事業: 店頭スタッフ等に対する訪日外国人対応研修
- 対象経費の例: 講師謝礼、受講料、会場費用など
3. キャッシュレス決済の導入
訪日外国人が利用しやすい決済環境を整えるための初期導入費用を支援します。
- 対象事業: 訪日外国人に向けたキャッシュレス決済の導入
- 対象経費の例: 店頭決済端末の購入費、事前予約・決済サービスの導入費など
- 注意点: 日本国内でしか普及していない決済方法のみの導入は対象外です。決済手数料などのランニングコストは対象外となります。
補助金額と計算方法
補助金額は、補助対象となる経費の2分の1以内で、上限は30万円です。
【ポイント】他の補助金との併用が可能!
この補助金の大きな特徴は、他の補助金との併用が可能な点です(相手方の補助金が併用を認めている場合に限る)。併用する場合、先に申請した補助金で賄われなかった自己負担額が、この補助金の対象経費となります。
計算例:
総事業費80万円の事業で、「有田市魅力発信動画等製作補助金」から30万円の補助を受けた場合
(総事業費 80万円 – 他の補助金額 30万円) ÷ 2 = 本補助金額 25万円
この場合、自己負担額50万円のうち25万円が補助され、実質的な自己負担は25万円まで軽減されます。
申請の流れと必要書類
申請は、必要書類を揃えて担当窓口へ郵送または持参することで行います。
申請ステップ
- 書類の準備: 下記の「必要書類一覧」を参考に、申請書や見積書などを準備します。
- 申請: 準備した書類一式を、有田市役所 経済建設部 産業振興課へ郵送または持参します。
- 交付決定: 審査後、市から交付決定通知が届きます。(※必ず交付決定後に事業を開始してください)
- 事業実施: 計画に沿って事業を実施します。
- 実績報告と請求: 事業完了後、速やかに実績報告書を提出し、補助金額の確定通知を受けた後に交付請求書を提出します。
必要書類一覧
- 有田市インバウンド受入環境整備補助金交付申請書(事業計画書・収支予算書含む)
- 見積書(事業内容、対象経費がわかるもの)の写し
- 市税完納証明書
申請書類の様式は、有田市の公式サイトからダウンロードできます。
まとめ
「有田市インバウンド受入環境整備補助金」は、これからインバウンド対応を始めたい、または強化したい有田市内の事業者にとって非常に使いやすい制度です。上限30万円、補助率1/2という手厚い支援を活用し、海外からの観光客を呼び込む準備を始めませんか?
申請は予算がなくなり次第終了となりますので、早めの検討・準備をおすすめします。詳細は必ず公式サイトでご確認ください。
お問い合わせ先
有田市役所 経済建設部 産業振興課(商工観光係)
〒649-0392 和歌山県有田市箕島50
電話:0737-22-3624
ファクス:0737-83-3108