この記事のポイント
- 東京都北区内の店舗が対象!新紙幣対応やキャッシュレス化の費用を補助。
- 新紙幣とキャッシュレス併用機器なら最大50万円、キャッシュレス端末は最大10万円(補助率10/10)を支援。
- 自動券売機、自動釣銭機、POSレジ、タブレット端末などが対象。
- 申請期間は令和7年4月1日~令和8年3月31日まで。
- 機器の導入・支払い後の「事後申請」方式なので注意が必要。
東京都北区で店舗を運営する中小企業者・個人事業主の皆様に朗報です。2024年7月の新紙幣発行に伴うレジや券売機の更新、また急速に進むキャッシュレス化への対応は、多くの事業者にとって重要な課題です。そんな設備投資の負担を大幅に軽減する「新紙幣・キャッシュレス対応決済機器更新等支援事業補助金」が実施されています。
この記事では、補助金の概要から対象者、申請方法、注意点まで、専門家が分かりやすく徹底解説します。この機会を最大限に活用し、店舗のDX化と生産性向上を実現しましょう。
補助金の概要|一目でわかる基本情報
まずは、本補助金の全体像を把握しましょう。重要なポイントを以下の表にまとめました。
項目 | 内容 |
---|---|
補助金名 | 東京都北区新紙幣・キャッシュレス対応決済機器更新等支援事業補助金 |
実施団体 | 東京都北区 |
申請期間 | 令和7年4月1日~令和8年3月31日(消印有効) |
対象者 | 北区内に店舗・事業所を有する中小企業者(個人事業主含む) |
補助上限額 | 最大50万円(機器の種類により異なる) |
申請方法 | 郵送または窓口 |
方式 | 事後書類審査方式(導入・支払い完了後に申請) |
補助額と補助率|3つのパターンを解説
この補助金は、導入する機器の種類によって補助率と上限額が3つのパターンに分かれています。自社の導入計画に合わせて最適なパターンを確認しましょう。
機器の種類 | 補助率 | 補助上限額(1台あたり) |
---|---|---|
① 新紙幣のみ対応の決済機器 | 2分の1 | 20万円 |
② 新紙幣+キャッシュレス併用機器 | 3分の2 | 50万円 |
③ キャッシュレス決済端末 | 10分の10 | 10万円 |
※交付決定額は1,000円未満切り捨てとなります。
誰が対象?申請できる事業者の要件
補助金を利用するには、いくつかの要件をすべて満たす必要があります。主な要件は以下の通りです。
- 中小企業基本法に定める中小企業者(個人事業主含む)であること。
- 【法人の場合】北区内に本社または主たる事業所があること。
- 【個人事業主の場合】北区内に住民登録または事業所があること。
- 申請後も北区内で事業を継続する意思があること。
- 直近の法人都民税(個人の場合は特別区民税)を滞納していないこと。
- フランチャイズ契約を締結して事業を営んでいないこと。
- 風俗営業関連、金融・貸金業など、一部対象外の業種でないこと。
何に使える?補助対象となる経費
補助金の対象となる経費は、大きく分けて「決済機器」と「キャッシュレス決済端末」の2種類です。
1. 決済機器関連
新紙幣に対応するための機器の改修、買替え、新規導入にかかる費用が対象です。
- 自動券売機
- 自動釣銭機
- 両替機
- 自動販売機(個店が自ら導入したもの)
2. キャッシュレス決済端末関連
キャッシュレス決済を導入するために必要な端末や機器の費用が対象です。
- キャッシュレス決済端末本体
- 付属機器(パソコン、タブレット、レシートプリンター等)
- 固定利用料
⚠️ 対象外となる経費の例
- 消費税および地方消費税
- 通信料、キャッシュレス決済手数料
- ポイントや商品券での支払い分
- 付属品(タブレット等)のみの購入
申請の流れと期間
この補助金は「事後書類審査方式」です。先に事業(機器の導入・支払い)を完了させてから申請する流れをしっかり理解しておきましょう。
- STEP 1: 事業の実施
補助対象となる機器の改修・買替え・導入を行い、経費の支払いを完了させます。 - STEP 2: 申請書類の準備・提出
領収書や設置写真など、必要な書類をすべて揃え、申請期間内(令和8年3月31日消印有効)に郵送または窓口で提出します。 - STEP 3: 書類審査
北区役所にて提出された書類の審査が行われます。 - STEP 4: 交付決定
審査後、交付(または不交付)決定通知書が送付されます。 - STEP 5: 補助金の振込
交付決定後、約2~3週間で指定の口座に補助金が振り込まれます。
🚨 最重要注意点:事後審査のリスク
この補助金は、機器を購入・設置した後に申請するため、審査の結果、補助対象外と判断されるリスクがあります。申請要件や対象経費を事前に十分確認し、不明な点は必ず問い合わせ先に確認してから事業に着手してください。
よくある質問(Q&A)
- Q1. 補助対象となる機器の台数に上限はありますか?
- A1. 補助台数の限度はありません。ただし、1台あたりの補助上限額は決まっています。
- Q2. 複数回に分けて申請できますか?
- A2. できません。申請は申請期間中に1事業者1回限りです。複数の店舗や複数の機器を申請する場合は、まとめて申請してください。
- Q3. 決済機器とキャッシュレス端末の両方を申請できますか?
- A3. 可能です。1回の申請でまとめて提出してください。それぞれ補助率・上限額が異なる点にご注意ください。
- Q4. 支払いは済ませましたが、まだ機器が設置されていません。申請できますか?
- A4. できません。支払いと設置(改修・買替え)の両方が完了してから申請してください。
まとめ|今すぐ準備を始めよう
「東京都北区新紙幣・キャッシュレス対応決済機器更新等支援事業補助金」は、区内事業者の設備投資を強力に後押しする非常に魅力的な制度です。特にキャッシュレス決済端末は導入費用の全額が補助されるため、導入を迷っていた事業者にとっては絶好の機会と言えるでしょう。
ただし、事後申請方式であるため、要件の確認や書類準備を慎重に進めることが成功のカギとなります。まずは公式サイトで詳細な募集要項や申請様式を確認し、計画的に準備を始めましょう。
【申請・お問い合わせ先】
北区役所地域振興部産業振興課商工係
新紙幣・キャッシュレス補助金事業担当
住所:〒114-8503 東京都北区王子1-11-1 北とぴあ11階
電話番号:03-5390-1235
電話受付時間:平日午前8時30分から午後5時まで