詳細情報
福岡県内で事業を営む中小企業の経営者の皆様へ朗報です。国の「IT導入補助金」を活用して業務効率化と従業員の賃上げを計画しているなら、福岡県独自の「中小企業IT導入・賃上げ緊急支援補助金」を見逃す手はありません。この制度は、国の補助金に加えて、県がさらに補助率を上乗せしてくれる非常に魅力的な支援策です。ITツール導入にかかる自己負担を大幅に軽減し、企業のDX推進と従業員の待遇改善を同時に後押しします。この記事では、制度の概要から具体的な申請手順、採択されるためのポイントまで、どこよりも詳しく、そして分かりやすく解説します。あなたの会社の成長を加速させるチャンスを、ぜひ掴んでください。
福岡県中小企業IT導入・賃上げ緊急支援補助金とは?
本補助金は、国の「IT導入補助金2025(通常枠)」に採択された福岡県内の中小企業者・小規模事業者に対して、福岡県が独自に補助率を上乗せし、ITツール導入に伴う費用負担をさらに軽減することを目的とした制度です。物価高騰が続く中、IT化による生産性向上と、それに伴う持続的な賃上げを強力にサポートします。
重要ポイント:この補助金は単独で申請するものではありません。まず国の「IT導入補助金2025(通常枠)」に申請し、採択されることが大前提となります。
制度の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 福岡県中小企業IT導入・賃上げ緊急支援補助金 |
| 実施組織 | 福岡県(事務局:株式会社エイチ・アイ・エス) |
| 目的 | 国のIT導入補助金を活用し業務効率化と賃上げに取り組む中小企業に対し、補助率を嵩上げし、事業者負担を軽減する。 |
| 申請受付期間 | 令和8年1月19日(月)まで |
補助金額・補助率
本補助金の最大の魅力は、国の補助金と組み合わせることで、自己負担額を大きく減らせる点にあります。国の補助率2/3に、県が1/12を上乗せすることで、合計の補助率は3/4(75%)にまで引き上げられます。
補助率と補助上限額
| 項目 | 福岡県の上乗せ補助 | 参考:国の補助金 |
|---|---|---|
| 補助率 | 1/12 | 2/3 |
| 補助上限額 | 56万2,500円 | 450万円 |
【具体例】どれくらいお得になる?
例えば、補助対象経費として300万円のソフトウェアを導入する場合で考えてみましょう。
- 国の補助金のみの場合
- 補助額:300万円 × 2/3 = 200万円
- 自己負担額:300万円 – 200万円 = 100万円
- 福岡県の補助金も活用した場合
- 国の補助額:300万円 × 2/3 = 200万円
- 県の補助額:300万円 × 1/12 = 25万円
- 合計補助額:200万円 + 25万円 = 225万円
- 自己負担額:300万円 – 225万円 = 75万円
このように、福岡県の補助金を活用することで、自己負担額をさらに25万円も圧縮できます。これは経営者にとって非常に大きなメリットと言えるでしょう。
対象者・条件
本補助金の対象となるには、以下のすべての条件を満たす必要があります。申請前に必ずご確認ください。
- ✅ 国の「IT導入補助金2025(通常枠)」に採択されていること。
- ✅ 国の補助金において、補助率2/3の適用対象であること。
- ✅ 上記の条件は、「3か月以上、地域別最低賃金+50円以内」で雇用している従業員が、全従業員数の30%以上いる事業者が該当します。
- ✅ 福岡県内に本社または主たる事業所を有する中小企業者・小規模事業者であること。(支店のみの場合は対象外)
補助対象経費
補助の対象となる経費は、国のIT導入補助金(通常枠)の対象経費のうち、以下のものに限定されます。
対象となる経費
- ソフトウェア購入費
- クラウド利用料(ソフトウェアのみ)
注意点:パソコンやタブレットなどのハードウェア購入費、導入コンサルティング費用などは県の補助金の対象外となりますのでご注意ください。
申請方法・手順
申請は、国のIT導入補助金の手続きが完了した後に行います。全体の流れを把握し、計画的に進めましょう。
STEP 0: 【大前提】国のIT導入補助金の手続き
まずは国の「IT導入補助金2025(通常枠)」に申請し、採択される必要があります。その後、事業実績報告を行い、「額の確定通知書」を受領してください。この通知書がないと県の補助金には申請できません。
STEP 1: 債権者登録申出
「ふくおか電子申請サービス」を利用して、補助金の振込先となる口座情報を事前に登録します。登録完了まで時間がかかる場合があるため、早めに手続きを行いましょう。
STEP 2: 申請書類の準備と郵送
下記の必要書類をすべて揃え、事務局宛てに郵送で提出します。
必要書類一覧
- ① 交付申請書兼実績報告書(様式第1号)※署名または押印が必要
- ② 国の交付申請書の写し
- ③ 国の交付決定通知書の写し
- ④ 国の実績報告書の写し
- ⑤ 国の額の確定通知書の写し
- ⑥ 役員名簿(別添1)
- ⑦ 同意書(別添2)※署名または押印が必要
※各種様式は事務局の公式サイトからダウンロードできます。
STEP 3: 交付決定
事務局による審査後、「交付決定通知書兼額の確定通知書」が送付されます。
STEP 4: 請求書の提出
通知書を受け取ったら、「精算払請求書(様式第3号)」を作成し、再度事務局へ郵送します。
STEP 5: 補助金の交付
請求書の内容が確認された後、指定した口座に補助金が振り込まれます。
採択のポイント
本補助金は、国のIT導入補助金に採択され、要件を満たしていれば交付される可能性が高い制度です。しかし、手続きをスムーズに進めるためには以下の点が重要になります。
- 国の手続きを迅速に進める:県の申請には国の「額の確定通知書」が必須です。国の事業実績報告を遅滞なく行い、通知書を早めに入手することが最も重要です。
- 書類の不備をなくす:様式の記入漏れや押印漏れ、添付書類の不足などがないよう、提出前に何度も確認しましょう。事務局サイトの記入例も参考にしてください。
- 期限に余裕を持つ:申請締切(令和8年1月19日)は絶対です。国の手続きには時間がかかるため、締切ギリギリにならないよう、国のIT導入補助金の早い回の公募で申請・採択されることを目指しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. 福岡県内に支店がありますが、本社は県外です。申請できますか?
A1. いいえ、申請できません。本補助金の対象は、本社または主たる事業所が福岡県内にある事業者のみです。国税庁の法人番号公表サイトで本店所在地をご確認ください。
Q2. 国のIT導入補助金であれば、どの枠でも対象になりますか?
A2. いいえ、「通常枠」で採択された事業者が対象です。インボイス枠やセキュリティ対策推進枠などは対象外となりますのでご注意ください。
Q3. 国のIT導入補助金の交付決定が遅く、県の申請締切に間に合わないかもしれません。
A3. 国の交付スケジュールは県では把握できないため、申請を検討している場合は、国の補助金事務局やIT導入支援事業者と連携し、県の締切日(令和8年1月19日)までに「額の確定通知書」を含めた全ての書類が提出可能か、事前に必ず確認してください。
Q4. 申請はオンラインでできますか?
A4. 補助金の振込先口座を登録する「債権者登録申出」はオンラインで行いますが、補助金の申請自体は、必要書類一式を事務局へ郵送する必要があります。
Q5. もし国のIT導入補助金を返還することになった場合、どうなりますか?
A5. 国の補助金が全部または一部返還となった場合、福岡県の補助金も同様に返還が必要になります。
まとめ・行動喚起
「福岡県中小企業IT導入・賃上げ緊急支援補助金」は、国のIT導入補助金と組み合わせることで、ITツール導入の負担を劇的に軽減できる、福岡県内事業者にとって非常に価値のある制度です。
重要ポイントの再確認
- 国の「IT導入補助金2025(通常枠)」採択が必須。
- 補助率が1/12上乗せされ、合計で3/4に。
- 補助上限額は最大56万2,500円。
- 対象はソフトウェア購入費とクラウド利用料のみ。
- 申請期限は令和8年1月19日(月)。
IT化による生産性向上と、従業員への賃金還元は、これからの企業成長に不可欠です。この絶好の機会を最大限に活用するために、まずは国のIT導入補助金の申請準備から始めましょう。不明な点があれば、下記の事務局コールセンターへ早めに相談することをおすすめします。
お問い合わせ先
福岡県中小企業IT導入・賃上げ緊急支援補助金事務局コールセンター
電話番号: 050-1742-3976
受付時間: 9:00~17:00(土・日・祝日、年末年始を除く)
公式サイト: https://jimukyoku.site/fukuoka/it-chinage/