詳細情報
福岡県内で未来の歯科衛生士を育成されている養成校の皆様へ朗報です。学生の臨床能力向上に不可欠な「巡回実習教育」にかかる経費負担を大幅に軽減する「福岡県歯科衛生士養成校巡回実習教育事業費補助金」が公募されています。この補助金を活用することで、部外講師の謝金や指導教員の雇上経費について全額(10/10)の補助を受けることが可能です。質の高い実践的な教育を提供し、即戦力となる歯科衛生士を育成するために、この絶好の機会をぜひご活用ください。本記事では、補助金の概要から申請方法、採択されるためのポイントまで、どこよりも詳しく解説します。
この補助金のポイント
- 福岡県内の歯科衛生士養成校が対象
- 巡回実習教育にかかる講師謝金や指導教員雇上経費を支援
- 補助率は10/10(全額補助)で自己負担なし
- 申請締切は令和7年10月31日(金)17時必着
① 補助金の概要
正式名称
福岡県歯科衛生士養成校巡回実習教育事業費補助金
実施組織
福岡県(担当部署:保健医療介護部 健康増進課 歯科口腔保健支援センター)
目的・背景
この補助金は、歯科衛生士法(昭和23年法律第204号)に基づき、質の高い歯科衛生士を育成することを目的としています。福岡県では、超高齢社会の進展に伴い、在宅や施設での口腔ケアの需要がますます高まっています。「福岡県医療介護総合確保促進法に基づく福岡県計画」においても、在宅医療を支える歯科専門職の確保・養成は重要な課題と位置づけられています。しかし、養成校が社会福祉施設や障害者通所施設など、多様な現場で実践的な巡回実習を行うには、専門的な知識を持つ部外講師や指導教員の確保が不可欠であり、その経費が負担となるケースも少なくありません。そこで福岡県は、これらの経費を補助することで養成校の負担を軽減し、学生がより臨床に近い環境で学べる機会を創出。地域医療に貢献できる優秀な歯科衛生士の輩出を支援します。
② 補助金額・補助率
この補助金の最大の魅力は、対象経費に対して10分の10(全額)が補助される点です。ただし、補助額には上限となる基準額が定められています。詳細は以下の通りです。
| 補助対象 | 基準額(上限) | 補助率 |
|---|---|---|
| 特殊教育実習経費 (部外講師謝金) |
時間 × 6,000円 (ただし、24時間を限度とする) |
10/10 (全額補助) |
| 指導教員雇上経費 (巡回実習指導教育謝金) |
延人数 × 10,000円 (ただし、延べ55人を限度とする) |
計算例
例えば、以下のような巡回実習を実施した場合、補助額は最大694,000円となります。
- 特殊教育実習経費:部外講師を上限の24時間依頼
→ 24時間 × 6,000円 = 144,000円 - 指導教員雇上経費:指導教員を上限の延べ55人雇上げ
→ 55人 × 10,000円 = 550,000円 - 補助額合計:144,000円 + 550,000円 = 694,000円
③ 対象者・条件
補助金の対象となるのは、以下の要件をすべて満たす教育機関です。
- 所在地:福岡県内に所在していること。
- 指定:歯科衛生士法に基づき、文部科学大臣の指定を受けた歯科衛生士学校、または福岡県知事の指定を受けた歯科衛生士養成所であること。
- 事業期間:補助金の交付決定があった年度の4月1日から翌年3月31日までに実施される事業が対象です。交付決定前に開始した事業も、この期間内であれば対象となります。
④ 補助対象経費
補助の対象となる経費は、巡回実習教育における講師等への謝金に限定されています。
対象となる経費
- 特殊教育講師への謝金:外部から招聘した専門講師への謝礼
- 巡回実習指導教育に要する謝金:実習先での指導を担当する教員(歯科医師や歯科衛生士など)への謝礼
対象とならない経費の例
- 養成校に所属する専任教員の人件費
- 実習に使用する材料費や消耗品費
- 学生や教員の交通費、旅費
- 養成校の通常の運営にかかる経費(光熱水費、賃料など)
【重要】対象経費の詳細は、必ず福岡県が公開している交付要綱をご確認ください。不明な点は、申請前に担当窓口へ問い合わせることをお勧めします。
⑤ 申請方法・手順
申請から補助金受領までの流れは以下の通りです。期限に余裕をもって準備を進めましょう。
- ステップ1:申請書類の準備
福岡県の公式サイトから交付要綱と申請様式(様式第1号、別紙1~7)をダウンロードし、必要事項を記入します。 - ステップ2:申請書類の提出
準備した書類一式を、下記の送付先へ郵送または持参にて提出します。
締切:令和7年10月31日(金曜日)17時まで(必着) - ステップ3:審査・交付決定
福岡県にて申請内容の審査が行われ、適当と認められると「交付決定通知書」が送付されます。 - ステップ4:概算払請求(希望する場合)
事業完了前に補助金の一部または全部を受け取りたい場合は、「概算払請求書(様式第4号)」を提出します。県による審査後、概算払いが実施されます。 - ステップ5:事業完了・実績報告
事業が完了したら、「事業完了後1か月以内」または「翌年度の4月10日」のいずれか早い日までに、「実績報告書(様式第5号)」を提出します。 - ステップ6:補助金額の確定・支払い
実績報告書に基づき補助金額が確定され、指定の口座に補助金が振り込まれます(概算払いを受けている場合は差額が支払われます)。
必要書類一覧
- 申請書(様式第1号)
- 事業計画書(別紙1)
- 収支予算書(別紙2)
- 誓約書(別紙3)
- 役員名簿(別紙4)
- 県税の滞納がないことの証明書
- 消費税及び地方消費税に係る仕入控除税額等申出書(別紙5)
- 口座振込申出書(別紙6)
- 債権者登録申出書(別紙7)
申請書類の送付先
〒812-8577 福岡県福岡市博多区東公園7番7号
福岡県保健医療介護部健康増進課 歯科口腔保健支援センター 宛
⑥ 採択のポイント
この補助金は、要件を満たしていれば比較的採択されやすいと考えられます。しかし、確実に採択されるためには、以下のポイントを押さえることが重要です。
- 交付要綱の熟読:対象者、対象経費、手続きなどのルールを正確に理解することが最も重要です。
- 書類の正確性:申請書類に記入漏れや誤りがないか、提出前に複数人でダブルチェックしましょう。特に、収支予算書の金額計算は慎重に行ってください。
- 目的との整合性:事業計画書には、補助金の目的(質の高い歯科衛生士の育成)と、計画している巡回実習の内容がどのように合致するのかを明確に記述しましょう。
- 期限の厳守:申請締切は「必着」です。郵送の場合は、配達にかかる日数を考慮し、余裕をもって発送してください。
よくある不採択理由
- 申請期限を過ぎて書類が到着した。
- 必要書類が不足していた、または記入内容に不備があった。
- 補助対象外の経費を申請していた。
- 対象となる養成校の要件を満たしていなかった。
⑦ よくある質問(FAQ)
Q1. 申請はいつから可能ですか?
A1. 福岡県の公式サイトで当該年度の公募が開始された時点から申請可能です。例年、年度の早い段階で情報が公開されますので、定期的に公式サイトをご確認ください。
Q2. 補助金はいつ支払われますか?
A2. 原則として、事業完了後の実績報告に基づき金額が確定した後に支払われます。ただし、希望すれば「概算払い」制度を利用して、事業完了前に補助金の一部または全部を受け取ることも可能です。
Q3. 交付決定前に支払った講師への謝金も対象になりますか?
A3. はい、対象になります。補助対象となる事業の実施期間は、交付決定日に関わらず、交付決定があった年度の4月1日から翌年3月31日までです。この期間内に発生した経費であれば、交付決定前に支払ったものでも対象となります。
Q4. 申請書類はどこで入手できますか?
A4. 福岡県の公式ウェブサイト内にある本補助金のページから、交付要綱や申請様式一式をダウンロードできます。必ず最新の様式を使用してください。
Q5. 問い合わせはどこにすればよいですか?
A5. 以下の担当窓口へお問い合わせください。
福岡県 保健医療介護部 健康増進課 地域保健係
Tel:092-643-3270
Fax:092-643-3271
⑧ まとめ・行動喚起
「福岡県歯科衛生士養成校巡回実習教育事業費補助金」は、質の高い歯科衛生士を育成する上で大きな助けとなる、非常に価値のある制度です。
重要ポイントの再確認
- 対象者:福岡県内の指定歯科衛生士養成校
- 補助内容:巡回実習の講師謝金・指導教員雇上経費
- 補助率:10/10(全額補助)
- 申請締切:令和7年10月31日(金)17時必着
学生たちにより良い教育環境を提供し、地域社会に貢献する優れた人材を送り出すために、この補助金を最大限に活用しましょう。まずは下記の公式サイトから交付要綱をダウンロードし、申請準備を始めることをお勧めします。