詳細情報
福岡県福津市で、こどもたちのための温かい居場所づくりを始めませんか?「こども食堂を開きたい」「学習支援の場を提供したい」と考えている団体にとって、資金面は大きな課題です。福津市では、そんな想いを応援するため「こどもの居場所づくり支援事業補助金」を実施しています。この制度を活用すれば、運営費として最大18万円、新たな開設準備費として最大10万円の補助を受けることが可能です。この記事では、福津市で地域貢献を目指す皆様のために、補助金の概要から対象要件、申請方法、そして採択されるためのポイントまで、専門家が徹底的に解説します。この記事を読めば、申請に向けた具体的なステップが明確になり、自信を持って準備を進めることができるでしょう。
この補助金のポイント
- 福津市内でこどもの居場所を運営・開設する団体が対象
- 運営費は活動回数に応じて最大18万円を補助
- 新規開設の場合は最大10万円の準備費を別途補助
- こども食堂、学習支援、交流の場など幅広い活動が対象
- 申請期間は令和7年8月1日~令和8年1月28日まで
① 補助金の概要
まずは、この補助金がどのような制度なのか、全体像を把握しましょう。
正式名称
令和7年度 福津市こどもの居場所づくり支援事業補助金
実施組織
福岡県福津市(担当:こども家庭部こども課こどもの国推進係)
目的・背景
この補助金は、福津市がこどもたちの健やかな育ちを支援するために設けた制度です。食事の提供(こども食堂)、学習支援、様々な体験活動、地域住民との交流などを通じて、こどもたちが安心して過ごせる「居場所」づくりを推進することを目的としています。地域全体でこどもたちを見守る環境を充実させるため、新たに居場所を開設する団体や、すでに運営している団体の活動を経済的に支援します。
対象となる事業
以下のいずれかに該当する「こどもの居場所」の運営、または新規開設が対象となります。
- こども食堂:栄養に配慮した食事を提供し、地域の人々と交流する団らんの場。
- 学習支援の場:こどもたちの自主学習を支援し、基礎学力の向上などを図る場。
- 交流・体験活動の場:こども同士や地域住民との交流を促進する活動の場。
- その他:市長がこどもの居場所として認める場。
② 補助金額・補助率
この補助金には「運営費補助金」と「開設準備費補助金」の2種類があり、それぞれ上限額や対象経費が異なります。補助率は、いずれも補助対象経費の1/2以内です。
運営費補助金
年間の事業実施回数に応じて、交付限度額が変動します。
| 年間事業実施回数 | 交付限度額 |
|---|---|
| 年6回以上 | 6万円 |
| 年12回以上 | 12万円 |
| 年18回以上 | 18万円 |
開設準備費補助金
新たにこどもの居場所を開設する団体が対象です。
| 補助金の種類 | 交付限度額 |
|---|---|
| 開設準備費補助金 | 10万円 |
補助金額の計算方法
実際の交付額は、以下の2つを比較していずれか少ない方の額となります(1,000円未満切り捨て)。
- 交付限度額(例:18万円)
- 補助対象経費の実支出額 × 1/2
【計算例】
年間18回以上活動し、補助対象経費が50万円かかった場合。
①交付限度額:18万円
②対象経費50万円 × 1/2 = 25万円
①と②を比較し、少ない方の18万円が交付額となります。
③ 対象者・応募要件
補助金を受けるためには、いくつかの要件をすべて満たす必要があります。申請前に必ず確認しましょう。
対象となる団体
福津市内で「こどもの居場所」の運営や開設を行う団体(法人格の有無は問いません)が対象です。
主な応募要件
- 事業内容:こども同士や多世代の交流を促すものであること。また、こどもの様子を見守り、必要に応じて市や相談支援機関につなぐ役割を担うこと。
- 実施頻度・期間:原則として月1回以上、かつ年6回以上開催すること。1回あたりの開催時間は2時間以上で、1年以上の継続的な活動であること。
- 対象者:主な利用者が地域のこども及びその保護者であること(未就学児に限定する事業は除く)。
- 安全・衛生管理:こどもの安全管理や感染症対策に努めること。こども食堂を行う場合は、保健福祉事務所に相談し、衛生管理や食物アレルギーに十分配慮すること。
- 非営利性:営利を目的とした活動でないこと。利用料を徴収する場合は、実費等の低廉なものに限ること。
- その他:特定の技能向上や競技目的の活動でないこと。法令等を遵守すること。
対象外となる団体
以下のいずれかに該当する団体は対象外となりますのでご注意ください。
- 過去にこの補助金の交付を受け、同一内容で再度申請する場合(ただし、拠点を増やす場合は対象)。
- 団体の構成員に暴力団員等を含む団体。
- 活動内容が公序良俗に反する団体。
④ 補助対象経費
補助金の対象となる経費と、ならない経費をしっかり区別することが重要です。
対象となる経費(例)
| 補助金の種類 | 経費の種類 | 具体例 |
|---|---|---|
| 運営費補助金 | 消耗品費 | 使い捨て食器、洗剤、ごみ袋、消毒液、コピー用紙など |
| 教材費 | 筆記用具、ノート、絵本など | |
| 食材費 | 食事の材料費、おやつ代など | |
| 印刷製本費 | チラシ、ポスター、学習資料の印刷費など | |
| 保険料 | ボランティア保険料、イベント保険料など | |
| 使用料及び賃借料 | 会場使用料、賃借料など | |
| 開設準備費補助金 | 備品購入費 | 炊飯器、学習支援用の長机など(1年以上使用に耐えるもの) |
対象とならない経費
- 団体の恒常的な運営経費(人件費、事務所の維持管理費など)
- ボランティアや講師への謝金
- 事業に直接必要としない経費、市が特定できない経費
- 著しく高額、高級と判断される経費
- 他の助成制度等で補助を受けている経費(経費が重複しない場合は可)
⑤ 申請方法・手順
申請から補助金交付までの流れをステップごとに解説します。
Step 1: 申請書類の準備
まずは必要な書類を揃えます。申請書類(様式第1号~3号)は福津市のホームページからダウンロードできます。団体の定款や規約なども準備しましょう。
Step 2: 書類作成・提出
事業計画書や収支予算書などに必要事項を記入します。作成した書類一式を、福津市児童センターFUCSTA内の担当係に提出します。書類持参時にヒアリングを希望する場合は、事前に電話で日程調整を行いましょう。
Step 3: 審査・ヒアリング
提出された書類をもとに、市が要件を満たしているか審査します。必要に応じてヒアリングが行われます。審査には申請から2~3週間程度かかりますが、状況により変動します。
Step 4: 交付決定
審査後、補助金の交付可否と交付金額が決定され、結果が通知されます。
Step 5: 事業実施・概算払い請求
交付決定後、計画に沿って事業を実施します。必要に応じて、補助金の概算払い(前払い)を請求することも可能です。
Step 6: 事業完了・実績報告
事業が完了したら、完了後1ヶ月以内または年度末(3月末)のいずれか早い日までに実績報告書を提出します。領収書の写しや活動写真なども必要です。
Step 7: 補助金額の確定・支払い
実績報告書を審査し、補助金額が最終的に確定します。その後、指定の口座に補助金が振り込まれます(概算払いを受けている場合は精算)。
必要書類一覧
- 福津市こどもの居場所づくり支援事業補助金交付申請書(様式第1号)
- 事業計画書(様式第 2 号)
- 収支予算書(様式第 3 号)
- 構成員等名簿(様式任意)
- 団体の定款又は規約(様式任意)
- その他 団体の概要や事業内容がわかる書類(様式任意)
⑥ 採択のポイント
審査を通過し、採択されるためには、いくつかのポイントを押さえて申請書を作成することが重要です。
事業計画の具体性と市の目的との整合性
「誰に」「どこで」「いつ」「何を」「どのように」提供するのかを具体的に示しましょう。特に、この補助金の目的である「こどもが安心して過ごせる居場所づくり」や「地域全体で見守る環境の充実」に、自分たちの活動がどう貢献できるのかを明確にアピールすることが大切です。
継続性と実現可能性
応募要件に「1年以上の継続的な活動」とあるように、継続性は重要な審査項目です。補助金がなくなった後も活動を続けられるような計画(例えば、寄付や他の財源確保の計画など)を示すと、評価が高まる可能性があります。また、運営体制(スタッフの人数や役割分担)がしっかりしていることも、実現可能性を示す上で重要です。
収支予算の妥当性
収支予算書では、計上する経費が事業に本当に必要なものか、金額は妥当かを厳しくチェックされます。対象外経費を計上しないことはもちろん、消耗品や食材費なども、参加人数に見合った現実的な金額を積算しましょう。なぜその経費が必要なのかを説明できるようにしておくことが大切です。
よくある不採択理由
- 応募要件(実施回数、時間など)を満たしていない。
- 対象外の経費(人件費や謝金など)を申請している。
- 事業計画が曖昧で、具体性に欠ける。
- 書類に不備(記入漏れ、添付書類不足など)がある。
- 営利目的や特定の技能習得を目的とした活動と判断された。
⑦ よくある質問(FAQ)
Q1. NPO法人ではありませんが、申請できますか?
A1. はい、申請できます。法人格の有無は問われません。地域の有志で結成された任意団体でも、団体の規約や構成員名簿などを提出できれば対象となります。
Q2. 運営費と開設準備費は両方申請できますか?
A2. 新たに居場所を開設する団体は、開設準備費と運営費の両方を申請できる可能性があります。ただし、詳細は補助金交付要綱の第5条を確認するか、市の担当係に直接問い合わせて確認することをおすすめします。
Q3. ボランティアスタッフへの交通費は対象になりますか?
A3. 募集要項では「ボランティアや講師への謝金」は対象外と明記されています。交通費がこれに含まれるか、あるいは「その他市長が事業の運営に認める経費」として認められるかはケースバイケースです。申請前に必ず市の担当係に確認してください。
Q4. 昨年この補助金を受けましたが、今年も申請できますか?
A4. 昨年と全く同じ内容での申請は対象外となります。ただし、例えば活動拠点を増やすなど、事業内容が異なる場合は対象となる可能性があります。詳しくは担当係にご相談ください。
Q5. 申請すれば必ず満額もらえますか?
A5. いいえ、必ずしも満額が交付されるとは限りません。審査の結果、減額されたり、不交付となったりする場合もあります。また、交付額は「交付限度額」と「対象経費の実支出額の1/2」を比較して少ない方の額となるため、実際の経費が少ない場合は交付額も少なくなります。
⑧ まとめ・お問い合わせ先
今回は、福津市の「こどもの居場所づくり支援事業補助金」について詳しく解説しました。
重要ポイントの再確認
- 対象:福津市内でこどもの居場所を運営・開設する非営利団体
- 補助額:運営費最大18万円、開設準備費最大10万円(補助率1/2)
- 対象経費:食材費、消耗品費、会場費、備品購入費など(人件費・謝金は対象外)
- 申請期間:令和7年8月1日(金)~令和8年1月28日(水)必着
- 申請方法:必要書類を児童センターFUCSTAへ持参提出(要事前調整)
福津市のこどもたちのために、あなたの温かい活動を形にする絶好の機会です。まずは福津市の公式サイトから募集要項をダウンロードし、内容をよく確認することから始めましょう。少しでも不明な点があれば、遠慮なく下記の担当係に問い合わせてみてください。
お問い合わせ先
福津市こども家庭部こども課こどもの国推進係
「福津市こどもの居場所づくり支援事業補助金」担当
〒811-3218 福津市手光南2丁目―1-1 福津市児童センターFUCSTA
TEL: 0940-43-8356
FAX: 0940-43-8357
E-mail: fucsta@city.fukutsu.lg.jp