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【長崎市】宅地のがけ災害対策費補助金|最大200万円!危険ながけの工事費用を助成

詳細情報

この記事のポイント
✅ 長崎市内の危険ながけ対策工事に最大200万円を補助
✅ 補助率は工事費(税抜)の3分の1
✅ 対象は個人または地縁団体が所有するがけ
工事着手前の事前相談が必須! 予算がなくなり次第終了のため早めの行動が重要

長崎市は坂の多い地形で知られ、多くの住宅が斜面地に建てられています。そのため、大雨や台風による「がけ崩れ」のリスクは、市民にとって他人事ではありません。「自宅の裏のがけが古くて心配…」「対策工事をしたいけど、費用が高額で手が出せない」といった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

そんな長崎市民の安全・安心な暮らしを守るため、市では「長崎市宅地のがけ災害対策費補助金制度」を実施しています。この制度を活用すれば、危険ながけの復旧や予防工事にかかる費用の一部として、最大200万円の補助を受けることが可能です。この記事では、補助金の対象者、条件、申請方法から採択されるためのポイントまで、どこよりも詳しく、そして分かりやすく解説します。あなたの大切な命と財産を守るための一歩を、この補助金制度とともに踏み出しましょう。

長崎市宅地のがけ災害対策費補助金制度とは?

制度の目的と背景

本来、がけの維持管理は土地所有者の責任において行うのが原則です。しかし、対策工事には多額の費用がかかるため、個人の負担だけで安全を確保するのは難しい場合があります。そこで長崎市では、市民の安全で安心な生活環境を守ることを目的に、個人などが所有する宅地のがけについて、崩壊してしまった箇所の早期復旧や、崩壊を未然に防ぐための対策工事を行う際に、その費用の一部を助成しています。

特に、令和2年4月からは制度が拡充され、現に崩壊していなくても「崩壊のおそれがあるがけ」も補助対象となり、より予防的な対策がしやすくなりました。

制度の概要

正式名称 長崎市宅地のがけ災害対策費補助金制度
実施組織 長崎市 建築部 建築指導課
補助金額 工事費(税抜)の3分の1、上限200万円
対象者 対象となるがけを所有する個人または地縁団体
申請期間 令和7年度は4月1日から受付開始(予算がなくなり次第終了)
注意点 工事着手前の申請が必須です。すでに工事を始めたものは対象外となります。

補助金額と補助率について

補助金の額は、対象となる工事費(消費税を除く)の3分の1で、上限は200万円です。算出された金額の1,000円未満は切り捨てとなります。

具体的な計算例

補助金額がどのように決まるのか、具体的な例を見てみましょう。

  • 例1:工事費(税抜)が450万円の場合
    450万円 × 1/3 = 150万円
    → 補助金額は150万円となります。
  • 例2:工事費(税抜)が600万円の場合
    600万円 × 1/3 = 200万円
    → 補助金額は上限額の200万円となります。
  • 例3:工事費(税抜)が900万円の場合
    900万円 × 1/3 = 300万円
    → 上限額が200万円のため、補助金額は200万円となります。

工事費の考え方
補助金の計算の基となる「工事費」は、材料費・労務費・機械経費を合計した「直接工事費」と、現場管理にかかる「諸経費(直接工事費の3割が上限)」を合わせた額です。ただし、市が審査し、安全確保のために必要かつ最も経済的と認められた範囲の工事費が対象となります。

補助の対象となる方・がけの条件

この補助金を受けるためには、申請者と対象となるがけの両方が、定められた要件を満たしている必要があります。非常に重要な部分ですので、詳しく確認していきましょう。

対象となる方(申請者)

  • 補助の対象となるがけの所有者(個人または自治会などの地縁団体に限ります)
  • がけの所有者から委任を受けた方

※土地が共有名義の場合は、共有者全員をまとめて1つの所有者とみなし、全員の同意のもとで代表者が申請することになります。

対象となるがけの条件

補助の対象となるのは、以下の3つの条件すべてに該当するがけです。

  1. 危険な状態であること
    現に崩壊している、または「崩壊のおそれがあるがけ」であること。この「崩壊のおそれ」とは、宅地造成及び特定盛土等規制法に基づき、市から改善の勧告などを受けている状態を指します。
  2. 一定以上の規模であること
    がけの角度が30度を超え、かつ、垂直の高さが2mを超えるものであること。
  3. 周辺への影響があること
    がけが崩れた場合に被害が及ぶ可能性のある範囲(がけの下端から、がけの高さの2倍の距離の範囲内)に、自分や家族以外の第三者が所有・居住している家屋、または道路や公園などがあること。

自己判断は禁物!まずは専門家へ相談を
これらの条件に当てはまるかどうかを個人で正確に判断するのは困難です。「うちのがけは対象になるかも?」と思ったら、まずは市の担当窓口である建築指導課に相談することが最初のステップです。

補助対象となる経費・ならない経費

補助金の対象となるのは、がけの安全を確保するための対策工事費用です。しかし、すべての工事費用が対象になるわけではありません。

補助対象となる経費の例 補助対象とならない経費の例
  • 擁壁(ようへき)設置工事
  • 法面(のりめん)保護工事
  • 安全対策のためのフェンス・ブロック設置
  • 工事に必要な設計費
  • 現場管理にかかる諸経費
  • 張り出しスラブ(宅地を広げるための構造物)の設置
  • 一時的なシート張りなどの応急処置のみの工事
  • 過去にこの補助金を受けた箇所の再工事
  • 市の事前審査で認められた範囲を超える部分の工事
  • 消費税

申請方法と手続きの流れ

補助金を受けるための手続きは、いくつかのステップに分かれています。特に「工事を始める前に市に相談し、交付決定を受ける」という点が最も重要です。勝手に工事を進めないよう、十分にご注意ください。

以下に、大まかな流れをステップごとに解説します。

  1. Step 1:事前相談
    まずは長崎市役所の建築指導課へ電話または窓口で相談します。この段階で、所有するがけが補助金の対象になりそうか、大まかな確認をします。
  2. Step 2:事前調査の申請
    相談後、補助対象の可能性がある場合は「事前調査申請書」を提出します。市の職員が現地調査を行い、補助対象となるかを正式に判断します。
  3. Step 3:補助金交付の申請
    事前調査で対象となると判断されたら、施工業者を決定し、工事の見積書や設計図などを揃えて「補助金交付申請書」を提出します。
  4. Step 4:交付決定通知
    市が申請内容を審査し、問題がなければ「補助金交付決定通知書」が送られてきます。この通知を受け取るまでは、絶対に工事契約や工事着手をしてはいけません。
  5. Step 5:工事の契約・着手
    交付決定通知を受け取ったら、施工業者と正式に契約し、工事を開始します。工事を始める前には「着手届」を市に提出する必要があります。
  6. Step 6:工事完了・実績報告
    工事が完了したら、期限内に「工事完了報告書」を写真などの必要書類とともに提出します。市の職員による完了検査が行われます。
  7. Step 7:補助金額の確定・請求
    完了検査に合格すると、市から「補助金額の確定通知書」が届きます。その後、「補助金交付請求書」を提出します。
  8. Step 8:補助金の交付
    請求書に基づき、指定した口座に補助金が振り込まれます。

主な必要書類

  • 事前調査申請書
  • 補助金交付申請書
  • 工事計画書、誓約書
  • 工事見積書の写し
  • 工事箇所の位置図、現況写真
  • 工事の設計図(平面図、断面図など)
  • 土地の登記事項証明書 など

※様式は長崎市の公式サイトからダウンロードできます。手続きの段階に応じて、この他にも必要な書類がありますので、必ず市の指示に従ってください。

採択されるための重要なポイント

補助金を確実に受けるためには、いくつかの重要なポイントがあります。以下の点を押さえて、スムーズな手続きを目指しましょう。

ポイント1:何よりもまず「事前相談」
繰り返しになりますが、これが最も重要です。自己判断で「対象外だろう」と諦めたり、業者と話を進めてしまったりする前に、必ず市の窓口に相談してください。すべての手続きはここから始まります。

ポイント2:早めの行動を心がける

この補助金には市の年間予算が設定されており、申請額が予算の上限に達した時点で受付が終了してしまいます。特に年度の後半になると予算がなくなる可能性が高まります。がけの危険性を感じたら、年度の早い時期に行動を開始することをおすすめします。

ポイント3:適切な施工業者を選ぶ

工事を施工する業者は、長崎市内の業者であり、かつ建設業法に基づく許可を受けている必要があります。この条件を満たさない業者に依頼した場合、補助金の対象外となってしまうため、業者選定は慎重に行いましょう。どの業者に頼めばよいか分からない場合も、市の窓口で相談してみると良いでしょう。

ポイント4:書類は正確に、丁寧に作成する

申請には多くの書類が必要です。記載漏れや添付書類の不足があると、審査が遅れたり、最悪の場合、不採択となったりする可能性もあります。提出前には何度も見直しを行い、不明な点は必ず市の担当者に確認しましょう。

よくある質問(FAQ)

Q1. すでに工事を始めてしまいましたが、今から申請できますか?
A1. いいえ、できません。この補助金は、必ず工事に着手する前に市の交付決定を受ける必要があります。工事後の申請は一切認められませんのでご注意ください。
Q2. 自分の土地のがけが対象になるか、簡単に調べる方法はありますか?
A2. 正確な判断は市の現地調査が必要ですが、まずは「高さ2m以上か」「角度30度以上か」「近くに他人の家や道路があるか」をセルフチェックしてみてください。少しでも可能性があると感じたら、長崎市建築指導課へ相談するのが最も確実な方法です。
Q3. 補助金はいつ受け取れますか?
A3. 補助金は、工事がすべて完了し、市に実績報告書を提出して検査を受けた後、請求手続きを経てから振り込まれます。工事費用の支払いは一度ご自身で全額立て替える必要がありますので、資金計画にご注意ください。
Q4. 申請すれば必ず補助金をもらえますか?
A4. いいえ、必ずもらえるとは限りません。申請内容が要件を満たしているかどうかの審査があります。また、市の予算がなくなり次第、その年度の受付は終了となります。
Q5. 隣の家のがけが危険なのですが、私が代わりに申請することはできますか?
A5. 申請できるのは、原則としてそのがけの所有者のみです。ただし、所有者から委任を受ければ代理で申請することも可能です。まずは所有者の方にこの補助金制度について情報提供し、相談してみてはいかがでしょうか。それでも対応が難しい場合は、市の窓口に状況を相談することもできます。

まとめと次へのアクション

今回は、長崎市民の安全な暮らしを支える「宅地のがけ災害対策費補助金制度」について詳しく解説しました。

  • 目的:危険ながけの復旧・予防工事を支援し、市民の安全を確保する。
  • 補助額:工事費の1/3、最大200万円。
  • 対象:長崎市内の個人等が所有する、一定の条件を満たす危険ながけ。
  • 最重要事項:必ず工事着手前に市へ事前相談し、交付決定を受けること。
  • 注意点:予算には限りがあり、先着順となるため早めの行動が肝心。

がけ崩れは、ある日突然、大切な命や財産を奪う恐ろしい災害です。少しでも自宅や周辺のがけに不安を感じている方は、この機会に専門家である市の担当者に相談することから始めてみてください。それが、あなたとあなたの家族、そして地域全体の安全を守るための、最も確実で重要な第一歩となります。

お問い合わせ・相談窓口
長崎市 建築部 建築指導課 開発指導係
住所: 〒850-8685 長崎県長崎市魚の町4-1(市役所18階)
電話番号: 095-829-1176
公式サイト: 長崎市宅地のがけ災害対策費補助金制度

補助金詳細

補助金額 最大 200万円
主催 長崎市 建築部 建築指導課
申請締切 2026年3月31日
申請難易度
(一般的)
採択率 30.0%
閲覧数 1 回

対象者・対象事業

長崎市内に補助対象となるがけを所有する個人または地縁団体、もしくはその所有者から委任を受けた方。がけは角度30度超、高さ2m超で、近隣に他人の住居等があるなど、一定の要件を満たす必要があります。

■ 申請の流れ

1

必要書類の準備

事業計画書、見積書などを用意します。

2

申請書類の提出

オンラインまたは郵送で提出します。

3

審査

通常1〜2ヶ月程度かかります。

4

採択・交付決定

結果通知と交付手続きを行います。

■ よくある質問

長崎市内に補助対象となるがけを所有する個人または地縁団体、もしくはその所有者から委任を受けた方。がけは角度30度超、高さ2m超で、近隣に他人の住居等があるなど、一定の要件を満たす必要があります。

通常、申請から採択決定まで1〜2ヶ月程度かかります。ただし、補助金の種類や申請時期によって異なる場合がありますので、詳しくは担当窓口にお問い合わせください。
多くの場合、次回の募集期間で再申請が可能です。不採択の理由を確認し、改善した上で再度申請することをお勧めします。詳しくは担当窓口にお問い合わせください。

お問い合わせ

長崎市 建築部 建築指導課 開発指導係
住所: 〒850-8685 長崎県長崎市魚の町4-1(18階)
電話: 095-829-1176
Fax: 095-829-1168

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