東京都中野区にお住まいの皆様へ朗報です。ご自宅の防犯対策を強化するための費用を区が補助してくれる「中野区防犯機器等購入緊急補助事業」が令和7年度も実施されます。昨今の治安状況の変化を受け、防犯意識が高まる中、この制度を活用すれば、防犯カメラやカメラ付きインターホンなどの設置費用負担を大幅に軽減できます。補助額は最大3万円、補助率は購入・設置費用の4分の3と非常に手厚い内容です。この記事では、補助金の対象者、対象となる防犯機器、申請方法から採択されるためのポイントまで、どこよりも詳しく、そして分かりやすく解説します。この機会に補助金を賢く利用し、ご家族の安全・安心な暮らしを実現しましょう。

この補助金のポイント

  • 中野区民限定の防犯対策支援制度
  • 購入・設置費用の4分の3、最大3万円を補助
  • 防犯カメラ、カメラ付きインターホン、防犯ガラスなど10品目が対象
  • 申請はオンラインまたは区役所窓口で可能
  • 申請期間は令和7年7月7日から令和8年1月31日まで

① 補助金の概要

本事業は、いわゆる「闇バイト」が関係する強盗事件の発生などによる区民の体感治安の悪化や防犯意識の高まりを踏まえ、侵入盗被害の防止に有効な防犯機器等の導入を支援し、区民の防犯対策を促進することを目的としています。東京都の「防犯機器等緊急補助事業」と連携して実施される、中野区民のための心強い制度です。

令和7年度 中野区防犯機器等購入緊急補助事業 概要
正式名称 令和7年度 中野区防犯機器等購入緊急補助事業
実施組織 中野区 総務部 防災危機管理課
目的 区民が居住する住宅への侵入盗被害を未然に防止するため、防犯機器等の購入・設置費用の一部を補助し、区民の防犯対策を促進する。
補助対象期間 令和7年7月1日(火)から令和8年1月31日(土)までに購入し、設置が完了したもの
申請受付期間 令和7年7月7日(月)から令和8年1月31日(土)まで

【重要】予算額には限りがあります。申請受付期間中であっても、予算額に達した場合は早期に事業が終了する可能性がありますので、早めの申請をおすすめします。

② 補助金額・補助率

この補助金は、防犯機器の購入費用と、業者による設置費用の合計額に対して適用されます。自己負担は4分の1で済むため、これまで費用面で導入をためらっていた方にも絶好の機会です。

項目 内容
補助率 購入及び設置費用の総額の4分の3
補助上限額 30,000円
自己負担額 購入及び設置費用の総額の4分の1
計算方法 補助額は千円未満切り捨て

【具体例】補助額の計算方法

  • ケース1:合計費用が4万円の場合
    計算式:40,000円 × 3/4 = 30,000円
    補助額は30,000円(自己負担10,000円)
  • ケース2:合計費用が6万円の場合
    計算式:60,000円 × 3/4 = 45,000円
    → 補助上限額が適用され、補助額は30,000円(自己負担30,000円)
  • ケース3:合計費用が25,500円の場合
    計算式:25,500円 × 3/4 = 19,125円
    → 千円未満切り捨てのため、補助額は19,000円(自己負担6,500円)

③ 対象者・条件

補助金を受け取るためには、以下のすべての条件を満たす必要があります。申請前に必ずご確認ください。

  • 中野区に住民登録があること。
  • 中野区内にある、自身がお住まいの住宅に防犯機器を設置すること。
  • 補助対象期間内(令和7年7月1日~令和8年1月31日)に、対象品目を新品で購入し、設置を完了していること。
  • 申請は1世帯につき1回限りであること。
  • 区民税を滞納していないこと。
  • 暴力団員等ではないこと。

賃貸住宅にお住まいの方へ

賃貸住宅にお住まいの方も申請可能ですが、トラブルを避けるため、必ず事前に大家さんや管理会社、管理組合等の承諾を得てください。申請時には、その承諾を証明する「同意書」の提出が必須となります。なお、エントランスや駐輪場などの共用部分への設置は対象外です。

④ 補助対象となる防犯機器(経費)

補助の対象となるのは、侵入盗被害の防止に有用とされる以下の10品目です。複数の機器を購入した場合でも、合算して申請できます(上限3万円)。

品目 概要
1. 防犯カメラ 録画機能付きで、屋外に設置するもの。
2. カメラ付きインターホン 訪問者を映像で確認・録画できる機能を持つもの。
3. 防犯フィルム 窓ガラスに貼る厚さ350マイクロメートル以上のフィルム。
4. 防犯ガラス 特殊な中間膜を挟んだ破壊されにくいガラス。
5. 面格子 窓の外側に取り付ける金属製の格子。
6. 窓シャッター 窓の外部に取り付ける金属製シャッター。
7. 防犯性能の高い玄関錠 ピッキングや破壊に強い性能を持つ玄関錠。
8. 防犯性能の高い玄関補助錠 主錠に加えて取り付ける補助的な錠。
9. センサーライト 人の動きを感知して自動で点灯する照明器具。
10. センサーアラーム 人の動きを感知して自動で警告音が鳴る装置。

補助対象外となるもの

  • 後付けのスマートロック
  • レンタルやリース契約の機器
  • 中古品
  • 配送料、撤去・廃棄費用、振込手数料、通信料、電気代など
  • 自分で設置した場合の材料費や知人への謝礼
  • 「断熱防犯窓」(東京都環境局の別事業が対象)
  • 店舗や事務所など、住居以外の部分への設置費用

⑤ 申請方法・手順

申請は「機器の購入・設置が完了した後」に行います。事前申請ではないのでご注意ください。手続きは以下の流れで進みます。

  1. 防犯機器の購入・設置:補助対象期間内に、対象品目を新品で購入し、設置を完了させます。
  2. 必要書類の準備:領収書や設置後の写真など、下記の書類をすべて揃えます。
  3. 申請手続き:オンラインまたは区役所8階の窓口で申請します。(申請受付期間内)
  4. 審査:中野区が申請内容を審査します。(約1~2か月)
  5. 交付(不交付)決定通知:審査結果が郵送で届きます。
  6. 請求手続き:交付決定通知を受け取ったら、請求書等を区に提出します。
  7. 補助金の入金:請求書受付後、約1~2か月で指定の口座に補助金が振り込まれます。

申請に必要な書類一覧

申請には多くの書類が必要です。不備がないよう、事前にしっかり準備しましょう。

  • 【第1号様式】交付申請書
  • 【第2号様式】誓約書
  • 【第3号様式】防犯機器設置届出書
  • 申請者本人の確認書類の写し(マイナンバーカード、運転免許証など)
  • 領収書等の写し宛名(申請者氏名)、購入日、製品名、金額が明記されたもの。レシート不可)
  • 購入・設置した機器の内容がわかる資料(カタログ、説明書、製品の写真など)
  • 機器の設置状況がわかる写真(設置後の写真)
  • 【カメラ機能付き機器の場合】撮影範囲がわかる資料(撮影範囲を示した図や写真)
  • 同意書(賃貸住宅や分譲マンションの場合に必要)

※申請様式は中野区の公式サイトからダウンロードできます。

申請方法

  • オンライン申請:中野区ホームページ内の申請フォーム(LoGoフォーム)から24時間申請可能です。必要書類をデータ化して添付します。
  • 窓口申請:中野区役所8階 防災危機管理課の窓口で申請します。
    受付時間:月曜~金曜(祝日・年末年始除く)午前8時30分~午後5時
    ※窓口での申請受付は令和8年1月30日(金)までです。

郵送、FAX、メールでの申請は受け付けていませんのでご注意ください。

⑥ 採択されるための重要ポイント

補助金を確実に受け取るためには、いくつかの重要なポイントがあります。特に以下の3点は審査で厳しくチェックされるため、必ず押さえておきましょう。

ポイント1:書類の不備をなくす

最も多い不採択理由は書類の不備です。特に領収書は重要です。「宛名が申請者本人であること」「購入日」「製品名(型番)」「金額」「発行者名」がすべて記載されているか確認してください。宛名のないレシートや内容が不明なものでは申請できません。

ポイント2:防犯カメラのプライバシーへの配慮

防犯カメラやカメラ付きインターホンを設置する場合、近隣住民のプライバシー保護が絶対条件です。カメラの撮影範囲が、自宅の敷地内を主に撮影していることを示す資料の提出が必須です。隣家の玄関や窓、公道などが過度に映り込む場合は、カメラの角度調整やマスキング処理、または隣人の承諾が必要になる場合があります。設置前に撮影範囲を十分に確認し、トラブルを未然に防ぎましょう。

ポイント3:CP部品(防犯性能の高い建物部品)を選ぶ

必須ではありませんが、区では「CPマーク」の付いた防犯性能の高い建物部品を推奨しています。これは、警察庁などが性能を認めた製品の証です。玄関錠や防犯ガラス、防犯フィルムなどを選ぶ際の参考にすると、より効果的な防犯対策につながります。

⑦ よくある質問(FAQ)

Q1. 賃貸マンションに住んでいますが、申請できますか?

A1. はい、申請できます。ただし、設置前に必ず大家さんや管理会社から承諾を得て、「同意書」を提出する必要があります。また、補助対象はご自身の専有部分のみで、エントランスなどの共用部分は対象外です。

Q2. 後付けのスマートロックは対象になりますか?

A2. いいえ、既存の玄関錠に対して後付けするタイプのスマートロックは、残念ながら補助対象外となります。ピッキング等に強いシリンダー錠などへの交換が対象です。

Q3. 支払いにポイントやクーポンを使いました。補助対象額はどうなりますか?

A3. ポイントやクーポンを利用した場合は、割引後の実際に支払った金額が補助対象経費となります。領収書に割引額が明記されているか確認してください。

Q4. 自分で設置したのですが、その手間賃は対象になりますか?

A4. いいえ、ご自身や知人による設置作業の費用(手間賃や謝礼)は補助対象外です。補助対象となるのは、機器の購入費用と、販売店や施工業者に支払った施工費用のみです。

Q5. 申請から入金までどれくらいかかりますか?

A5. 区の発表によると、申請受付から交付決定通知まで約1~2か月、その後の請求手続きから口座への入金完了までさらに約1~2か月が目安とされています。合計で2~4か月程度かかると見込んでおくと良いでしょう。

⑧ まとめ

「中野区防犯機器等購入緊急補助事業」は、区民の安全な暮らしを経済的にサポートする非常に価値のある制度です。最後に、この補助金の重要ポイントをもう一度確認しましょう。

  • 対象者:中野区に住民登録があり、区内の自宅に設置する方
  • 補助額:費用の3/4、上限3万円
  • 対象期間:令和7年7月1日~令和8年1月31日に購入・設置完了
  • 申請期間:令和7年7月7日~令和8年1月31日
  • 注意点:書類の不備、プライバシーへの配慮、対象外経費の確認

ご自宅のセキュリティ強化は、ご自身と大切なご家族を守るための第一歩です。この機会に補助金を最大限に活用し、安心できる住環境を整えましょう。まずは中野区の公式サイトで最新情報や申請様式をご確認ください。

詳細の確認・申請はこちらから

中野区公式サイトへ

お問い合わせ先

〒164-8501 中野区中野4-11-19 (区役所8階)
中野区 総務部 防災危機管理課 生活・交通安全係
電話:03-3228-8736
E-mail:kikikanri@city.tokyo-nakano.lg.jp