詳細情報
不妊治療は経済的な負担が大きいため、諦めざるを得ないご夫婦も少なくありません。和歌山県と和歌山市では、体外受精や顕微授精などの生殖補助医療と併用して行われる先進医療に対し、治療費の一部を助成する制度があります。この助成金を利用することで、経済的な負担を軽減し、より高度な不妊治療に挑戦できる可能性があります。和歌山県または和歌山市にお住まいで、不妊治療を検討されているご夫婦は、ぜひこの制度をご活用ください。
和歌山県/市 生殖補助医療先進医療費助成事業の概要
この助成金は、和歌山県と和歌山市がそれぞれ実施している事業です。保険適用の不妊治療(生殖補助医療)と併用して行われる先進医療に要した費用の一部を助成することで、不妊に悩むご夫婦の経済的負担を軽減し、より高度な治療へのアクセスを支援することを目的としています。
- 正式名称:和歌山県生殖補助医療先進医療費助成事業、和歌山市生殖補助医療先進医療費助成事業
- 実施組織:和歌山県、和歌山市
- 目的・背景:不妊治療における経済的負担の軽減、高度な不妊治療へのアクセス支援
- 対象者:和歌山県または和歌山市に居住し、保険適用の生殖補助医療と併用して先進医療を受けるご夫婦
助成金額・補助率
助成金額は、1回の治療につき、先進医療に要した費用(自己負担分)の7割です。ただし、上限額は10万円となります。
補助率:先進医療費の7割
上限額:10万円
計算例:
- 先進医療費が15万円の場合:15万円 × 0.7 = 10.5万円 → 上限額の10万円が助成されます。
- 先進医療費が8万円の場合:8万円 × 0.7 = 5.6万円 → 5.6万円が助成されます。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 助成金額 | 先進医療費の7割(上限10万円) |
| 補助率 | 70% |
対象者・条件
以下の要件をすべて満たす方が対象となります。
- 法律上の婚姻をしている、または事実婚関係にあること。
- 夫婦のいずれか一方が、和歌山県(和歌山市以外)または和歌山市に住民登録していること。
- 生殖補助医療以外の治療法では妊娠の見込みがない、または極めて少ないと医師に診断されていること。
- 助成対象となる治療の開始日における妻の年齢が43歳未満であること。
- 保険診療として生殖補助医療を受診し、先進医療を登録医療機関で受診していること。
具体例:
- 和歌山県海南市在住のAさん夫婦:対象
- 和歌山市在住のBさん夫婦:対象
- 大阪府在住だが、夫が和歌山県出身のCさん夫婦:対象外(住民登録がないため)
- 妻の年齢が44歳のDさん夫婦:対象外(年齢制限のため)
補助対象経費
助成の対象となるのは、保険診療の生殖補助医療と併用して実施された先進医療にかかる費用です。
- PICSI(ヒアルロン酸を用いた生理学的精子選択術)
- タイムラプス(タイムラプス撮像法による受精卵・胚培養)
- EMMA・ALICE(子宮内細菌叢検査1)
- 子宮内フローラ検査(子宮内細菌叢検査2)
- SEET法(子宮内膜刺激術)
- ERA(子宮内膜受容能検査1)
- ERPeak(子宮内膜受容能検査2)
- 子宮内膜スクラッチ(子宮内膜擦過術)
- IMSI(強拡大顕微鏡を用いた形態学的精子選択術)
- 二段階胚移植法(二段階胚移植術)
- マイクロ流体技術を用いた精子選別(膜構造を用いた生理学的精子選択術)
- 着床前胚異数性検査(PGT-A)
対象外経費:
- 保険診療の生殖補助医療費
- 先進医療以外の治療費
- 入院費、食事代
申請方法・手順
申請は、治療終了後に行います。以下の手順に従って申請してください。
- 必要書類を準備する。
- 住所地を管轄する保健所または支所(振興局健康福祉部)に申請書を提出する。(和歌山市民は和歌山市保健所地域保健課)
必要書類:
- 和歌山県/市 生殖補助医療先進医療費助成事業交付申請書
- 和歌山県/市 生殖補助医療先進医療費助成事業受診等証明書(医療機関で記入)
- 夫婦の住所を確認できる住民票(続柄、筆頭者記載、発行3ヶ月以内)
- 戸籍謄本(婚姻関係がわかるもの、発行3ヶ月以内)
- 医療機関発行の先進医療費領収書(原本)
- 事実婚関係に関する申立書(事実婚の場合)
- 妊娠12週以降に死産に至った場合の死産届等(該当する場合)
- 振込先口座が確認できる書類(通帳またはキャッシュカードの写し)
申請期限:
治療を終了した日の属する年度の3月末日まで(1月から3月までに治療が終了した場合は、翌年度の6月末まで)
申請方法:
郵送または窓口持参
採択のポイント
この助成金は、要件を満たしていれば基本的に採択されます。ただし、申請書類に不備があると審査に時間がかかったり、不採択となる場合もありますので、注意が必要です。
- 申請書類は丁寧に記入し、不備がないように確認する。
- 領収書などの必要書類は原本を提出する。
- 申請期限を厳守する。
審査基準:
申請要件を満たしているか、提出書類に不備がないか
採択率:
要確認
よくある質問(FAQ)
Q1. 事実婚でも申請できますか?
A1. はい、事実婚関係にある方も申請可能です。ただし、事実婚関係に関する申立書などの追加書類が必要となります。
Q2. 申請は郵送でもできますか?
A2. はい、郵送でも申請可能です。各保健所または和歌山市保健所地域保健課まで郵送してください。
Q3. 領収書はコピーでも良いですか?
A3. いいえ、領収書は原本が必要です。申請時に窓口で原本を提示し、コピーを取ってもらうことができます。
Q4. 治療期間が複数年度にまたがる場合、どのように申請すれば良いですか?
A4. 治療が終了した年度ごとに申請が必要です。各年度の申請期限内に申請してください。
Q5. 和歌山県で過去に助成を受けたことがある場合、和歌山市に転居したら助成回数はリセットされますか?
A5. いいえ、リセットされません。和歌山県で受けた助成回数を除いた回数が、和歌山市での助成回数となります。
まとめ・行動喚起
和歌山県/市の生殖補助医療先進医療費助成事業は、不妊治療を検討されているご夫婦にとって、経済的な負担を軽減する上で非常に有効な制度です。対象となる方は、ぜひこの制度を活用し、より高度な不妊治療に挑戦してください。
次のアクション:
- ご自身の居住地を管轄する保健所または和歌山市保健所地域保健課のウェブサイトで詳細を確認する。
- 申請に必要な書類を準備する。
- 申請期限内に申請を行う。
問い合わせ先:
- 和歌山県健康推進課:073-441-2642
- 和歌山市地域保健課:073-488-5120