詳細情報
高齢者や障害のある方が快適に過ごせる宿泊施設は、すべての人にとって優しい社会の実現に不可欠です。東京都では、宿泊施設のバリアフリー化を支援する補助金を提供しており、最大9600万円の補助が受けられます。この機会に、あなたの施設を誰もが安心して利用できる場所にしませんか?
宿泊施設バリアフリー化支援補助金とは
正式名称
宿泊施設バリアフリー化支援補助金
実施組織
東京都、(公財)東京観光財団
目的・背景
この補助金は、高齢者や障害のある方、ベビーカーを利用する方など、誰もが安全かつ快適に過ごせる環境を整備することを目的としています。東京を訪れるすべての人が安心して観光やビジネスを楽しめるよう、宿泊施設のバリアフリー化を促進します。
対象者の詳細
東京都内で旅館業法の許可を受けて「旅館・ホテル営業」または「簡易宿所営業」を行っている施設が対象です。バリアフリー化を推進するための施設整備、客室整備、備品購入などが補助対象となります。
助成金額・補助率
補助対象経費と施設の延床面積に応じて、補助率と補助上限額が異なります。以下に詳細を示します。
| 補助対象経費 | 延床面積1,000㎡未満の施設 | 延床面積1,000㎡以上の施設 |
|---|---|---|
| コンサルティング | 補助率:2/3、補助上限額:100万円 | 補助率:2/3、補助上限額:100万円 |
| 施設整備 | 補助率:4/5、補助上限額:3,000万円(6,000万円)※6 | 補助率:2/3、補助上限額:2,500万円(5,000万円)※6 |
| 客室整備※1 | 補助率:3/4※2, 4/5※3, 4/5※4, 9/10※5、補助上限額:4,000万円(8,000万円)※7, 4,200万円(8,400万円)※7, 4,800万円(9,600万円)※7 | 補助率:2/3※2, 3/4※3, 3/4※4, 4/5※5、補助上限額:3,500万円(7,000万円)※7, 4,000万円(8,000万円)※7, 4,200万円(8,400万円)※7 |
| 備品購入 | 補助率:4/5、補助上限額:320万円 | 補助率:2/3、補助上限額:270万円 |
| 実施設計 | 補助率:4/5、補助上限額:100万円 | 補助率:2/3、補助上限額:90万円 |
※1 「建築物バリアフリー条例に定める一般客室」又は「車椅子使用者用客室」を目指す整備
※2 15㎡未満の建築物バリアフリー条例に定める一般客室の整備を行う場合
※3 15㎡以上の建築物バリアフリー条例に定める一般客室の整備を行う場合
※4 車椅子使用者用客室の整備を行う場合
※5 車椅子使用者用客室の整備で、客室出入口の有効幅を90㎝以上とする場合
※6 以下に示す敷地内の整備を含む2種類以上の整備を行う場合:①敷地内の通路、②出入口、③廊下等、④階段、⑤階段に代わり、又はこれに併設する傾斜路、⑥エレベーター、⑦特殊な構造又は使用形態のエレベーターその他の昇降機、⑧駐車場
※7 客室を6室以上(改修前を基に判断)バリアフリー化する場合
※8 (1)又は(2)と同時に申請したもののみ対象
対象者・条件
- 東京都内に事業所があること
- 旅館業法の許可を受けていること(旅館・ホテル営業、簡易宿所営業)
- バリアフリー化を推進する具体的な計画があること
例えば、以下のような事業者が対象となります。
- 客室の段差を解消し、車椅子でも利用しやすい客室を整備したいホテル
- 共用部に手すりを設置し、高齢者や体の不自由な方が安全に移動できるようにしたい旅館
- 聴覚障害者向けに、緊急時の情報を視覚的に伝えるための設備を導入したい宿泊施設
補助対象経費
補助の対象となる経費は、バリアフリー化を推進するために必要な以下のものが含まれます。
- 施設整備費(スロープ設置、手すり設置、段差解消工事など)
- 客室整備費(バリアフリー対応のトイレ・浴室改修、ベッドの高さ調整など)
- 備品購入費(車椅子、シャワーチェア、聴覚支援機器など)
- 実施設計費
- コンサルティング費用
ただし、以下の経費は補助対象外となります。
- 通常の修繕費
- 備品の維持管理費
- 申請書類作成代行費用
申請方法・手順
申請は郵送または電子申請システム(JGrants)で行います。以下に手順を示します。
- 申請の手引きを熟読する
- 申請書類をダウンロードする
- 必要事項を記入し、必要書類を準備する
- 郵送またはJGrantsで申請する
申請受付期間:令和7年4月1日(火曜日)から令和8年3月31日(火曜日)まで【当日消印有効】
郵送の場合:〒163-0915 東京都新宿区西新宿二丁目3番1号 新宿モノリス15階(公財)東京観光財団 観光産業振興部 観光インフラ整備課「令和7年度宿泊施設バリアフリー化支援補助金」担当者 宛
電子申請の場合:Jグランツ上の令和7年度申請画面から申請(GビズIDプライムアカウントが必要)
必要書類の完全リスト:
- 申請書(第1号様式)
- 補助事業計画書(第1号様式別紙1-1)
- 【延床面積1,000㎡未満】補助事業計画書(第1号様式別紙1-2)
- 【延床面積1,000㎡以上】補助事業計画書(第1号様式別紙1-2)
- 補助事業計画書その2※移動等円滑化経路
- 補助事業計画書その2※宿泊者特定経路
- 補助事業計画書その3※必要に応じて
- 委任状(第1号様式別紙1-3)※必要に応じて
- 誓約書(第2号様式)
- 同意書(第3号様式)
- 補助事業変更・中止申請書(第5号様式)
- 補助事業変更計画書(第5号様式別紙1-1)
- 【延床面積1,000㎡未満】補助事業変更計画書(第5号様式別紙1-2)
- 【延床面積1,000㎡以上】補助事業変更計画書(第5号様式1-2)
- 補助事業遅延等報告書(第7号様式)
- 実績報告書(第8号様式)
- 補助事業実績報告書(第8号様式別紙1-1)
- 【延床面積1,000㎡未満】補助事業実績報告書(第8号様式別紙1-2)
- 【延床面積1,000㎡以上】補助事業実績報告書(第8号様式別紙1-2)
- 請求書(第10号様式)
- 財産処分承認申請書(第11号様式)
採択のポイント
採択されるためには、以下のポイントを押さえることが重要です。
- バリアフリー化の計画が具体的かつ実現可能であること
- 費用対効果が高いこと
- 地域への貢献度が高いこと
審査基準は、「東京都福祉のまちづくり条例施設整備マニュアル(建築物編)」又は「ホテル又は旅館における高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準(追補版)」を準用しています。
申請書作成のコツ:
- 計画の必要性を明確に記述する
- 具体的な数値目標を設定する
- 図面や写真を用いて、改修内容をわかりやすく説明する
よくある質問(FAQ)
Q: 補助金はいつ振り込まれますか?
A: 実績報告書を提出後、審査を経て指定の口座に振り込まれます。具体的な時期は、東京観光財団からの通知をご確認ください。
Q: 複数の客室を改修する場合、補助金額はどのように計算されますか?
A: 客室の種類(一般客室、車椅子使用者用客室)や面積に応じて補助率と上限額が異なります。詳細は申請の手引きをご確認ください。
Q: 申請にはGビズIDプライムアカウントが必須ですか?
A: 電子申請の場合は必須です。郵送での申請も可能です。
Q: 補助対象となる備品にはどのようなものがありますか?
A: 車椅子、シャワーチェア、聴覚支援機器などが対象となります。「東京都福祉のまちづくり条例施設整備マニュアル(建築物編)」または「ホテル又は旅館における高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準(追補版)」に掲載されているものが対象となります。
Q: 申請前に相談することはできますか?
A: はい、可能です。事前に東京観光財団にご連絡の上、ご相談ください。
まとめ・行動喚起
宿泊施設バリアフリー化支援補助金は、誰もが快適に過ごせる宿泊施設を実現するための強力なサポートです。この機会を逃さず、あなたの施設をより魅力的な場所にしてください。
まずは、申請の手引きをダウンロードして、詳細をご確認ください。そして、具体的な計画を立て、必要な書類を準備しましょう。
ご不明な点がありましたら、お気軽に東京観光財団までお問い合わせください。
お問い合わせ先:
■事業全般について:東京都 産業労働局 観光部 受入環境課 電話:03-5320-4802
■申請方法等について:(公財)東京観光財団 観光産業振興部 観光インフラ整備課 E-mail:safestay@tcvb.or.jp 電話:03-5579-8463(受付時間:9 時~17 時 ※土・日・祝日・12/29~1/3 を除く)
公式サイト:https://www.tcvb.or.jp/jp/project/infra/yado-barrier-free/